嵐 櫻井翔、NEWS コヤシゲ、稲垣吾郎……テレビで活躍の場を広げる知性派ジャニーズたち

 ジャニーズと言えば、野球チームから歴史が始まったこともあってスポーツが得意というイメージも強い。だが一方で、最近は「知性派」と言えそうなジャニーズも増えてきている。今回は、そのうちの何人かに注目してみたい。

 知性派というのは、学歴が高いこととイコールではない。近年は大学に進学するジャニーズも増え、高学歴化が進んでいる。もちろん、そうしたなかで蓄えられた知識や教養も知性派にとって大切ではある。ただテレビでは、それ以上にわかりやすく視聴者に伝える力や相手から話を引き出す力が必要になってくる。知性派としてコミュニケーション能力が問われるということだ。

 そんな知性派ジャニーズの活躍の場としては、まず報道が挙がるだろう。

 嵐の櫻井翔が『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の月曜日キャスターとなって、すでに10年以上が経つ。担当する「イチメン!」のコーナーでは、「ニュースの“そもそも”を教える」というコンセプトのもと、その時々の重要なニュースを理解する上での基礎知識をかみくだいて解説している。

 見ていると彼は、自分の置かれたポジションや適性をよく心得ているのがうかがえる。この「イチメン!」のコーナーも、自分が「嵐の櫻井」であることを客観的によく承知したうえで、視聴者がニュースや世の中の動きへの関心を抱くきっかけになる案内役に徹しようとしているようだ。

 昨年4月、同コーナーで取り上げた「障害者差別解消法」施行を機に障害者や高齢者などの生活サポートのための「ユニバーサルマナー検定」を受けて合格したことも、彼が一般視聴者と社会との橋渡し役を果たそうとしていることの好例だろう。そのあたりは、先ほどふれたテレビでの知性派のあり方にぴったり当てはまる。

 また、自分の適性ということに関しても彼は冷静だ。

 昨年12月8日放送の『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)の「サシ飲み」企画で、櫻井翔はV6・岡田准一と語り合った。そのなかで彼は、自分は中居正広、国分太一、井ノ原快彦のように大勢のタレントや芸人を仕切ることはできないが、「誰かにじっくりインタビューするっていうことはむしろ好きだし、ジャニーズでほかにやっている人はいないと思って」キャスターの道を志したと告白していた。確かに各界の人々と対談やインタビューをしている櫻井の姿には、人の話に常に真剣に耳を傾けようとする実直さがにじみ出て、そこが彼ならではの魅力にもなっている。

 同じ報道番組での活躍が目立つのがNEWSの小山慶一郎だ。『news every.』(日本テレビ系)には2010年からキャスターとして出演。当初は週1回のサブキャスターだったが、現在では月曜から木曜1部のメインキャスター、さらに金曜も月1回程度1部のメインキャスターと、出演の頻度を増やし続けている。同番組に出演する局アナとほとんど変わらないポジションである。

 実際、ニュースの原稿読みなどの滑舌はしっかりしていて、局アナと比べてもそん色ないほどだ。一方、現場取材などにも自ら赴き、コメントを求められればそれを踏まえて自分の言葉で語ろうとする姿勢が伝わってくる。いずれの場合にも、彼の普段の地道な努力がうかがえる。

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