Hi-STANDARDのツアーを目撃できる喜び 『THE GIFT EXTRA TOUR 2018』横浜公演

 新たなアンセム「Another Starting Line」で大合唱が沸き起こる中、ライブは早くも佳境に突入。「Starry Night」や「The Gift」と新旧の楽曲を連発し、「Brand New Sunset」で余韻を残したまま本編終了と思いきや、難波の「もうすぐクリスマスだね。ハッピーに行こうぜ!」を合図に「Happy Xmas (War Is Over)」を演奏して、ピースフルな空気で本編を締めくくった。

 アンコールでは観客の合唱に導かれるように「Free」から開始。目の前のオーディエンスのみならず、この日会場を訪れることができなかったファン一人ひとりに対して「Dear My Friend」を届けると、続く「Mosh Under The Rainbow」ではアリーナに無数のモッシュサークルが生まれ、スタンド席でも大勢の観客が肩を組んで踊るなど、横浜アリーナが最高にハッピーな空間へと一変した。このまま平和な空気で終わるかと思いきや、最後の最後に「Making The Road Blues」「Turning Back」と激しいナンバーをプレゼントして2時間にわたる熱演は幕を下ろした。

 難波はライブ中、来年以降のHi-STANDARDのスケジュールは未定だと発言した。しかし、昨年の同じ時期に行われたライブでも、彼は同じようなことを口にしていた。しかも、充実しまくりの2017年以上に、2018年も濃密な活動を提供してくれたのだから、きっと2019年も……とポジティブに捉えているのは、きっと筆者だけではないだろう。そんな淡い期待を胸に、今日も彼らのアルバムを延々リピートする自分がいる。1年後の今頃も、こうやって同じようなレポートを書くことができるように……そう願いつつ、「2019年のHi-STANDARD」を楽しみに待ちたい。

(写真=COKEHEAD HIPSTERS:YUJI HONDA、Crystal Lake:TAKASHI KONUMA、Hi-STANDARD:Yuji Honda、Teppei Kishida、Yasumasa Handa(Showcase))

■西廣智一(にしびろともかず) Twitter
音楽系ライター。2006年よりライターとしての活動を開始し、「ナタリー」の立ち上げに参加する。2014年12月からフリーランスとなり、WEBや雑誌でインタビューやコラム、ディスクレビューを執筆。乃木坂46からオジー・オズボーンまで、インタビューしたアーティストは多岐にわたる。

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