アニメ『SAO』第2クールOP曲で注目のASCA、壮大なサウンドスケープで引き立つ歌声の力

ぼくりり、澤野弘之など多彩なアーティストとの共演

 また、様々なアーティストとのコラボレーションも積極的に行なっていて、CDシングル作品では『PLEDGE』の収録曲「グラヴィティ with fox capture plan」でfox capture planと、『凛』の収録曲「サルベージ with EMO Strings」でEMO Stringsと共演。また、配信シングルでは「アインソフオウル with Ayasa」でバイオリニストのAyasaと、「偽物の恋にさようなら with 分島花音」でシンガーソングライター/チェリストの分島花音ともコラボレーション。自身の楽曲以外では『機動戦士ガンダムUC』のBlu-ray BOXイメージソングとなった澤野弘之によるプロジェクトSawanoHiroyuki[nZk]の「Unti-L」へのゲスト参加も話題となった。そして2018年の11月には、ASCA VSぼくのりりっくのぼうよみ名義で「Suspected, Confused and Action」を発表。この楽曲ではドラムンベース風のデジタルビートとストリングスが融合した新たな音楽性も見せていた。

ASCA 『グラヴィティ with fox capture plan』Music Video
ASCA 『サルベージ with EMO Strings』Music Video
ASCA 『アインソフオウル with Ayasa』MV
ASCA 『偽物の恋にさようなら with 分島花音』MV
ASCA 『Suspected, Confused and Action』Music Video

 そうしたASCAの楽曲の最大の魅力は、彼女自身の凛とした力強い歌声と、その魅力を引き出すためにほぼ全曲で使用される生のストリングスを生かした、壮大なサウンドスケープ。負の感情なども含めて表現できるエモーションの幅の広さが印象的で、ロック曲を基調にしながらも、楽曲によっては静謐な演奏にやわらかな歌を乗せるなど、様々な表情を見せている。それを可能にしているのは、力強さだけで押し切るのではなく、楽曲に感情のうねりを生み出すような、ダイナミックさと繊細さが同居したボーカル表現。その魅力はこれまでのシングル群にも顕著で、中でも「PRIGDE」のサビのドラマチックな歌声は、一瞬にして風景を変えてしまうような、シンガーとしての圧倒的な魅力を放っていた。また、これまでのシングルではカップリング曲も含めて(阿部真央カバー曲「Don’t leave me」を除く)全ての曲にMVが作られていて、ここからはASCAの楽曲がどれも粒揃いであることが伝わってくる。

関連記事