WONK、SHINICHI OSAWA、Chim↑Pomらが表現する音楽&アートの“最先端”を体験

『TOKYO CUTTING EDGE vol.02』レポ

 最初のライブアクトとなるWONKが登場したのは25時前。まずはサポートの安藤康平を含む演奏メンバーが登場してスタンバイすると演奏がスタート。「Small Things」ではAyatake EZAKI(Key)が奏でるハモンドオルガン風のウォーミーな音色にKento NAGATSUKA(Vo)がジェントルな歌声を浮かべ、Kan INOUE(Ba)とHikaru ARATA(Dr)のタイトかつ重たいリズムが楽曲のブルージーな世界観をしっかりと支える。安藤もギターソロで泣きのフレーズをたっぷり聴かせる。

 その後も、マルチプレイヤーの安藤が楽器をサックスやフルートに持ち替えながら、ジャムセッション的なセクションも交えつつ濃厚なソウルフィーリングを発散する彼ら。エレピとドラムの応酬が目まぐるしく加速するグルーヴを生み出したかと思うと、タメの効いた重音ファンクで観客の腰を直撃したり、かと思えばボビー・コールドウェル「Open Your Eyes」のカバーでロマンティックなエモーションを引き出したりと、ジャズ~ネオソウルを主軸にしながら変幻自在のアンサンブルで独自の世界観を築いていく。ラストはKentoが「みなさん朝まで一緒に踊り狂いましょう!」と呼びかけて、16ビートのディスコティークなリズムで畳み掛ける「Loyal Manʼs Logic」で締め。エクスペリメンタル・ソウル・バンドの面目躍如たるパフォーマンスだった。

 続いてはSHINICHI OSAWAがDJブースに立ち、インド歌謡(?)っぽい声ネタなども挿んだファンキーな4つ打ちセットで会場の熱気をコントロールする。ここでChim↑Pomのインスタレーションとまだ遭遇できていないことに気付いたので、ひとまずフロアを離れて、ラウンジスペースや2階などを見て回ることに。だが、どこを見てもインスタレーションが行われている気配はない。果たして本当にChim↑Pomはこの会場で何かをやっているのか? その謎を解消できないまま、一旦フロアに戻り、次のライブアクトに備えることにした。

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