A応P、8人での初ツアーファイナル公演で見せた圧倒的な個性と絆の力

この8人での初ツアーでより固まった絆

 現在8人で活動しているA応P。春咲暖と工藤ひなきは、前回のツアーでは東京公演のみの参加で、ツアー全編への参加はこれが初めてだった。それだけに想いもあり、工藤は「前の公演を繋いでいくようなツアーが初めてで、すごく達成感があって楽しかったです」と、おっとりした口調ながら充実した表情。ファンの歓声をバッサリと切るクールさも魅力の春咲は、「1公演ごとにこのメンバーで初披露する曲が増えて、メンバーとの絆も深まり思い出も増えました」と、ツアーを振り返った。星希成奏も「暖とひなきが入ったこのメンバーでできたことで、より充実感のあるツアーになりました。これからも攻撃力を上げて進んで行きます!」と語り、2人の参加で団結力が高まったことを感じさせた。


 勢いに乗って、あっと言う間に終わったように感じたライブ。それはメンバーも同様で、振り付けで顔を切ってしまったことにも気づかず最後まで走りきった旭優奈は、「初日に泣かないと決めてたけど、泣く暇がないくらい楽しかったです」と、達成感を滲ませた。「刀と同じくらい、メンバーのこともみなさんのことも大好きです。メンバーと過ごす時間も長く、幸せな時間がたくさんありました」と、大好きな刀になぞらえて気持ちを語った堤雪菜。17歳の最年少メンバー小嶋凛は、想いが先走って言葉がなかなか出ないながらも「いろんな人と巡り会えたことがうれしくて、A応Pの初期の曲を歌えたのも私としてはうれしかったです」と、必死に今の気持ちを伝えていた。


 ライブの冒頭で、イメージカラーがオレンジということから「オレンジ汁をみなさんにブシャーっとぶつけて攻撃したいです」と意気込んでいた広瀬ゆうきは、終始全力のパフォーマンスを繰り広げ、3リットルも水を飲んだとのこと。「19歳くらいからA応Pをやってきたのは、メンバーと出会うため、今日ここでみんなと出会うためだった」と、A応Pとしての6年を重ねて語ったのは胸アツだった。

 そしてメンバーを引っ張り、ライブの進行役を務めた巴奎依。アンコールではマイクを取り違えていたハプニングがあったことを明かすなど、実は誰よりも緊張していたのかもしれない。「A応Pのために頑張って動いてくださるスタッフさん、隣には自分が足踏みしそうな時に背中を押してくれるメンバー。そんなみんなに囲まれて、こうしてツアーができたことがすごくうれしい。A応Pは、すごくやりがいがあって楽しいと改めて実感しました」と、ツアーを無事に終えたことへの安堵と感謝の気持ちを表しながら、「まだまだ一緒に冒険を続けていきましょう!」と、さらなる飛躍をファンと誓い合った。

 ライブの最後には、このツアーのテーマソングとも呼べる「ファイティング・ラッシュアワー」を披露した。自分たちをRPGゲームのキャラクターに例えて〈ファイト!走りだせ!レベル1の勇者たち〉と歌った、まるでおもちゃ箱のような楽しさ溢れる楽曲。笑顔で顔を見合わせながら、実に楽しそうに伸び伸びと歌う姿に、ファンも全身全霊の大歓声でそれに応えていた。レベルMAXまでの道のりはまだまだ長いが、彼女たちならきっとやってくれるはず。そう思わせる気概が、熱のこもったパフォーマンスの端々から感じさせた。

(取材・文=榑林史章)

■セットリスト
1.七転八倒返り咲き
2.Stay Gold
3.MISSION→
4.恋に咲く謎、はらはらと
5. COSMIC MAGIC STARS
6. Another World
7.ハイエンドグラマラス
8.恋のガンマン
9.愛がなくちゃ戦えない ~キューティーハニー
10.フライングベイビーズ
11.二次元ポケット
12.カミサマと金魚
13.おそ松さんメドレー
14.SMILE ON YOU
15.青春セッションPARADISE
16.アリノママMY WAY

アンコール:
希望TRAVELER
未来へつなげ
ファイティング・ラッシュアワー

A応Pオフィシャルサイト

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