KEN☆Tackey、三宅健と滝沢秀明が広げた表現の幅 デビューシングル『逆転ラバーズ』から分析

 V6の三宅健とタッキー&翼の滝沢秀明によるユニット、KEN☆Tackeyが7月14日に『音楽の日』(TBS系)に出演する。演目は明かされていないが、おそらく7月18日にリリースされるデビューシングル『逆転ラバーズ』を、ジャニーズJr.たちと共に歌い、踊り、息の合ったパフォーマンスを見せてくれることだろう。

KEN☆Tackey「逆転ラバーズ」MV

 KEN☆Tackeyは、滝沢が主演・演出を手がける人気舞台『滝沢歌舞伎』に、三宅が2016年から共演していることをきっかけに誕生したユニット。「健とタッキーで“おいしい関係を”」と話したことから始まった。ラジオ『タッキーの滝沢電波城』(ニッポン放送)で、「みなさんの声が1年目からありまして、“いつか形にしたいね”って健くんとも話をしていまして、ようやく今年デビューが決まりました」とリスナーに報告した滝沢。「ちょっとなんか新鮮ですよね。V6も20年迎えてて、僕ら(タッキー&翼)も15年くらいやってて、なんか久しぶりにデビューって聞いて、思い出すっていうか。King & Princeが5月にデビューして、ジャニーズの中では一番新人ですから」と笑いを誘う。

 かつて“アイドル”といえば、10~20代のフレッシュな年頃のスターを指す言葉だった。だが、歴代のジャニーズアイドルたちの活躍をはじめ、その意味は大きく変わった。30代、40代とキャリアを積んだアイドルだからこそ見せられるパフォーマンスもある。『滝沢歌舞伎』も、まさにそのひとつだ。見目麗しい滝沢の女形から、ジャニーズJr.たちと挑む猛々しい腹筋太鼓、さらには天井から降り散る小判や手持ちのLEDパネルを用いた斬新な演出……など、ストイックな滝沢が自らの限界を超え続ける姿そのものが、見る者を感動させる伝統芸だ。

KEN☆Tackey「アイシテモ」MV

 だが一方で、アイドルの寿命が長くなった分、自ら変化を起こしていく難しさも出てきたように思う。ましてや築き上げてきたものが大きければ大きいほど、その先の新たな挑戦にはリスクが伴う。大人になるほど冒険できなくなる、とはそういうことだろう。アイドルの魅力は永遠の少年性。それは、成長し続ける姿を応援したいというファンの願いに紐づく。『滝沢歌舞伎』を作り上げた滝沢が、もう一度その少年性を起爆剤として、共演のオファーを出したのが三宅だったのかもしれない。

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