太田省一『ジャニーズとテレビ史』第二十四回:関ジャニ∞冠番組の魅力

関ジャニ∞、冠番組好調で充実期へ 『クロニクル』と『関ジャム』から“強み”を探る

 最近、冠番組の充実ぶりが個人的に目を引くのが関ジャニ∞だ。

 現在、彼らには東京キー局が制作するレギュラーの冠番組が二つある。ともに2015年5月にスタートしたので、1年3カ月余りが経ったことになる。

 まず『関ジャニ∞クロニクル』(フジテレビ系)(以下『クロニクル』と表記)は、まさにバラエティらしいバラエティ番組である。

 例えば、ゲストを交えて関ジャニ∞のメンバーが室内セットのなかでドッジボールをする「いきなりドッチ」、またメンバーがロケに出てその街のギャップのある人を探す「なのにさんを探せ」、また各自があらかじめ選んだ昔話の役柄が他のメンバーと被ってもストーリーを成立させなければならない「なんとか成立させろ記者会見」など企画内容も実に多彩だ。

(C)タナカケンイチ

 こうしてみると、「いきなりドッチ」では心理戦とリアクション、「なのにさんを探せ」では一般の素人との絡み、また「なんとか成立させろ記者会見」ではアドリブと、それぞれ要求される面白さは違う。だが、それを関ジャニ∞のメンバーは当たり前のようにこなしていく。要するに、バラエティ能力が高いのだ。

 そこにはやはり、デビュー前から培ってきた経験値が物を言っているだろう。

 その点、「関西」出身であることが、いまの彼らにとってはプラスに働いているはずだ。吉本や松竹の例を挙げるまでもなく、関西には昔から東京と異なる独自のバラエティ文化、お笑い文化がある。現在も『関ジャニ∞のジャニ勉』(関西テレビ制作)が長寿番組として続いているところは、彼らの原点がそうした文化にあることを再確認させてくれる。

 実際、それぞれのキャラクターを踏まえた呼吸ぴったりのフリートークなどに、そうした経験は確実に生かされている。

 横山裕や村上信五などは、ソロとしてもバラエティ出演が多く、番組を仕切るMCとしての経験も豊富。そこに渋谷すばる、丸山隆平、安田章大というそれぞれ独特の個性を持ち、そこがまたツッコミどころでもあるメンバーが絡んでいく。また、錦戸亮や大倉忠義は、ソロとしては俳優としての活動が多いが、こうしたグループの番組では「ボケとツッコミ」的なコミュニケーションを時には天然っぽく、時にはクールに見せてくれて違和感がない。しかもこうしたやりとりを7人という多人数で無理なくスムーズに成立させているところに、グループとしての関ジャニ∞の底力と成熟が感じられる。

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