坂道AKBには“今”のエースが集結しているーー同世代が刺激し合うコラボへの期待

 AKB48グループ、乃木坂46、欅坂46からなる坂道シリーズのメンバーが集結した坂道AKBによる「誰のことを一番 愛してる?」が、本日3月31日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にて初パフォーマンスされる。各メディアでの報道時、選抜メンバーを“次代のエース”と紹介しているが、すでにこのメンバーは“今のエース”であるということを声を大にして言いたい。

 これまでの歩みを振り返ると、互いの交流は何度もあった。まだ、乃木坂46が結成間もない頃、渡辺麻友と乃木坂46のコラボユニットまゆ坂46「ツインテールはもうしない」からはじまり、小嶋陽菜とのこじ坂46「風の螺旋」「傾斜する」。2014年2月、当時SKE48であった松井玲奈、乃木坂46の生駒里奈の“交換留学”という名のグループ兼任はファン、メンバー共に衝撃が走った。『AKB48紅白対抗歌合戦』での指原莉乃とのさし坂46「何度目の青空か?」、『FNSうたの夏まつり ~海の日スペシャル~』(フジテレビ系)にて話題となった生駒里奈をセンターとしたドリームチームでの「サイレントマジョリティー」。今年2月21日、小嶋陽菜の卒業コンサート前夜祭『こじまつり~前夜祭~』と、乃木坂46『5th Year Birthday Live』を中継で繋ぎ、映像上のコラボレーションとして、乃木坂AKB「混ざり合うもの」を初パフォーマンスもしている。歌番組、イベント共演も合わせると更にケースは増える。

 AKB48グループと坂道シリーズのファンは必ずしも重なりあっているわけではなく、乖離しているのが現実だ。当時の生駒と松井のグループ兼任をはじめ、乃木坂AKB、そして例に漏れず今回の坂道AKBも批判的な意見が多く散見される。だが、坂道AKBに選出されたメンバーの声を聞くと、同世代で刺激し合っていることが分かる。

 今回の坂道AKBは、AKB48、SKE48、HKT48のメンバーからなるAKB48グループの6名、乃木坂46より6名、欅坂46から6名が選ばれており、センターを欅坂46の平手友梨奈が務める。平手の両脇を固めるのが、HKT48の宮脇咲良、SKE48の松井珠理奈。さらにフロントに位置するのは乃木坂46より齋藤飛鳥、堀未央奈だ。メンバーの最年少はAKB48 チーム8の小栗有以と平手で15歳。最年長で乃木坂46の伊藤万理華、欅坂46の菅井友香、渡辺梨加の21歳となり、前回の乃木坂AKBと比べるとフレッシュさが際立つ。

AKB48「誰のことを一番 愛してる? Short ver.〈坂道AKB〉」

 「誰のことを一番 愛してる?」のMVでは、平手がプリズムを見ている一瞬の走馬灯の中のストーリーが表現されている。複雑なダンスと煌びやかな照明、メビウスの輪で楽曲の世界観を展開したのは、東市篤憲監督。幾何学的な振付を手がけたのは欅坂46の「サイレントマジョリティー」をはじめとしたシングル表題曲のほか、AKB48の「シュートサイン」の振付も担当したTAKAHIRO。彼は『AKB48 SHOW!』(BSプレミアム)にて、「ダンスの飲み込みが早いし、飲み込んだ後に自分たちの作品として育てるのも早いです。それぞれが刺激し合って一つの混ざり合いになっている様な印象です」と選抜メンバーを評価しながら、ほかグループメンバーが混ざり合うことでのケミストリーを目の当たりにしているようだ。時が一瞬止まるような羽の振り付けやメビウスの輪を思わせるダンスでは、画面越しにでも息を飲むパフォーマンスが展開される。サビラストでは、センターに立つ平手が両腕を横に伸ばし囚われの身のような姿を演じるシーンがある。「サイレントマジョリティー」での平手を彷彿とさせる、鋭い眼光と圧倒的なオーラを放つ彼女の存在感は作品を重ねる毎に凄みを増している。

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