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Iris 5thシングル『明日へ』リリースインタビュー

Iris(アイリス)、『ガンダムビルドダイバーズ』EDテーマで見せた“等身大の姿”と“成長”

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 前シングル『赤だけが足りない』から8カ月、Iris(アイリス)が5枚目となるニューシングル『明日へ』をリリースする。これまでの作品では、マレーシアで生まれ育ち日本へとやって来たIrisが感じるカルチャーギャップをキュートでポップに表現したり、ちょっぴり泣き虫な表情を覗かせたり、また「赤だけが足りない」ではシンガーとしてより力強くエモーショナルに歌を響かせて、さまざまな側面やチャレンジ精神を見せてくれた。今回の「明日へ」でうかがえるのは、穏やかで飾らない、24歳の等身大のIrisだ。

 現在オンエア中のテレビアニメ『ガンダムビルドダイバーズ』(テレビ東京系)のエンディングテーマでもある「明日へ」は、友に寄り添い、優しく語りかけるように歌うミディアムなナンバー。軽やかなアコースティックギターに、Irisの自然な笑みが見えるようなボーカルが乗って、言葉一つひとつを手渡す歌だ。収録された3曲ともに、明日へとそっと送り出してくれる歌となっていて、かつその声は明るさだけでなく、切なさや憂い、日々の悲喜こもごもをにじませたスモーキーな柔らかさがあって、心地いい。肩肘の張らないフレンドリーさで包んでくれるシングルだ。

 長かった髪を切って、リラックスした表情を見せるIris。今回のシングルについて、また最近の心境について語ってもらった。(吉羽さおり)

「“明日への希望”を歌に込めた」

「ガンダムビルドダイバーズ」ED曲・Iris(アイリス)『明日へ』

ーー先ほどスタッフの方にお伺いしたのですが、「明日へ」がアニメ『ガンダムビルドダイバーズ』のエンディングテーマに決定したことを、ご家族がとても喜んでくれたそうですね。

Iris:はい、特にお兄ちゃんが(笑)。ガンダムオタクのお兄ちゃんが、興奮してました。

ーーでは以前から、Irisさん自身ガンダムというアニメは知っていたんですね。

Iris:マレーシアにいた時から知ってはいたんですけど、わたしはアニメを観たことがなかったんです。お兄ちゃんがガンプラが大好きで、いつも家で作っていて、棚にガンプラがずらっと並んでいたんです。組み立てて、塗料を買ってきて自分で色を塗ったりもしていたんですよね。当時は「お兄ちゃん、いつも何やってるんだろうな?」と思いながら見ていたんですけど、今回エンディングテーマを担当することになって「ああ、これがガンダムだったのか!」とわかりました。

ーーお兄さんがそれほどのファンだったら、Irisさんがエンディングテーマを歌うのは、相当嬉しかったでしょうね。

Iris:そうですね。マレーシアには、ガンダム好きのメンバーで作ったFacebookのグループがあるみたいなんですけど、そのメンバーの人たちはもちろん『ガンダムビルドダイバーズ』を知っていて。エンディングテーマを聴いて、「この人、マレーシア人じゃない!?」って、グループ内でパニックになったという話を聞きました(笑)。すごく嬉しかったですね。

ーー「明日へ」は、優しいボーカルが引き立つメロディと歌が印象的ですね。どんな気持ちで曲に向かい合いましたか。

Iris:この曲は、とてもポジティブな曲で。日々の暮らしの中には、つらいことや悲しいことがあって、もちろん嬉しいこともあるんだけど、「どんな時でも前を向いて、明日はきっといいことがあると信じて頑張っていきましょう」という気持ちを込めて歌いました。

ーー以前のお話だと、この曲のようなミドルテンポの曲は、Irisさんが得意とするところでもありますよね。

Iris:はい、好きですね。なので、レコーディングも順調でした。これまでは、レコーディングの時に泣きながら歌うこともあったのですが(笑)。

ーー過去のインタビューでもよく言っていましたね(笑)。

Iris:今回は、泣くこともなく、すごく順調でした。曲も、聴けば聴くほど好きになっていって、いい曲だなと思っています。あと、歌詞もわかりやすいんですよ。前回のシングル曲「赤だけが足りない」は、抽象的な表現が多い歌詞でもあったので、内容を理解していく難しさがありました。けど、今回はイメージを膨らませやすかったです。

ーーだからこそよりエモーショナルな歌声になっているんですね、

Iris:ありがとうございます。歌の表現としては、なるべくリラックスして、悲しいこともあるけれど、「大丈夫だよ」という気持ちを歌としてみんなに伝えたいと意識しました。この歌は、歌うたびに自分のことを考えてしまうんです。1番に、<一緒なら 悲しみさえも 掻き消してしまうほど 強くなれるよ>というフレーズがあります。わたしはマレーシアからひとりで日本に来て……寂しい思いもあるんですけど、でもスタッフのみなさんが一緒にいてくれることに、すごく感謝していて。寂しい思いだったり、この道は本当に自分に合っているのかなって考えてしまうこともあります。でも、みんながいるから頑張れるんです。だから、自分の応援ソングとも言えますね。

ーー実際に、アニメでエンディングで流れているのも、自分で見ているんですか。

Iris:そうですね、すごく嬉しかったですね。小さい頃からアニメが好きで、歌を好きになったのもアニメの影響が大きいです。心にツーンとくるような切ない感じもあったり、アニメの最後に流れるテーマ曲が心に残っています。だから今回、自分がエンディングテーマを歌うことができて、感激なんです。

