嵐、亀と山P、関ジャニ、キンキ…Mステスーパーライブ出演ジャニーズ10組はどんな1年過ごした?
ジャニーズWEST
今年、ジャニーズWESTはひとつの革命を起こした。それはWebに慎重な姿勢を見せるジャニーズで初めて配信ドラマ 『炎の転校生 REBORN』(Netflix)に出演をしたのだ。しかも7人全員で主演。Netflixは190以上の国で配信されており、世界中にその存在を広めていく大きな一歩となった。ジャニーズWESTのアイデンティティは、もちろん関西出身であること。今夜、彼らが歌うのも、関西愛がほとばしる「おーさか☆愛・EYE・哀」だ。どこか懐かしいディスコサウンド。衣装はメンバーカラーでわかりやすく、ラッキィ池田振り付けのダンスもキャッチーだ。前半は色っぽく、後半はノリノリで。カッコつけるのは、その後の笑いを大きくするための前フリとでも言わんばかりの振り切り方は実に痛快だ。切り替わるきっかけは、小瀧望がささやくアンニュイな< おーさか>のひとこと。それが聞こえたら、一緒に踊る準備を!
Sexy Zone
デビュー組、最年少グループという印象の強いSexy Zoneも、マリウス葉をのぞく4人が20代に。少年から大人へ…… 最も敏感な年ごろの彼らの前には数々の試練が立ちはだかり、ファンがハラハラした時期もあった。だが、その経験をも糧に前進する5人に力強さを感じた1年でもあった。中島健人は2本の主演映画を公開させ、佐藤勝利はソロでラジオ番組をスタート。松島聡はドラマデビューを果たし、マリウス葉は配信ドラマ『フラーハウス・シーズン3』(Netflix)に本人役で出演。世界に“Sexy Zone”のライブ映像も配信される。そして、今夜披露する「ぎゅっと」は、 菊池風磨が初主演にして1人芝居に挑戦したドラマ『吾輩の部屋である』(日本テレビ系)の主題歌になった曲。そして作詞にも携わっていることでも話題に。共作した宮田航輔(nicoten)がTwitterで「『 ぎゅっと』はリスナーの方はもちろんなのですが、5人が歌う5人の為の歌があってもいいのかなと思いながら菊池く んと共作しました!」とつぶやいていた。菊池がメンバーに歌ってほしいフレーズを割り振ったとも言われている本作。その意味を深読みすることで、彼らが今グループに抱いている愛が見えてくる。
TOKIO
TOKIOといえば、『鉄腕DASH!!』(日本テレビ系) があまりにも面白いので、サバイバルスキルに注目が集まりがちだが、もちろん彼らの活躍はそこだけではない。長瀬智也は今年、20年ぶりにラブストーリー『ごめん、愛してる』(TBS系) に出演し、愛されずに育った哀しみを抱える男性という難しい役どころを見事に演じきった。口数が少なく無愛想なキャラクターは、天然でオープンマインドな長瀬のパーソナルイメージとは一見真逆だが、その深い愛で他者を包みこむ姿はまさに長瀬に通じるものがあった。愛する者のためなら、命だって投げ出す、そんなロック魂が長瀬の行動からは感じられる。先述したようにKinKi Kidsのピンチにも駆けつけたのも長瀬。『TOKIOカケル』(フジテレビ系)で亀と山Pのふたりがアツく語る姿を目撃したと語ったのも長瀬だった。今夜披露されるのは、そんな男気溢れる長瀬が作った「クモ」。男らしくて、ちょっとダサい。でもダサい自分を認めるカッコよさが歌われる。ああ、来年こそはTOKIOのライブが開催されることを祈りつつ見たい 。
NEWS
今年、NEWSはアルバム『NEVERLAND』をリリースし、今のNEWSらしさをひとつ確立したように思う。それはコンセプチュアルな楽曲を徹底して作り込むこと。例えるならオートクチュールコレクションのような楽曲が、よく似合うのだ。度重なるメンバーの脱退を受けて、 彼らはまず1人ひとり他の誰にも負けないというスキルを身につけていったNEWS。加藤シゲアキはストーリーを描く力、手越祐也は伸びやかな歌唱力、増田貴久は独自のファッションセンス、そして小山慶一郎は愛を持って場をまとめていく力。混ざり合わないからこそ、素材の良さが光る。今夜披露する「EMMA」は、NEWS史上最もワイルドで男の色気漂う曲と言われている曲。歌う4人の間をエマという女性がすり抜けていくようなストーリーが思い描かれる。MVの衣装をデザインしているのは増田貴久。 「一人ひとり全然違うんだけど、みんな揃うと統一感があるという感じにしたくて」と語った衣装が今夜も披露されるのを期待したい。
Hey! Say! JUMP
デビュー10周年イヤーのHey! Say! JUMPは、1月1日より史上初の東京ドーム1日2回公演を開催。その勢いに乗るように7月には初のベストアルバムをリリースし、グループ初となる3大ドームツアーを成功させ、念願の『紅白歌合戦』への出場も決定した。岡本圭人が作った「H.our Time」はずっと支え続けてきたファンの涙を誘い、改めてこの10年で彼らがどれだけ成長したかを実感するタイミングとなった。山田涼介の主演映画『鋼の錬金術師』を筆頭に、知念侑李、有岡大貴も映画に次々と出演。高木雄也、薮宏太、八乙女光もドラマに出演。伊野尾慧はバラエティですっかりおなじみの顔に。中島裕翔は初のベストジーニスト賞に輝くなど、10周年の節目にふさわしい充実した1年となった。そんな彼らの最大の強みは人数を活かしたダンス。今夜のライブで披露される「White Love」は、まずイントロのフォーメーションの美しさから釘付けになるはずだ。ソロパートが引き立つように、 他のメンバーがバックダンサーに徹するオンとオフのメリハリも美しい。全員が主役であり、全員が盛り上げ役。10年で築かれた仲の良さが、パフォーマンスのレベルを引き上げる。JUMPのグループ愛のストーリーが、次の10年も続いていくことを確信できるはずだ。
(文=佐藤結衣)