Ryuji=佐藤流司、The Brow Beatで見せた“ボーカリスト”としての姿 ツアー最終公演をレポート

 アンコール1曲目、Ryujiが大好きだという花の名前を冠した「睡蓮」ではシンガロングで客席とステージが一体となった。続いて披露されたのは「ever free」。The Brow Beatは1stツアーからhideの楽曲のカバーを続けており、この日はメンバー全員で“hideさんのパンツ”を履いているというエピソードも。さらにRyujiが前日の公演で歌詞を飛ばしてしまったため再チャレンジしたい、と「ROCKET DIVE」をパフォーマンス。hideへの深い愛とリスペクトを示しながらも、Ryujiは自らの個性を生かしたボーカルで見事に歌い上げた。バンド名と同名の楽曲「Browbeat」で一旦締めくくるも、鳴り止まぬ歓声にダブルアンコールへ。

 再びHAKUEIも登場し、バンドプロジェクトの開始から2年経ったことを振り返る。HAKUEIはRyujiを「素晴らしいミュージシャン」と評価し、「音楽業界を面白くしてくれる存在になるんじゃないかと思う」と期待を寄せた。俳優として、舞台などで多忙な日々を過ごすRyujiだが、音楽を心から愛していることがステージ上の全力のパフォーマンスから伝わってくる。そしてそんな彼をかど、CHIROLYN、鳴風、HAKUEIが力強いサウンドで支えることで、The Brow Beatは進化しているのだろう。

 「Black & Black」「アイリス」を披露してライブは終了。ツアーの写真とエンドロールともに場内に「睡蓮」が流れると、大合唱が起きていたのも印象的だった。

 真っ直ぐで熱いパフォーマンスを見せると同時に、MCでは他愛ない会話を楽しみ、ファンとの距離感を近づけながら、しっかりと心をつかんでいたように思う。6月には昨年に続き、日比谷野外音楽堂でのワンマンライブを開催する。本公演と同様に、Ryujiを中心としたバイタリティあふれるステージが見られることを願いたい。

(取材・文=村上夏菜)

<SET LIST>
M1 光のアルペジオ
M2 日本
M3 Hide and Seek
M4 Brilliant Tranceparency
M5 unlost
M6 ドミノ
M7 CLOWN
M8 -Member Call-
M9 OVER
M10 Snow White
M11 Scarlet Syndrome
M12 ジセイノク
M13 パラノイド・スター
M14 メビウス

ENCORE 1
M15 睡蓮
M16 ever free(hide with Spread Beaver cover)
M17 ROCKET DIVE(hide with Spread Beaver cover)
M18 Browbeat

ENCORE 2
M19 Black&Black
M20 アイリス

The Brow Beat公式サイト

関連記事