LDHはカルチャーそのものを世界に発信するーーLDH USA徹底レポ第3回「24karats」篇

 LDH USAの徹底レポート第3回では、「EXPG STUDIO」LA校に併設されたオリジナルブランド「24karats」を紹介するとともに、今後のLDH USAへの期待を述べたい。

参考1:LDH流の“日本食”をLAで堪能 LDH USA徹底レポ第1回「LDH Kitchen The Robata」篇
参考2:LDHのシステムは世界でも求められているーーLDH USA徹底レポ第2回「EXPG STUDIO」LA校 篇

ハイブランドとして認知される24karats

24karatsのギャラリーは、「EXPG STUDIO」LA校に隣接するこちらのビルの1Fに。LAの街中でも目立つグラフィティは、もっとも偉大なグラフィティアーティストのひとり、Futura 2000によるものだ。

 「EXPG STUDIO」LA校には、LDH apparelのオリジナルファッションブランドである「24karats」のギャラリーも併設されている。

胸ポケットの上に胸ポケットの絵が描かれたユニークなデザインのTシャツは、実在のものをスケッチ風に加工するロサンゼルスを拠点とするアーティスト・ジョシュア・ヴィーダスの作品。

 「24karats」のギャラリーはサロンのような雰囲気で、イサムノグチのコーヒーテーブルにビンテージのペルシャ絨毯を合わせるセンスも、多様な文化が混在するLAらしくて洒落ている。店内には、三次元のモチーフをスケッチ風に加工するアート作品で知られるジョシュア・ヴィーダスが手がけたTシャツなど、現地でしか手に入らないアイテムも並ぶ。

 「24karats」は、日本ではEXILEのアーティストグッズというイメージが強いかもしれない。しかし、アメリカでは「Off-White」のようなストリート系のハイブランドとして認知され、高級路線のセレクトショップなどで取り扱われているという。VERBALとYOONによる「AMBUSH」や、NIGO®による「HUMAN MADE」も同様だ。

ブランドロゴがシンプルに入ったTシャツは、現地のアーティストにも人気。ブルーノ・マーズも着用している。

 今後、LDH USAがアメリカで展開していく上で、「24karats」が築き上げているハイセンスなイメージはプラスに働くことだろう。(参考:三代目JSBや『HiGH&LOW』の衣装はどう作られる? LDH apparel 小川哲史氏が語る、エンタメとファッションの連動

LDH USAが示す未来

 食、音楽、映画、ファッション……LDH USAがアメリカに持ち込もうとしているのは、日本で彼らが育んできたカルチャーそのものである。もちろん、一つひとつの成果はまだ、それほど大きなものではないだろう。しかし、点と点を結んで線を引き、いずれは大きな一枚の絵を描こうとしていることは、今回の視察で十分に伝わってきた。

 EXILE HIROが指摘するように、昨今はアジア発のカルチャーに大きな注目が集まっている。中国をはじめとしたアジアの“Z世代”と呼ばれる若者が形成している巨大なマーケットが、今後のユースカルチャーを牽引していくのは間違いないはずだ。BTS (防弾少年団)の世界的な成功や、88risingのようなアジア発のエンタテインメント企業の勃興、ビルボードチャートに次々とアジア系ミュージシャンがランクインしているのは、そうした潮流の兆しとして捉えることができるだろう。

 LDHの世界展開もまた、ブレイクスルーを迎える前夜なのではないかーーLA最終日の夜、そんな期待に胸を膨らませながらレモンサワーを飲み干した。

(取材・文=松田広宣)

■施設情報
「EXPG STUDIO」LA校
場所:6060 Hollywood Blvd. Los Angeles, CA 90028
Email:expg-la@ldhusa.com
電話番号:(323)946-7733‬
公式サイト

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