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Official髭男dismの隙のないポップセンスは楽曲にどう反映される? 「宿命」メロディを軸に考察

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 いま破竹の勢いで人気を拡大しているOfficial髭男dism(以下、ヒゲダン)。2019年5月にリリースされたシングル『Pretender』をはじめとした楽曲は、Billboard JAPANやオリコンのストリーミングランキングを中心にロングヒットを記録中だ。あいみょんやKing Gnuなどと並んで、サブスク時代が生んだ新世代の人気ミュージシャンの代表格として注目を浴びている。

Official髭男dism『宿命』

 そんななかでリリースされたニューシングル『宿命』表題曲は、agehasprings所属の敏腕プロデューサー蔦谷好位置とタッグを組んだ渾身の一曲。華やかなブラスを取り入れ、さらにトラップ的なビートを盛り込んだアレンジは、夏の高校野球応援ソングにふさわしい(実際に球場でブラスバンドが吹いたりしてほしい)。と同時に、チャンス・ザ・ラッパーへのビート提供でも知られるニューヨーク拠点の人気プロデューサーユニット、BrasstracksのスタイルをJ-POPへとキャッチーに翻案したかのような、同時代の潮流にも鋭敏に反応してみせるアレンジでもある。

 これまでも、ヒゲダンは持ち前のジャジーなポップセンスと卓越したメロディメーカーぶりを発揮しながら、EDMやトラップの語彙をさりげなく取り込んだサウンドを展開してきた。トラップ的なハイハットのロールや、クラップの連打で盛り上げるビルドアップのパートが印象的な「Stand By You」や、あるいは国内外でその楽曲が高く評価される気鋭の若手プロデューサー、Masayoshi Iimoriを迎えた「可能性」(2018年の3rdアルバム『エスカパレード』収録)など、いわばEDM以後のJ-POPを貪欲に模索してきた軌跡があってこその、「宿命」なのだ。

Official髭男dism – 宿命[Official Video]

 とはいえ、そうした「形式的な新しさ」や「翻案の巧みさ」にも増して重要なのは、ヒゲダンの持ち味がそのメロディ、歌にあることだ。「宿命」も例にもれない。大きなメロディの上昇と下降は、ボーカル兼ピアノの藤原聡の歌声の個性と表現力もあってとてもエモーショナル。実直な感情をつたえるやわらかな表現から高揚感を煽る力強いロングトーンまで、そのバリエーションも豊かだ。

      

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