パスピエが見せた、ライブバンドとしての実力 UNISON SQUARE GARDENとの『印象E』レポート

 パスピエの自主企画『印象E』のファイナルが6月17日、東京・新木場スタジオコーストで行なわれた。2013年の『印象A』を皮切りに始まった『印象』シリーズは、彼らが様々なアーティストと対バン形式でライブを行なう人気企画。今年は6月13日の大阪公演でandropと、15日の名古屋公演でフジファブリックと共演し、この日はUNISON SQUARE GARDEN(以下、ユニゾン)を迎えての公演となった。

UNISON SQUARE GARDEN

 一番手のUNISON SQUARE GARDENは斎藤宏介が開口一番「UNISON SQUARE GARDENです!」とMCをしてそのまま「マスターボリューム」でスタート。「kid,I like quartet」を挟んで3曲目で早くも「シュガーソングとビターステップ」を始めると、イントロが鳴った瞬間に観客も手拍子とジャンプで応え、彼らにとってもこの会場がホームであるかのようだ。その後も「ため息 shooting the MOON」「MR.アンディ」「harmonized finale」を披露すると、動き回る田淵智也のベース、パワフルなビートを叩く鈴木貴雄のドラム、斎藤のまくしたてるようなハイトーンボイスと切れ味鋭いギターが一丸となって突っ込んでくる。 

 ユニゾンとパスピエの関係は長く、特にベースの田淵と成田ハネダはユニゾンがメジャー・デビューをしたばかりの頃にサポート仕事で共演。その後互いのバンドでイベントに共演した際に再会し、2014年にはユニゾンの自主企画にパスピエが出演。今回晴れて『印象E』への出演が実現した。斎藤は「パスピエとは一緒にライブをやりたくないんですよ。だって、あの子たちすげー上手いじゃんか。ただ、そんなことを超えて呼んでもらったことが嬉しかったから、今日は運動量多めで楽しませてもらおうと思います!」とMC。7月に発売される新作からの「パンデミックサドンデス」と定番の「天国と地獄」で田淵のパフォーマンスも炸裂、鈴木のドラムソロでは大きな歓声が起きた。最後は「リニアブルーを聴きながら」と「ガリレオのショーケース」を連打して会場を盛り上げた。

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