ーー(笑)。これまで見てきたアニメのテーマ曲で、Irisさんの心に特に残っている曲はありますか。

Iris:わたしは、『犬夜叉』というアニメが好きで。エンディングテーマは、いろんな人が歌っていたんですけど、初めて聴いて泣いた曲が、浜崎あゆみさんの「Dearest」(2001年)という曲でした。アニメの内容とも合っていたし、すごく切ない感じが良くて、好きになったんです。当時は、わたしもこうやって歌えたらいいなと思っていました。

ーーマレーシアでも日本のアニメはたくさん放送されているんですか。

Iris:そうですね。テレビでは放送してない作品も、今はDVDやインターネットで観れるので、そこで観ている人も多いと思います。日本のアニメは、本当にすごいです。キャラクターは可愛いし、ストーリーも面白い。昔、お兄ちゃんと一緒に観た日本のアニメは、忘れられないですね。マレーシアでもアニメは作られているんですけど、みんなあまり見てないんです。一番大事なストーリーが、あまり面白くないのかもしれない(笑)。

ーー日本のアニメを通して、日本という国のイメージはありましたか。

Iris:アニメの印象が強いせいか、マレーシアには日本に対して、「オタクな人がたくさんいる国なのかな」というイメージを持っている人もいると思います。たまに日本の映画も放送されていたんですけど、わたし自身すごく覚えているのが『電車男』っていう映画で。それでまた、そういう日本の人のイメージが強くなったんです。でも日本に来てみたら、オタクじゃない人もいっぱいいるなって(笑)。わたしの勘違いでした。

「今すごく複雑な気持ちでもある」

ーーそれでは、カップリング曲についてもお伺いします。2曲目は美しく叙情的なバラード「BLUE」です。ゆったりとしたビートで、じっくりと表現されています。

Iris:この曲はすごく聴きやすくて、リラックスできる曲です。今回の3曲はどの曲も、“前に進む”というコンセプトになっているんです。この曲の歌詞でお気に入りなのが、サビ部分の<今 見上げた星は 遠いあなたを 追いかけて 明日また照らすのだろう>というフレーズで。東京は街が明るいのであまり星が見えないですが、月を見るとマレーシアにいる家族を思い出すんです。同じ地球で、マレーシアにいる家族も同じ月を見ているのかなって想像して。遠いし、すぐには会えないんだけど、同じ月を見ているよっていうことが励みになります。

ーーそれを励みに、まだ旅を続けるよっていう切なくも前向きな内容です。今回は、Irisさんの今の状況や心境と重なる曲のようですね。

Iris:そうですね。日本に来て3年半くらい経ったんですけど、今すごく複雑な気持ちでもあるんです。日本の生活に慣れてはきたけど、段々とマレーシアのことも心配になってくる時期でもあって。家族、お父さんもお母さんも年を重ねてきているけど、まだ親孝行ができていないので。でもわたしはまだまだ日本で頑張りたい気持ちが強いから、両親のそばにいてあげられなくて絶対さみしいだろうなと思うんです。……そういうことを考えてしまうと、切なくなりますね。

ーー「BLUE」は、そういう思いとぴったりと寄り添う曲ですね。

Iris:曲を初めて聞いた時に、とても癒されました。きれいな曲だし、これはきっと自分に合った歌だなと思ったんです。実際にレコーディングも、とても順調で。プロデューサーの方にも、「あれ? 今回はなんかいい感じだね」って褒められました(笑)。

ーーもう1曲の「Put the past away」は、他の2曲に比べてアップテンポの曲で、透明感あふれるボーカルが映えますね。この曲は先ほど話していた、日本にやってきた3年間という時間を思い返すと、よりグッとくる曲なんだろうなと思いました。

Iris:そうですね。この曲は、過去のつらいことや、人にはなかなか言えないような思いもいっぱいあるんだけど、でも考えすぎずに、前に進んでいく曲というか。つらい過去って、忘れよう、忘れようって思っているうちは、忘れられないと思うんです。でも、気持ちを前にフォーカスしていけば、どんどん過去へと遠のいていく。明日や未来になにがあるかはわからないけど、未来にフォーカスしていくことが大事なのかなって。

ーー前作、2017年10月にシングル『赤だけが足りない』がリリースされて8カ月ほどが経ちました。前作からの間で、自分で変わってきたなと思っていることはありますか。

Iris:なんかちょっと、老けたなと思ってます。

ーーそんなことないですよ(笑)。

Iris:いやいや、ほんとです! 昔の元気いっぱいなところから落ち着いてきて、少しずつ変わってきたなと感じていて。前みたいに、一生懸命、とにかく前に出て戦うっていうような気持ちでは少しなくなっているというか……。うまく言葉で表現できないんですけど、以前は、人や物事に対しても、どんどんきてくださいっていうスタンスで、自分も大胆に立ち向かっていったり、飛び込んでいく感じがあったと思うんです。でも、今はちょっと落ち着いて、ちゃんと相手の様子を見ながら冷静に考えて、対応ができるようになりました。

ーーそれは、老けたんじゃなくて、大人になってきたんですよ(笑)。

Iris:そうなんですかね。何にも考えずにひとりで日本に来ちゃったりとか、当時はすごく勇気があったと思います。

      

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