LaLuceが語る、ラストアイドル二度目の栄冠とプロデューサーバトルで手にした“自信”

ラストアイドル・LaLuceの“自信”

プロデューサー後藤次利がくれた自信

阿部菜々実

ーー表題曲に選ばれた「Everything will be all right」は、アップテンポですごく力強さが溢れた曲になりましたね。最初はどんな印象だったんですか?

大石:最初に聴いた時は、格好いい曲だとは思ったけど、自分たちに歌えるのかな? って。

長月:不安がいちばん大きかったよね。難しそうって。

鈴木:初めて英語の歌詞があったし、ハードルが急に上がった気がしました。

阿部:仮歌がすごく格好良くて、これ以上のものにはできないんじゃないかって思いました。それに今までは全員のソロもそんなになかったし、ハモリも難しくなっていたし……。最初から最後までずっとハモリがあるんですね。だから不安でしたけど、そのぶん完成した時は、達成感がすごくあって他のどの曲よりもうれしかったです。

安田:自分たちの実力が曲に追いつかなかったらどうしようと思ったし。でも練習をしていくうちにどんどん前向きになれて、レコーディングの本番の時は、みんなすごく自信に満ち溢れていて。「この曲なら頑張れる」、「絶対に表題曲になれる」という希望が、初めて沸いてきました。

ーープロデューサーの後藤次利さんが、レコーディングまでのさまざまな場面で自信を与えてくれたんですね。

大石:後藤さんは、すごくやさしかったです。褒めて伸ばすタイプというか。

鈴木:逆にこっちから、「何か言ってください」って思うくらい。

安田:否定をすることがなく、全部を認めてくれて、その上で「もう一段レベルアップするためにはこうしたほうがいい」と、やさしくアドバイスをくださって。不安を感じているところで否定されてしまうと、縮こまっていいパフォーマンスができないじゃないですか。後藤さんはダンス練習も観にきてくださったり、グループラインで一人一人に対して、いいところとかアドバイスを長文で送ってくださって。たまにボイスで送ってくれました。

大石:普通は悪いところを直そうとしますよね。でも後藤さんは、「いいところも悪いところも個性だから」と言ってくださったのをすごく覚えています。とにかく、人として格好良かったです。同じ目線で正面から私たちと向き合ってくれる、私たちみんなの頼れるお父さんみたいな存在でした!

長月:レコーディング現場だとやっぱりどこか緊張しているから、質問があってもなかなか浮かばないじゃないですか。それで、ご飯を食べに連れて行ってくださって、そういう時のほうがパッと質問が浮かんだりするんです。すごくフレンドリーに接してくれるから、すごく話を聞きやすくて。それに、普段から「自信を持て」とすごく言ってくださっていたのも印象的でした。

阿部:毎回レコーディングの時は、たとえ失敗しても、それを失敗とは言わない方なんです。「今は味があって良かったけど、もう一回録ってみよう」とか。褒めてくださるので、自分にすごく自信が持てるようになるし、もっと褒めてもらえるように頑張ろうって思えました。パフォーマンスや歌とは関係のない、普通の何気ない会話でも距離を近づけようとしてくださって、すごくやりやすかったです。

鈴木:レコーディングの時は音程がうまく取れなくて、どうしても不安そうな声になってしまうんですね。そういう時に後藤さんは、「音程は気にしなくていいから、楽しんで明るく歌って!」と言ってくださって。言ってもらったあとは、すごく自信を持ってレコーディングすることができました。

ーーこの曲は、明確なセンターという存在がなく、ソロパートが多いのも特徴です。各自のソロパートが多くあることについては、どうですか?

安田:前はソロパートがなかったから、自分らしさよりも協調性を重視して歌っていました。でも今回は、自分らしい声や歌い方をやらせてもらって、意識がすごく変わりました。どうやったら感情を乗せながら上手く伝わるものになるのかすごく考えたし、歌とこんなに向き合ったのは初めてで。難しい曲だし不安もあったけど、毎回が勝負だと思って歌っています。

ーー曲のトップバッターが安田さんですが、最初に歌うのは、緊張しませんか?

安田:めっちゃ緊張して、歌うたびにいつも声が震えそうになります。声が裏返りそうにもなるけど、すぐななみんに代わるので「あとは任せた」って感じで(笑)。

阿部:すごく堂々と歌っているから、最初に相応しいと言うか。迫力があるから、私はそれを引き継ぐ感じで歌うようにしていますね。

ーー前は阿部さんがセンターにいたわけで、今回は全員がセンターみたいな感じですが、そこはどう感じていますか?

阿部:すごくうれしいですよ。一人一人の見せ場があるのは、グループとして大切なことだし、センターが一人に決まっているよりも、次々に代わるほうが聴く人も楽しいと思うし。だから、今まででいちばん好きな曲です。

鈴木:ソロがあることで、「この子はこういう声なんだ」とか「こういう表情をするんだ」って、ファンの方にそれぞれの新しい一面を知ってもらえます。ソロパートがあったからこそ、個々の成長スピードが速かった気がするし、その点でも、ソロパートをいただいてすごくうれしかったです。

長月:後藤さんは、私たちの魅力を最大限に引き出そうとしてくださっていると感じました。最初は「1時間でとりあえず覚えて歌って」と言われて、全員覚えて歌ったんですね。後藤さんは、その上で歌割りを決めてくださって。まだろくに歌えていない私たちの声を聴いて、どこが本人に合っているか考えてくださって。私たちから見ても、歌詞の内容がその子にすごく合っていて、個性が活かしてもらっているなって思います。

大石:今までソロがなかったから、真ん中に立つこともなくて。学芸会でも主役をやったことはないし。ステージの真ん中に立つこと自体が初めてだから、上手くは言えないんですけど「真ん中ってこんな感じなんだ~」っていう感じです(笑)。「私に光が当たってる~!」と思って、うれしかったです。

ーー振り付けもアグレッシブに踊っていて。〈yes!〉のところは可愛らしさもあります。

安田:全体に格好いいけど、あえてチャーミングさを取り入れた部分もたくさんあって、観ても楽しく、一緒に踊りたいと思ってもらえる動きになっています。これは振り付けの方から聞いたんですけど、後藤さんからすごくたくさん要望があったそうです。テーマはこうだからとか、ここの歌詞ではこうしてほしいとか。そういう話を聞いてすごくうれしかったし、実際にとても感情移入しやすい振り付けになっています。

ーー「Everything will be all right」ですが、改めてどんな曲になったと思いますか?

阿部:歌詞は前向きで、いろんな人を応援する内容です。私たちが活動してきたこの1年がすべて込められている曲でもあって、これを聴けばLaLuceのことがわかってもらえると思います。今まで私たちを応援してきてくださった方にも響くと思うし、この曲で初めて私たちのことを知ってくださった方にも届くと思う。どんな人にも共感してもらえる曲なので、早くたくさんの方に広まればいいなと思います。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる