『純正エロティック』インタビュー

Mia REGINAが「純正エロティック」に込めた乙女心 「女の子はいつもヒントを散りばめている」

 3人組ボーカルグループのMia REGINAが、TVアニメ『閃乱カグラ SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-』(以下、『閃乱カグラ』/TOKYO MXほか)エンディング主題歌「純正エロティック」を収録したシングルをリリース。昼間はメイクという鎧をまとって頑張る女性の、帰宅後のリラックスしているワンシーンをのぞき見するような楽曲「純正エロティック」をはじめ、今作はc/wの2曲もすべて只野菜摘が作詞。“純正ちゃん”を主人公にした、女子力満載の1枚になった。3人が思う“只野イズム”とは? また「乙女心に気づいてほしい」と話す3人が、垣間見せる理想の女性観にも注目。(榑林史章)【最終ページに読者プレゼントあり】

テーマは“自宅セクシー”

ささかまリス子

ーー「純正エロティック」は、最初に聴いてどう思いましたか?

ささかまリス子(以下、リス子):最初はデモで曲だけ先に聴かせていただいたのですが、すごく爽やかなイメージだったので、『閃乱カグラ』の世界観と、どうリンクするのかな? と思っていたんです。それでタイトルと歌詞をいただいたら曲調とすごくギャップがあって、それは衝撃でした。

霧島若歌(以下、若歌):曲のデモだけを聴いた時は、明るくて爽やかだったから、まさかこういうタイトルと歌詞になるとは想像していなくて。「え!『純正エロティック』?」って。

上花楓裏(以下、楓裏):タイトルを知った時は、ちょっと構えてしまいましたけど、曲と一緒になると爽やかさもあって。すごくいいなって思いました。

ーー女の子の気持ちが、いたるところに表れた曲ですね。

若歌:特に女の子が共感しやすいものになっていると思います。歌詞も踏まえて聴き込むと、歌の登場人物の女の子の気持ちが、分かってもらえるんじゃないかなって。

リス子:背伸びをすることに慣れなくて、疲れちゃった女の子の歌なのかなって思います。それに家の中の感じがあるので、みんなもホッと安心して、リラックスしている時に聴いてほしいです。それでMVも、お風呂のシーンが中心になっているんだと思うので、その部分ではすごく世界観を表現してくれているMVです。

ーー外で背伸びして頑張って、家に帰った途端に気が抜けてリラックスしている様子が感じられますね。

リス子:そうそう。女の子はメイクを落として、やっとリラックスできる。だから“自宅セクシー”っていう感じですね。

ーー男は女性のスッピンが好きですからね。

若歌:でも女の子は、絶対にキメキメのメイクじゃないとダメだと思って武装しちゃうところもあって。そういう武装を解除して、鎧を脱いだところもいいよねって言ってほしいというメッセージが、この曲からは伝わってきます。

ーー〈強がりを溶かして じょうずにあまえる〉という歌詞もあって。そこは楓裏さんが歌ってますけど。

楓裏:歌ってますけど、でも私は、逆に強くなりたいですけどね(笑)。むしろ〈やさしくなりたいし〉というところに共感するかな。やさしくなりたいとも思うので。

リス子:もう十分やさしいと思うよ(笑)! 2番のAメロは私が歌っているんですけど、〈ためいきに混じった残酷さのようなもの品切れ〉という歌詞のワードが斬新だと思って。残酷さって、吐き出すものではないけど吐き出したいと思うもので、それをためいき混じりで吐き出すというのは、悪態をつきたくないのかな? って想像できます。疲れたOLさんが、今日も嫌なことがあったけど、あったんだよねって口にするのもやさしくない感じがして嫌だと思ってる感じが出てます。

ーー同時に『閃乱カグラ』の要素も盛り込まれていますね。

リス子:はい。頭の〈飛ばす飛ばされる〉とか、〈右膝についたアザ〉とか。でもむしろ『閃乱カグラ』のほうが、意識して歌詞に合わせてくだっていて、特にEDの映像は、歌詞とのマッチングが素晴らしくて、みんなで「うれしいね」って話していたんです。膝のアザを見ているシーンもあるし。

若歌:『閃乱カグラ』のキャラクターはいつも戦ってるから、戦いの日々に疲れることもあるだろうし、戦っていればアザもできるだろうし。〈ゴージャスなドレスも破る〉は、戦ってるうちに服がどんどん破けるのも想像できる。『閃乱カグラ』とも、すごく通じている歌詞になっていますね。

ーー『閃乱カグラ』は知っていましたか?

若歌:人気のある作品だとみんな知っていたので、「私たちでいいのかな?」というプレッシャーも最初は感じました。

楓裏:ハラハラドキドキするストーリーで、それでいて和風でもあって。たまにセクシーなシーンがあると「はわわ〜」と思って観ています(笑)。

若歌:セクシーなシーンもありますけど、お互いを信頼して認めているからこそのライバル関係を感じるシーンもたくさんあって。私たちもライバルとまで言うと大げさだけど、そういう部分が無きにしもあらずです。

ーーレコーディングでは、何か意識したことがありましたか?

リス子:意識したのは、声を張りすぎないことです。私の中ではさっきも言った“自宅セクシー”をテーマにしていたので……家で歌う時は声を張らないから、ファルセット気味で歌いました。ノッてくるとバーンと声を張りたくなるので、そうならないように抑えて、「ここは自宅だ」と自分に言い聞かせながら歌いました。

若歌:私は場面を想像しました。〈シンプルな女になりたい〉と歌っているところは、きっと考え事をしている感じなんだろうとか。そういう意味では、表現の仕方を大事にしましたね。それでサビでは、「私が守る!」くらいの強さを持っていると想像しました。自分の中で、歌詞の中でさまざまに変わる表情を大切にしました。

楓裏:私はタイトルが「純正エロティック」ですけど、曲が爽やかなので、けっこうパキパキしたイメージで歌いました。エロティックさを強調しないというか。

ーーところどころに入っている〈haー〉は、最後だけ〈はー〉になっていて、ここがポイントですね。

リス子:最後だけひらがなの〈はー〉で、そこが私のソロになるとは思っていなかったので意外でした。きっと良い〈はー〉が出せたのかな(笑)。それまでの〈haー〉は歌として発しているんですけど、最後の〈はー〉だけはセリフとして言っている感じです。

ーー〈葛藤純正エロティック〉と歌うところは、3人で順に歌っていて。

リス子:若歌様が〈葛藤〉、楓裏さんが〈純正〉と歌って、最後の〈エロティック〉が私なんですけど、ライブでは二人にパッパッと照明が当たって、最後は私にフォーカスされるので緊張します。キメなので「噛んじゃったらどうしよう〜」って(笑)。

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