9つの星が輝き出した日ーー『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』スタァライト九九組初単独ライブ
アニメとミュージカルが一体となったライブエンターテイメント『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』から誕生した9人組ユニット、スタァライト九九組が6月23日に初の単独ライブ『1stスタァライブ “Starry Sky”』を行った。
スタァライト九九組は現在2枚のシングルのリリースと数回の舞台を行い、すでにコミックの発売など、7月から放送開始するアニメに先駆けて昨年から徐々に動き出しているが、いわゆる”ライブ”を開催するのは今回が初めて。会場はオリンパスホール八王子。3階席まである天井の高い豪華な作りのホールで、今まで何度かミュージカルもこなしてきている彼女たちにはぴったりの雰囲気であった。
とはいえ、まだ結成されてから間も無い彼女たちのことである。女優出身のメンバーもいれば、アイドル出身のメンバーもいる。声優としてまだ駆け出したばかりのメンバーもいる中で、どのようなライブを行うのかというのが注目されていた。
開演時間になるとビッグバンド調の音楽とともに出演する声優陣の名前が次々に緑色のレーザーで幕に照射され、会場の熱気は一気に上昇。1曲目「よろしく九九組」が始まるとカラフルにライトアップされたステージに9人が立ち、堂々と幕開けを飾った。続けざまに2曲目「ディスカバリー!」へ移る。メンバーが横一列に並びながら揃ったダンスを見せ、合間合間に「ハイ!ハイ!ハイ!」とオーディエンスを煽る。次に披露した「ロマンティッククルージン」では客席まで彼女たちが足を運び、文字どおり会場を”クルージン”。光る星形のスティックを手に持ちながらファンと一緒にライブを盛り上げた。最初のこの3曲ですでに客席からはファンの興奮した様子がうかがえた。続くMCパートでは星座アンケートを実施。「射手座の人ー!」「天秤座の人ー!」など観客にアンケートを取りつつ絶妙なタイミングで「餃子の人~?」と佐藤日向がボケをかまして笑いを誘う場面もあり、序盤はスピード感に溢れながらも微笑ましい雰囲気でスタートした。
ところが直後に雰囲気をガラリと変える。
4曲目「Circle of the Revue」になると赤い照明が会場を覆い尽くし、ダンサーも登場して異様なムードに包まれた。ここまで良くも悪くもアイドル的なスタイルで進めてきた彼女たちが、ここで一変して闘志の燃え上がるような曲調に挑戦し、また違ったスタイルを見せてきたことに驚く。そして5曲目「Star Divine」ではなんと殺陣を披露。さきほど登場したダンサーたちと剣を振り回して戦うという緊張感あるパフォーマンスに観客は見入っていた。
その後には「九九組の絆を確かめよう!」と題したコーナーが開始。3名が目隠しした状態で他のメンバーとそれぞれ「握手」「頭を撫でる」「後ろからハグ」をして誰かを当てるというもの。3人とも正解こそしなかったものの、なぜか2人目の候補として挙げた回答が正解しファンからは驚きの声が上がる。そうした部分から、まだまだ完璧とは言い難いが、しかし確かに彼女たちにあるグループの絆は伝わってきた。
ここまで初単独ライブとは思えない安定感とパフォーマンスを見せてきた彼女たち。MCの途中にも代わる代わる水を飲んだりタオルで汗を拭きに行ったりと、運動量の多さの伝わる光景が目に飛び込んできたが、彼女たちは顔色何一つ変えずにペースを作っていく。
それからはユニット曲を披露。「情熱の目覚めるとき」「GANG☆STAR」「Fancy You」とそれぞれまったく違った世界観の曲を見せライブに抑揚をつける。ライブも後半へと差し掛かった9曲目「星のダイアローグ」では、この日へ向けたメンバーたちの必死なレッスン風景がスクリーンに流された。