メジャーデビューDVDシングル『†ノーライフベイビー・オブ・ジ・エンド†』インタビュー

虹のコンキスタドールが語る、グループの個性とメジャーでの展望「アイドルと二次元繋ぐ架け橋に」

 イラスト投稿SNS『pixiv』を運営するピクシブ株式会社が手掛ける女性アイドルグループ・虹のコンキスタドール。メンバーがそれぞれイラストレーター、コスプレイヤー、振付師、声優の4チームに分かれているのが特徴だ。いわゆる“二次元カルチャー”に特化した同グループは、2014年の結成から現在までに、8枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。1月には川崎クラブチッタにてワンマンライブを開催し、約1300人を動員した。

 そんな彼女たちがついにキングレコードよりメジャーデビューを発表。4月26日に発売されるメジャーデビューDVDシングル『†ノーライフベイビー・オブ・ジ・エンド†』を中心に、結成からこれまでのこと、グループのこと、そして今後のことについて、話をきいた。(岡島紳士)

「食べ物もシングルにできるんだ」(陶山恵実里)

--自分たちでは虹のコンキスタドールをどういうグループだと見ていますか?

陶山恵実里(以下、陶山):アイドル活動だけじゃなく、声優、イラストレーター、コスプレイヤー、振付師という、それぞれの夢に向かって活動していくグループですね。メンバーの中にオタクが多くて、個性がひとりひとり強く、面白いグループです。

大塚望由(以下、大塚):リーダーがいないグループです。

--年長者がまとめるんですか?

鶴見萌(以下、鶴見):年長の人ほどしっかりしてないので(笑)。年下のかりんちゃん(的場華鈴)が頑張ってます。

的場華鈴(以下、的場):リーダーではないけど、ダンスリーダーではあります。

--虹コンといえば、カップ麺(7thシングル『LOVE麺 恋味 やわめ』2016年12月19日発売)やレトルトカレー(8thシングル『レトルト ~華麗なる愛~』2017年1月9日発売)にQRコードをつけてシングルとしてリリースしたことが話題になりました。カップラーメンでシングルを出すって聞いたときは、どう思いました?

的場:「マジか!」って思いました。その前にTシャツにQRコードをプリントしたものをリリースしたことはあったんですけど。「今度は食べ物なんだ!」って。でもラーメンはすごいオトクだなと思いました。曲が聴ける上に、食料にもなるし、素晴らしいなって。

根本凪(以下、根本):CDだとファン以外の人に渡しづらいかもしれないけど、ラーメンだったら配りやすいし。一般の方にも伝わっていきやすいかなって思いました。

奥村野乃花(以下、奥村):親にも送れるし、最高ですよね。

--どうしてラーメンでシングルをリリースすることにしたんでしょう?

的場:たぶん「メジャー前に遊んどこう?」ってことかも(笑)。でも曲もちゃんとしてて面白いんです。ラップ調で、歌詞とメロディーが切なくて、キュンキュンしちゃいます。でも曲のテーマはラーメンなんです!

奥村:うまいこと言ってるんですよ。「センチメンタル」「めんどくさい」とか。麺に絡めたダジャレで。

--味はどうでした?

大和明桜(以下、大和):本格的でした。博多一風堂の商品でも知られている渡辺製麺さんが制作してくれて。具材が乾燥したものじゃなくて、チャーシューとか生なんですよ。

的場:カレーシングルは秋葉原のカリガリカレーさんに全面協力して貰って作りました。スパイスの感じがすごい出てて、ほんとにおいしいです。

大塚:おいしかったです。

陶山:いろんな人が知ってくれるきっかけになりました。「ラーメン食べたいー」って言ってくれたり。食べ物もこうしてシングルにできるんだなあと思いました。虹コンで活動してると発想の幅が広がりますね。個人的にはスウィーツシングルがいいです。ナマモノになっちゃいますけど(笑)

大和明桜、中村朱里、的場華鈴(振付師チーム)

「アニメの主題歌を歌うっていう夢にぐっと近づいた」(的場華鈴)

--そして今年の1月9日には川崎クラブチッタでワンマンライブを開催し、満員の約1300人を動員しました。

中村朱里(以下、中村):めっちゃ人いましたね、今までで一番。満員で、扉も閉まらないくらいで。

鶴見:当日までどうやったらお客さんを呼べるか、メンバーと会議して、その動画をアップしたりとか、いろなことを試してみての当日満員だったので。もう、すごい嬉しかったです。

--そこで初めてメジャーデビューすることを発表したんですよね。2014年7月の結成から約3年でのメジャーデビューですが、皆さんはいつくらいにメジャーデビューの話を聞いたんですか?

鶴見:みんなバラバラのタイミングなんですよ。私はカナダでの遠征のときに聞きました。でもだいたいみんな去年の夏くらいです。

--その時はどう思いましたか?

的場:メジャーデビューしたいという思いはあったんですけど「まさかキングレコードから!」と思いました。

-- どういう部分を「まさか!」と思ったんですか?

的場:レーベルメイトとしてAKB48さんやももいろクローバーZさんがいらっしゃるというのがまずあって。それにアイドルだけじゃなく、アニメにも強いんですよね。虹コンメンバーはみんなアニメが好きで。アニメの主題歌を歌うっていう夢にぐっと近づいたんじゃないかって。

奥村:だよね。もうその夢に手が届く距離に来てる感じがするのがヤバイ! 初めて聞いたときは今までのいろんなことが実を結んだようで、嬉しかったです。

鶴見:それまで不安定なところもあったけど、メジャーデビューが決まったことでメンバーも一丸になれたかなって思います。引き締まりましたね。

陶山:「あのキングレコードさんですか!」という気持ちでした。本当に嬉しくて、信じられなくて。でも私たちに務まるだろうか、というプレッシャーもありました。

的場:あと、すごいみんなに言いたかったです(笑)。1月にやったワンマンライブで発表したんですけど、そのタイトルも「どうしても言いたいことがあるんだよ ~虹コンから大切なお知らせがあります~」で。ほんとに早く言いたかった! ずっとウズウズしてました。

--半年ほど我慢してたってことですよね(笑)。そしてついにステージ上でお客さんに発表できたその瞬間はどういう気持ちでした?

奥村:超気持ち良かったです。お客さんのリアクションが一気にばーって広がっていくのが見えるんですよ。その瞬間「スッキリ!」って思いました(笑)。

的場:泣いてる人もいて。ほんとに一緒に喜んでくれて。

根本:喜びを分かち合えたのが嬉しくて。しかも会場が満員の状態で。最高でしたね。

陶山:みなさん驚いてましたね。

奥村野乃花、鶴見萌(コスプレイヤーチーム)

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