Mrs. GREEN APPLEとMONGOL800、マカロニえんぴつとユニコーン…若手バンドのルーツを探る

マカロニえんぴつ・はっとり:ユニコーン

 現在人気急上昇中のバンド・マカロニえんぴつ。メインコンポーザーを務めるはっとり(Vo/Gt)に強く影響を与えたミュージシャンは、1986年結成の5ピースバンド・ユニコーンだ。

 多彩な作風とメンバー全員が作詞・作曲・歌唱を行うという自由なスタイルで人気を集めながらも、1993年に一度解散したユニコーン。しかし、2009年に復活を遂げ、以来精力的な活動を続けている。

 バンドを始めたきっかけがユニコーンだったと語るはっとり。彼の名前も、ユニコーンのアルバム『服部』に由来している。

 アルバム『服部』に収録された同名の楽曲には、骨太なビートロックサウンドや肩から適度に力の抜けた雰囲気、飾らない言葉で綴られた歌詞など、ユニコーンの魅力が詰め込まれている。

服部 (シングル・ヴァージョン)
ユニコーン
ロック
¥250

 独自性の高さと素朴な雰囲気が共存したユニコーンの楽曲から伝わってくるのは、時代を超えた“ロックの楽しさ”。はっとりのように、解散前の活動をリアルタイムでは知らない世代のミュージシャンをも虜にする魅力が、ユニコーンには満ち溢れている。

 奥田民生(Vo)を彷彿とさせるはっとりのボーカルスタイルだけでなく、“マカロック”を掲げ活動するマカロニえんぴつのバンドスタイルにもユニコーンに通ずるものがあるのかもしれない。

 「人の身体は食べたものによって作り上げられている」という言い回しはよく耳にするかと思うが、ミュージシャンの音楽的感性も同様に、耳にしてきた音楽によって作り上げられているのではないだろうか。

 ミュージシャンのルーツとなる音楽を辿ってみれば、その音楽をより深く濃く楽しむことができるだろう。

■五十嵐文章(いがらし ふみあき)
音楽ライター。主に邦楽ロックについて関心が強く、「rockinon. com」「UtaTen」などの音楽情報メディアにレビュー/ライブレポート/コラムなどを掲載。noteにて個人の趣味全開のエッセイなども執筆中。ジャニーズでは嵐が好き。
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