Roselia Live「Vier」レポート
Roseliaが示す、“妥協を許さない”バンドの姿勢 新メンバー迎えた品川ステラボール公演
メンバーが一度ステージを離れたところで、2017年6月に開催された初の単独公演『Rosenlied』をはじめ、過去のライブ映像が流れ始めた。その途中には、今年5月にあった遠藤の卒業ステージを挟みつつ、9月のファンミーティングにおける明坂による別れの挨拶や、この日のメンバー4名が今回の公演に対する強い決意を述べるシーンには、とりわけ長い時間が割かれていた。
Roseliaがこれまで歩んできた道のりは、決して平坦ではない。しかし、彼女たちが織り成すパフォーマンスからは、あらゆる局面をポジティブな方向に変換できる“頼もしさ”を感じた。今回に限らず、ライブに臨む上でファンが全力を捧げるべきは、ステージ上のメンバーの勇姿と彼女たちの奏でる“リアルな音楽”のみだろう。ここから演奏された「LOUDER」や、本編最後の「Re:birth day」を目撃して、Roseliaの音楽にはそうせざるを得ないパワーがあると強く確信させられた。
アンコールでは、ゴシックな雰囲気の教会を舞台に、何者かがピアノを奏でる映像が流れ始める。それと同時に、ステージ中央に設置されたドラムが上手側に移動。代わりに下手側には、このライブで初めてキーボードが用意された。そして、ステージにメンバー“5名”が再び出揃い、この日の2度目となる「LOUDER」を披露。演奏後には5人目のメンバーが、新たに白金燐子役を務める新人アーティストの“志崎樺音”であると明かされた。
あわせて、観客席にいたRAISE A SUILENのRAYCHELLを、相羽がステージに突然呼び出す。かと思えば、RAISE A SUILENが12月7日、東京・両国国技館にて開催するライブのオープニングアクトをRoseliaが務めることを明らかにした。そこから、彼女たちがダブルボーカルで「魂のルフラン」をコラボパフォーマンス。最後には新体制として初の「BLACK SHOUT」を熱演して、この日のステージに幕を降ろした。
ライブを振り返り、相羽が自身のSNSにおいてRoseliaを好きな“3つの理由“を語っていたのが思い返された。その理由のひとつに挙げたのが「最後まで諦めず、妥協しない」こと。限られたメンバーだけで本編をやり遂げたステージからも、彼女たちの演奏には一切の妥協を感じなかった。この日のライブでは、彼女たちの音楽活動が更なる高みを目指すと改めて示されたようだ。だからこそ、Roseliaの鳴らす音楽には、心を奪われてしまうのかもしれない。
(文=青木皓太)
■セットリスト
1.BLACK SHOUT
2.R
3.熱色スターマイン
4.Neo-Aspect
5.LOUDER
6.ONENESS
7.Re:birth day
En1.LOUDER
En2.魂のルフラン
En3.BLACK SHOUT
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