オノマトペをサウンドで表現 “体感する”アートプロジェクト『マンガ マッピン!』レポート

Sam is Ohm

 一方Sam is Ohmは「皆さんの頭の中にあるものを僕が(音楽で)表現するということで、頭の中にあるイメージを超越するのか、それともそのまま中に(あるものを)落とし込むのかという距離感が難しくて……」と語り、「エフェクトっぽいところを落とし所にしましたが、その中に今かかっているようなDJ(の音楽)がなくても一つの空間表現として成り立つようになっているので、その辺りも注目してほしい」とコメントした。「シーン」「ガヤガヤ」などのオノマトペを改めて音として表現するのは、非常に難しい。しかし会場で聞こえた音はまさしくオノマトペでしか表現できないものでありながら、「シーン」「ガヤガヤ」という文字のさらに先を想像させるような、奥行きのあるものだった。

 同プロジェクトはあくまで第一弾で、今後はリアルとWeb双方で展開しながら進化していくという。エイベックス・エンタテインメント株式会社も参加しているとあり、MVなどの映像作品に取り入れ、アーティストの動きに合わせて歌詞が表示されたり、ライブでリアルタイムでアーティストの動きやサウンドに反応して「オノマトペ」が表れるなど、音楽とのコラボの可能性も十分に考えられる。ぜひ会場で実際に“体感”してみてほしい。

 

(取材・文=村上夏菜)

関連記事