セクシーなダンスに注目! SPICY CHOCOLATE「シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS」MV撮影に潜入

 SPICY CHOCOLATEが、初のデジタルEP『シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS』を7月24日に配信する。SPICY CHOCOLATEは、ジャパニーズレゲエシーンの第一線で活躍してきたKATSUYUKI a.k.a. DJ CONTROLER率いるレゲエサウンドクルー。2013年末に発表した「ずっと feat. HAN-KUN & TEE」が、配信チャートで19冠を達成するビッグセールスを記録。2017年リリースのラブソングベスト『スパイシーチョコレート BEST OF LOVE SONGS』収録曲「君のことが好きだったんだ feat. BENI,Shuta Sueyoshi(AAA) & HAN-KUN」がストリーミングサイトで累計1,000万再生を突破するなど、デジタルネイティブから厚い支持を集めるラブソング界のヒットメイカーとしても知られている。

 清水翔太、ナオト・インティライミ、シェネル、MACOをはじめとした豪華ボーカリストたちを招き、その時代ごとのリアルな恋愛を歌ったコンセプトアルバム『渋谷純愛物語』シリーズはベスト盤のリリースで集大成を迎え、SPICY CHOCOLATEはいよいよ新シリーズに突入。その第1弾として発表されたのが、今回の『シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS』だ。

SPICY CHOCOLATE

 タイトルトラックには、CLIEVYとKEENが織りなすハーモニーが多くの感動と笑顔を生み出してきたボーカルユニット・C&K、女性ファッション誌などでモデルを務めるメンバーも在籍し、大型フェスからクラブまでダンスフロアに欠かせない存在となりつつあるセクシーダンサー集団・CYBERJAPAN DANCERSの2組を迎えた。近作のラブソング路線からイメージをがらりと変えたダンスホールレゲエ色の強い大人のラバーズソングは、新たなサマーチューンとして今夏大きな話題を集めることになりそうだ。本稿では、同曲のMVとその撮影の様子を中心に、異色のコラボレーションで贈る楽曲の魅力に迫りたい。

 今回のMVは、福島県の某所にある廃墟が舞台。梅雨時期真っ只中の悪天候からくる寒さという厳しい環境の中、6月中旬に撮影は行われた。当日のロケ地には、SPICY CHOCOLATEのKATSUYUKI、C&K、CYBERJAPAN DANCERSの3組が勢揃い。しかし、MVにKATSUYUKIの姿はない。SPICY CHOCOLATEは、あくまでゲストのアーティストを引き立てるクオリティの高い作品作りを常に行ってきた。自身がMVに参加しないという選択は、音源も映像も一番よいかたちで世に送り出したいというKATSUYUKIのプロデューサー的な活動スタンスの表れでもある。KATSUYUKIは終日ロケに立会い、C&K、CYBERJAPAN DANCERSの撮影をあたたかい目で見守っていた。

 撮影は、廃墟の様々なシチュエーションを使い分けながら進んでいく。行灯や提灯の明かりがうっすらと灯る怪しげな地下通路をハンターのような格好で練り歩くC&K、そこに突如現れるセクシーな美女たちがCYBERJAPAN DANCERSの面々だ。楽曲で歌唱を担当したKANAE、KAZUE 、JUNON、HITOMIに加え、映像にはKANA、KOZUE、RIRI、NATSUMEも登場。黒で統一した露出の高い衣装で決めた8人のパフォーマーが妖艶さを醸し、魅惑的なひと夏の出会いを演出する。

 C&Kの二人が進む道の先に待つのは、桃源郷のような煌びやかな世界。ハットにスーツといったジェントルマンな身なりのC&Kが、艶やかな着物ガウンを羽織ったCYBERJAPAN DANCERSとともに情熱的なダンスを披露。楽曲の歌詞にあるような燃え盛る男女の駆け引きや欲望が視覚的に表現されているかのようだ。また、CYBERJAPAN DANCERSの着物ガウンや、パフォーマンスに用いられた和傘や扇子といった和テイストの小物は、人気モデル・ゆらゆらこと越智ゆらのを起用した『シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS』のジャケットデザインと連動しているモチーフ。ビジュアルイメージを統一することで楽曲の世界観を一つのパッケージとして届ける工夫も施されている。

 しかし、「シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS」のMVでもっとも印象に残るのは、なんといっても「お尻」にスポットライトが当たった振りと、それを前面に押し出した際どいカメラワークだろう。「シリタイ」は、真夏の夜、“女性とお知り合いになりたい”男性が女性に必死にアプローチする姿が描かれたナンバーだ。強くお尻を叩いたり、小刻みにお尻を揺らす振りは、「“シリ”タイ」という言葉遊び的な感覚からC&Kが考案。その他、C&KとCYBERJAPAN DANCERSが映像内で披露している腰をくねらすようなセクシーなダンスも、当日現場で2組が実際に体を動かしながら固めていった。

 歌唱力で注目を集めることの多いC&Kだが、持ち前のリズム感でそのダンスの腕前も確かなもの。そして、一見するとふざけているようにも見えるC&Kのノリの良さは、映像を通してみるとバシっと決まっている。ナチュラルに自分たちを表現することに長けた二人のパフォーマンスはまさに名人芸といったところ。もちろん、CYBERJAPAN DANCERSも負けてはいない。KANAEとKAZUEによる“渡辺シスターズ”の貫禄はじめ、人の目を惹きつける彼女たちの所作。特に8人で並んで歩く姿には並々ならぬ迫力があった。弱気な男性と強気な女性、楽曲の中で描かれる双方のキャラクターが表情や仕草でしっかりと表現されていた。

C&K

 撮影の合間には、C&KとCYBERJAPAN DANCERSのメンバーに楽曲についての感想やレコーディング中のエピソード、今回の撮影について話を聞くことができた。今回の楽曲から感じたことについてC&Kの二人は「やはり男女のシリアスな夏のテーマですね。恋愛で“あなたのことが知りたい”というところに行くまでには、男の臆病なところも多く見えますからね」(CLIEVY)、「何個か垣根を超えないといけないからね」(KEEN)と男性目線からのリアルな感想を語る。続けてCLIEVYは「まず声をかけて“知りたい”という思いからスタートしますから。そういったラブソングの原点かなと思っています」と「シリタイ」の中にある、本質的なメッセージについても教えてくれた。また、レコーディングに関しては「本当に自由に、自分たちの希望を汲み取りながら作らせていただいて、やりやすい現場を作っていただいた」と、改めてKATSUYUKIに感謝を述べた。

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