BTSからTHE RAMPAGEまで、ドリカム中村正人が語り尽くす 『ENERGY for ALL』ボーイズグループ特集

 以降は時代を進め、90年代初頭の楽曲ではBoyz II Menが92年にリリースした「End of the Road」を、90年代末~00年代の楽曲ではBackstreet Boysの99年の楽曲「I Want It That Way」を紹介。再結成後にBackstreet Boysとジョイントツアー『NKOTBSB Tour』を開催した80~90年代の人気アイドルグループ、New Kids On The Blockに話が及ぶと、「ドリカムの前身のバンドを結成するために、どんな曲が流行っているのかと当時よく聴いていた」とドリカム結成前夜のエピソードも披露した。

 ここで話は「ボーイズグループならではの魅力」に。中村は「メンバーの個性のバラエティの幅広さ」と、そのメンバー全員が「同じグルーヴ感を出せる」ことの凄さを解説。また、「(同性にとっては)真似ができる、(異性にとっては)彼にこんな服を着てほしいと思える」とファッションの魅力にも言及。そのうえで、ヒップホップからの影響が色濃い昨今のボーイズグループの音楽性について「一回リセットされているように感じる」と表現した。

 最後は直近の欧米のボーイズグループの例として、イギリス/アイルランドのOne Directionによる「Story of My Life」をオンエア。デビュー時「ビートルズの再来」と呼ばれたことに対して、メンバー自身が「音楽的には足元にも及ばない」とコメントしたことに触れ、「ヒットの要因はプロフェッショナルとしての自覚にもあるかもしれない」と結んだ。

 最新のボーイズグループの魅力を紹介しながらも、1950~1960年代のアメリカにまでルーツを遡り、歴代の様々なグループやそれに付随する音楽の魅力について語られていく全編は、ポップミュージックのファンにはたまらないはず。様々な時代から「ボーイズグループ的な要素」をまとめるテーマ設定と耳馴染みのいいトークによって、ポップミュージックの歴史の中で「ボーイズグループがどんな風に進化してきたか」がよく伝わる内容になっていた。直近の話題としても、リリースされたばかりのBTSの最新作『LOVE YOURSELF 結 'Answer'』が2作連続での全米1位を記録するなど、ますますボーイズグループの活躍は続きそうだ。放送は9月9日に終了しているが、radiko.jpのタイムフリー機能を使えばオンエアから1週間は視聴可能なので、興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

■杉山 仁
乙女座B型。07年より音楽ライターとして活動を始め、『Hard To Explain』~『CROSSBEAT』編集部を経て、現在はフリーランスのライター/編集者として活動中。2015年より、音楽サイト『CARELESS CRITIC』もはじめました。こちらもチェックしてもらえると嬉しいです。

■ラジオ番組情報
9月9日(日)13:00~ オンエア
『ENEOS presents DREAMS COME TRUE 中村正人のENERGY for ALL』
TOKYO FM/JFN38局 毎週日曜 13:00〜13:55
FMぐんま 22:00〜22:55/山梨放送 18:00〜18:55/和歌山放送 20:00〜20:55
番組HP

関連記事