m-floに聞いた、20周年以降の新モード「メチャクチャなパラレルユニバースみたいなことが起こる」

m-floに聞いた、20周年以降の新モード「メチャクチャなパラレルユニバースみたいなことが起こる」

20周年は振り返るものではなく“現在進行形”

ーー「STRSTRK」のMVはどんなコンセプトで撮ったんですか?

☆Taku:マックス・ヘッドルームです(1980年代イギリスの音楽番組にバーチャル司会者として登場したCGキャラクター。映画化もされた)。エミネムじゃないです。

VERBAL:エミネムがマックス・ヘッドルームのパロディを「Rap God」のMVでやってるんですけど、なんなら僕らはマックス・ヘッドルームをリアルタイムで観てますから。

☆Taku:というか、エミネムがマックス・ヘッドルームのネタをやってることを知らないくらい、俺、エミネム聞いてないし。

VERBAL:でも、若い子は知らないから、エミネムって言われるんです。マックス・ヘッドルームをやりたいっていうアイデアは前から温めてたんだよね?

☆Taku:そう。これまでにも何度か出ていた中、今回ついにマックス・ヘッドルームになったっていう。

VERBAL:ネタバラシをすると、MVで着てるスーツみたいなのは、実は「Piece of me」のビデオで使おうとしてたものなんです。

☆Taku:『PRINCE OF LEGEND』シリーズが80”sをコンセプトにしていたから、80’sだったらマックス・ヘッドルームだよねって言ってたんです。だけど、「Piece of me」は別のアイデアでビデオを作ることになって、それでこの曲に使われるようになったっていう。結果ドンハマリですね。

ーー「EKTO」は、「STRSTRK」のあとに作ったんですか?

☆Taku:はい。去年の12月下旬か今年1月上旬くらいにできた曲。

ーーどんなイメージでトラック作りに着手したんですか?

☆Taku:封印していたものを逆に全部出しました。自分の中で止めてたコード進行とか、自分が止めてた盛り上げ方とか、最近敢えてやらないようにしようと抑えていたものを爆発させた曲ですね。そのうえでどういうふうに今までと違うものを作るかっていうことを考えてつくりました。で、ソングライティングキャンプでは規則正しい生活を大事にしてたんだけど、この曲は夜中に作ろうと思って。「あ、夜中じゃないとこういうの作れないんだな」って思った曲。

ーー夜中になると、こういう曲が生まれてくる?

☆Taku:夜中の孤独感なのかな。夜中にできあがって、自分のiPhoneに移してイヤフォンで聞いて「いいな」って思いながら聞いてました。

ーー「EKTO」は、Jazzin’ parkの栗原暁さんとJUNさんとの共作になっていますが。

☆Taku:LISAが「☆Takuちゃん、私、こういうのはやり尽くしたからメロが思い浮かばない」って。

LISA:トラックは好きだったんですけど、☆Takuはそのときラッシュ状態で、他にもいっぱいトラックを上げてたんですよ。で、こっちも「Wao!」ってなって作りたいから、ここで頑張って「やれます」って言っちゃダメだなって。できることはやるけど、できないことはお返ししようと。

ーー結局メロディは栗原さんが書いたんですか?

☆Taku:そうです。シンガーソングライターのLISAもいいけど、女優のLISAもいいなって。

ーー他の人が書いたものをシンガーとして表現するっていう。

☆Taku:そう。

ーーラップの歌詞はVERBALが書いたんですよね?

VERBAL:僕が書きました。でも、これを機に僕も、僕のラップを書いてくれる人を募集したいくらい(笑)。僕、それも全然ありだと思ってますから。往年のヒップホップの名曲で、実はゴーストライターなどがいた曲もありましたし。例えば、Foxy Brown の歌詞をJay-Zが書いていた事は有名な話です。

 話を戻すと、このラップはLISAの歌録りが終わってから書いたんです。で、思いを天に送りたいっていうところから、エクトプラズムが煙みたいに宙に舞う様なのをイメージして、そこからエクトっていう言葉が浮かんで。ラップはそこから広げていったんです。

ーーEKTOはエクトプラズムから来ていたんですね。最初、EKTOの意味がわからずググってみたら、ギリシャ語でECHOを示すと出てきて。曲の後半部でEKTO、EKTOとリフレインするから、確かにこだまのようだなって思ったんです。

☆Taku:まさにそれ! 次のインタビューからそう言いますから。いいじゃん、それ。実はエクトって、まるでエコーのようにこだまするからそれでEKTOっていうタイトルに……(笑)。

VERBAL:いやいや、もう遅いよ(笑)。

ーー今後の話も伺いたいんですが、「STRSTRK」のMVのラストに「m-flo 3.0」という文字が現れますよね。あれはどんな意図なんでしょうか?

☆Taku:m-floが次のバージョンに変わりますよっていう意味です。

ーーここから第三期ということですか?

☆Taku:みたいな。その第三フェーズが何かっていうのはまだ明かせないんですけど。

ーー確認ですが、第一フェーズ、第二フェーズはどの時期を指すんですか?

☆Taku:第1フェーズはLISAがいたとき。第2フェーズはLoves。

ーー1回、LISA抜きで復活した時期もありますが。

VERBAL:「FUTURE IS WOW」あたりは、2.6くらいで(笑)。

☆Taku:そうだね(笑)。そこがあるから4.0にしても良かったんだけど、でも3.0でいいかなって。けど、その3.0はムチャクチャになっていくよって。

ーーあはは。ムチャクチャになっていくんですか(笑)。

☆Taku:うん。カオス!(笑)。

LISA:素敵だね。素敵だと思う。

ーーメジャーデビューして20年ですが、改めて振り返ると、この3人のm-floって3年程しか活動してないんですよね。デビューからの2年と、この1年ちょっと。だからこそ、この3人での活動はまだ全然フレッシュなんじゃないかと思うし、今後をすごく楽しみにしてるんです。

☆Taku:ありがとうございます。でもまあ、ありがたいですよ、こうして20年もやらせていだけて。

ーーLISAが不在だった15年間って、振り返るとm-floにとってどんな期間だったと思いますか?

☆Taku:進行形ですよ、それも。どんなものだった? って考えるものじゃなくて、常に進行形のもの。なんていうか……振り返るものではない。

VERBAL:なんかポエムな答えだな(笑)。「to be or not to be」みたいな。

LISA:あはは! ☆Taku! That’s so funny!

VERBAL:なんかシュールな詩人みたい。

☆Taku:というか、あれは過去のものではない。

VERBAL:パラレルユニバースだからね。

☆Taku:そう。振り返るものではない。過去のものではない。

ーー哲学的な回答ですが、とにかくここから始まる第三期はカオスになると。

☆Taku:正直、このEPから少し時間はかかるんですよ、次のアルバムが出るまでは。でも、曲はいっぱい溜まってきたし、溜めてたアイデアも多いんで。時間が空くぶん、第三期のカオスはportalへのワープみたいなことが、メチャクチャなパラレルユニバースみたいなことが起こるはず。今はそう考えてます。

(取材・文=猪又孝/写真=池村隆司)

■リリース情報
『mortal portal e.p.』
7月3日(水)発売
初回限定  異次元ポータル穴あきジャケット
CD only:¥1,296(税込)
CD+DVD:¥2,160(税込)
<CD収録曲>
M1.EKTO
M2.STRSTRK
M3.MARS DRIVE
M4.EKTO -SASUKE Remix-
M5.EKTO -Instrumental-       
M6.STRSTRK -Instrumental-
M7.MARS DRIVE -Instrumental-       
M8.EKTO -Acappella-
M9.STRSTRK -Acappella-       
M10.MARS DRIVE -Acappella-

<DVD収録内容>
1.EKTO MV
2.STRSTRK MV

■ライブ情報
8月4日 ホットフィールド2019 @富山県 黒部市宮野運動公園

■関連リンク
m-flo公式HP
m-flo公式Instagram
m-flo公式Twitter

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる