『二人セゾン』リリースインタビュー
欅坂46 小池美波&齋藤冬優花&佐藤詩織が振り返る、フロント抜擢の衝撃と激動の2016年
「この歌詞は以前の自分と今の自分を表しているような気がした」(小池)
ーーその新曲「二人セゾン」のMVも、過去2作と大きく違うのは笑顔ですよね。そこがすごく印象的でした。「サイレントマジョリティー」や「世界には愛しかない」、「語るなら未来を…」といったMVではクールにキメたり、映像も薄暗かったりというイメージが強かったですが、今回は自然光を多用した温かみが前に出てますよね。
3人:ありがとうございます!
ーー曲調も今までとは違いますし。最初に聴いたときはどう感じましたか?
齋藤:私はフロントメンバーの真ん中にみーちゃんと葵がいることで、カッコいい系ではなくてカワイイ系かポップな感じの曲調になるのかなと想像していたので、曲をいただいたときは「可愛らしいポップな感じだ!」という気持ちでしたね。新しいなと思いました。
佐藤:メロディがカチカチしたカッコいい系じゃなくてすごく滑らかだったので、同じく小池、原田の雰囲気にぴったりだなと思いました。でも、歌詞を読んでいくといろんな深いメッセージが隠れていて、そこも新鮮でした。
小池:私は最初、カッコいい系の曲がよかったなと思ってたんですけど、歌詞を読んだら自分とすごく共通するところがたくさんあって。欅に入る前の自分は本当にひとりが好きで、<自分の半径1m 見えないバリアを張った別世界>という歌詞みたいに誰にも近づいてこないでほしいって感じでバリアを張ってたんですよ(笑)。そうやって、あんまり人と関わりたくなくて団体行動が苦手だったんですけど、欅に入ってからは周りのメンバーも人見知りなのにすごく話しかけてくれて、一緒にいてすごく居心地もいいし楽しくて。最初はただ「うんうん」と聞いてるだけだったんですけど、今では自分からネタをどんどん話すようになったりして(笑)。それぐらい、この欅に入って自分は変われたと思うし、この歌詞は以前の自分と今の自分を表しているような気がしました。
ーーそのぶん歌いやすかったと。
小池:はい。あと、この曲をもらったときに、葵と「絶対に笑顔でいこう」と話して。ハッピーオーラを出そうとか(笑)、そんな話もずっとメールでしているんです。そういう話し合いができるようになれたのも、すごく嬉しいです。
「『二人セゾン』のダンスは苦手だったので、自分的には課題」(齋藤)
ーー「二人セゾン」はダンスも今までとは違って柔らかい印象があります。バレエやコンテンポラリーダンスの要素が感じられて、そこも大きな違いですよね。
齋藤:私はこのダンス、すごい苦手です(笑)。ずっとヒップホップとかをやってきたので、こういう滑らかなものを踊ることがあまりなくて。欅の中でもダンスが得意なほうの鈴本(美愉)も今回の踊りは苦手と言っていて、よく「難しいよね?」って話をしているんです。だから自分的には課題というか、すごく練習しました。
佐藤:私はクラシックバレエを11年習っていたので、欅でダンスレッスンを始めてからはカッコよくキメるというのがずっと課題だったんです。だから「サイレントマジョリティー」や「語るなら未来を」みたいなヒップホップ系のダンスがうまくできなくて戦ってたんですけど、今回フロントに来れたこの曲で自分の強みである滑らかさやクラシックバレエの感じを表現できるのがすごく嬉しくて。だから、今回の曲では一番になりたいなとすごく思っているのと同時に、やっていたからこそ極めたいなという思いが強くて、今までで一番というぐらいに練習してるし、経験してたからこそ一番うまく踊りたいという思いが強いです。
小池:私は今までの「サイレントマジョリティー」や「世界には愛しかない」の激しいダンスに慣れていたので、「二人セゾン」の滑らかでふわふわした感じのダンスをいただいて振り入れをするときは、逆になかなか入っていけなくて。しかも左に平手がいて、右にしーちゃんがいて、2人ともダンスがうまいし、しかもしーちゃんはバレエをやってたので滑らかに踊っていて覚えも早いし。それを見て焦っちゃって自分自身を追い詰めちゃってたんですけど、葵がメールで「みーちゃんならできるよ、大丈夫だよ」と言ってくれたので、これはもう自分が納得するまでやるしかないなと、毎日夜遅くまで練習ししてました。
ーーなるほど。その一方で、「二人セゾン」とは対極にある「大人は信じてくれない」もあるわけで。こちらは「ここまでやるか!」というくらい激しいダンスですね。
齋藤:ヘドバンしまくっていて、びっくりですよね(笑)。
ーーダンスは「サイレントマジョリティー」で確立した形をさらに突き詰めた、非常に難易度の高いもののように感じました。
齋藤:でもみんな、踊っていてすごく楽しそうなんですよ。欅のメンバーって本当にカッコいい曲が好きなんですよね。だから「大人は信じてくれない」なんて、何かが憑依したみたいに踊ってましたもん(笑)。みんな髪の毛だけじゃなくて顔も気にせず、ただ踊りたいから踊るみたいな感じのMVになっていると思います。
ーーでも、序盤の全員で手を揃える振りはかなり難しそうに感じましたが?
齋藤:あそこは「サイレントマジョリティー」で似たようなパートがあったので、その応用というか。あの経験があったから、みんなすんなりとできてたよね。
佐藤:うん。
齋藤:あとは振付のTAKAHIRO先生からイメージを教えてもらって、それをイメージして踊った感じです。
ーーなるほど。先日TAKAHIRO先生とお話ししたときに、全員で揃えるパートと全員バラバラに踊るパートがあると聞きましたが、その対比も面白いですよね。
齋藤:そうですね。バラバラのパートは全員振りが違いますし。この曲は早くファンの方の前で披露したい気持ちでいっぱいです。
佐藤: TAKAHIRO先生は2ndシングルでも今回のシングルでも、「サイレントマジョリティー」での何かしら一部をどんどん受け継いで、次の振りに入れてくださっていて。「サイレントマジョリティー」でもポーズを自由にするとか、個人に委ねられる振りもあったし、「大人は信じてくれない」でもサビでみんなバラバラに踊っていたりと、毎回何か新しいことにチャレンジしつつも前回得たものをしっかり受け継いでいるので、そういう部分にも注目してほしいですし、私たち自身もさらに成長した姿を見せていきたいです。
「初ライブを超えた先にまた成長が見れるんじゃないか」(佐藤)
ーー冷静に考えると皆さん、「サイレントマジョリティー」でのデビューからまだ1年経ってないんですよね。今その事実に気づいて、ちょっと怖くなりました。
3人:(笑)。
ーー1年前というと、FNS歌謡祭で初パフォーマンスを披露するかしないかの時期でしたものね(※2015年12月16日放送のフジテレビ系『2015 FNS歌謡祭 THE LIVE』で、欅坂46は乃木坂46「制服のマネキン」カバーで初パフォーマンスを披露)。
齋藤:そうですよね。ここまですごいスピードでした。
佐藤:いろいろあった1年だね。
小池:すごく濃かったです。
ーーそんな中、12月24、25日にはついに初の単独ライブも決定しました。初ライブがいきなり有明コロシアムというのもすごいことですね。
齋藤:3公演もあるので、埋まるのかなという不安もあります。しかもクリスマスだし、皆さん来てくれるのかなって。
小池:デビュー前に一度だけ(東京国際フォーラムホールAで単独ライブを)やらせていただいたことがあったんですけど、それとは違う大きさだし人数も違うし、それにクリスマスというのもあるので、なんかもう不安すぎて頭がゴチャゴチャになっていて。正直、今回の単独ライブは私自身にとってもすごく大きな壁で……(涙ぐむ)。
齋藤:大丈夫だよ、みんないるから。
小池:(無言で頷く)
佐藤:私は有明コロシアムがすごい場所だとは理解できたんですけど、どんな場所かまったく想像がつかなくて。インターネットで「有明コロシアム ライブ」と検索してどんな感じかを調べたら、出てきた写真を観てそのすごさに余計不安になってしまって(笑)。私たちはデビューしてからいろいろ、普通では考えられないすごいことを経験してきているけど、それと同じぐらい不安や怖い気持ちも感じていて、ときどきそのプレッシャーに押し潰されそうになるけど、それを超えていくとさらに成長できる気がするので、今回この初ライブを超えた先にまた成長が見れるんじゃないかと思うとワクワクしてます。
(取材・文=西廣智一/撮影=竹内洋平)
■リリース情報
欅坂46 3rdシングル『二人セゾン』
発売:2016年11月30日(水)
価格:初回仕様限定盤TYPE-A〜C(CD+DVD) 税抜¥1,528
通常盤(CDのみ) 税抜¥972
<初回仕様限定盤共通封入特典>
「全国握手会イベント参加券orスペシャルプレゼント応募券」1枚封入
「メンバー生写真」ランダム1枚封入
■イベント情報
『二人セゾン』発売記念全国握手会
2017年1月21日(土)千葉:幕張メッセ
2017年2月25日(土)京都:京都パルスプラザ
『二人セゾン』発売記念個別握手会
2017年1月15日(日)神奈川:パシフィコ横浜
2017年1月22日(日)千葉:幕張メッセ
2017年2月18日(土)千葉:幕張メッセ
2017年2月26日(日)京都:京都パルスプラザ
2017年3月4日(土)千葉:幕張メッセ
個別握手会の詳細はforTUNEmusicをご参照下さい。
■ライブ情報
欅坂46単独ライブ
日程:2016年12月24日(土)・25日(日)
会場:有明コロシアム
■関連リンク
欅坂46 オフィシャルサイト
欅坂46 オフィシャルTwitter