RIRI、本格ダンス披露で“NEO”な姿見せた初の全国ツアー 清水翔太も登場した東京公演レポ

 都心の空に雪がちらついた2月9日、東京・恵比寿リキッドルーム。外の寒気とは対照的に熱を帯びた満員の観客に向け、彼女はライブ序盤のMCでこう宣言した。

「今日はNEOなRIRIを、どんどんお届けしていきます!」

 その言葉の通り、この日のライブは、進化を遂げた新しいRIRIの姿が続々。多くのリスナーが彼女に抱いていたであろうイメージを大きく覆す進化したパフォーマンスが次々と繰り広げられた。

 昨年11月にリリースした最新アルバム『NEO』を携えて行われたRIRI初の全国ツアー『RIRI TOUR “NEO” 2019』。観客の期待をあおる重厚で神秘的なビートが鳴らされたあと、RIRIがバックライトに照らされてステージに現れた。客席に背中を向けて立った彼女の出で立ちは、リボン袖のクラシカルな白ブラウスと黒のニーハイブーツ。なにより赤いスパンコールのホットパンツが一際目を引く。

 1曲目「LOVE」が鳴り出すと、ビートに合わせてRIRIはお尻をシェイク。やがてRIRIと同じコーディネートでホットパンツを黒色で統一した4人の女性ダンサーが現れ、RIRIはしっかりと歌いながらも、彼女たちと息の合ったダンスを繰り広げていく。続く2曲目「Sugar Free」でもバウンスするビートに合わせ、4人のダンサーと共に体をアップダウンし、横にウェーブさせ、完全本気モードのヒップホップダンスを披露。「まさかRIRIがここまで踊るなんて」。そんな驚きを隠せない会場は、興奮というよりも、NEOなRIRIのすごさに息を吞むような緊張感に包まれた。

 その緊張感を解きほぐすように次に繰り出されたのは代表曲「That’s My Baby」。イントロが鳴り出した瞬間にフロアから大きな歓声が上がり、曲の途中でRIRIもハンドクラップを煽って、会場のボルテージを高めていく。

 その後は、単身ステージに立ち、グルーヴィーなミディアム「It Feels」でしなやかな歌声を響かせ、「Nothing to Do」では再びダンサーと共に躍動感あふれるダンスを展開。アコースティック調のナンバー「Heart Can’t Lie」で会場をハートウォーミングな空気に包んだあとは、ピアノバラードの「Yes Be Free」を魂が宿るボーカルで情感豊かに歌い上げ、観客の視線を釘付けにしていく。その後の「Next to You」では、再びダンサーと共にプリミティブで力強いステージを繰り広げ、「Maybe One Day」では途中のドロップ部分でフロアの観客と一緒にジャンプ。緩急のついたメリハリのあるステージで魅了した。

 この日のライブで印象深かったのは次のブロック。RIRIが一度ステージを降りると4人のダンサーがポスト・マローンの最新ヒット曲「Wow.」で見事なパフォーマンス。それが終わるとRIRIが単身で登場し、映画『グレイテスト・ショーマン』の主題歌「This Is Me」をアカペラでカバー。その力強くソウルフルな歌声に拍手の嵐が巻き起こった。その後はダンサーを交えて、今注目の海外女性ラッパー、スウィーティーを迎えた「Patience」へ。そのビート感をキープするように今度はO.T. Genasisの「Everybody Mad」に合わせ、5人でキレッキレのダンスパフォーマンスを繰り出した。

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