ニューシングル『リアリ・スティック』インタビュー

MICHIが語る、アニソンシンガーとしての責任と海外進出への展望 「アニメは地球語」

 

「曲調はシリアスなんですけど、MV撮影では終始笑ってました」

ーー「リアリ・スティック」のミュージックビデオも、また現実離れした作品になりましたね。

MICHI:そうなんです。実はMV、デビューから3作連続で埼玉で撮影しまして(笑)。意図的ではないんですけど、「ここ、いいよね?」って場所が全部埼玉だったらしくて。今回は春日部にある首都圏外郭放水路で撮影したんですけど、生で見るとすごく神秘的でした。3月中旬に撮ったんですけど、地上は気温が10℃以上あったのに地下に入ると6℃ぐらいしかなくて。しかも水を張ってたところが凍ってるぐらいの寒さのなかこの衣装で歌ったら、なかなか体が言うことを聞かなくて大変でした。

ーーあの柱が独特な雰囲気を醸し出していて、ちょっとラビリンスで歌ってるみたいですよね。

MICHI:あの感じが1kmぐらい続いているみたいなんですけど、奥は真っ暗で見えないから、そこがまたミステリアスというか。しかも放水路なので、当日だけでなく数日前でも雨が降ったら撮影中止になっていたので、当日も見事晴れて運が良かったです。私、晴れ女なんですよね(笑)。アーティスト写真の撮影日も直前まで雨が降ってたんですけど、撮影を始めた途端に雨が止んで太陽まで出てきて。これには私もビックリしました。

ーー持ってますね、それは。

MICHI:なのでこれから野外で何かするときは、MICHIが行けば晴れるぞと(笑)。

ーー(笑)。それにしても、本当に楽曲の世界観とMVの世界観が見事に合致した、本当に素晴らしい仕上がりですね。

MICHI:私も完成したMVを観てビックリしましたもん、「こんなにピッタリ合うのか!」って。あと、MVには白壁で歌うシーンもありますけど、あれも楽しかったです。

ーー薄暗い放水路との対比がいいですよね。

MICHI:しかも箱の中に閉じ込められてるような感じで、その中で真っ赤な衣装を着た私が動くという。こういうことをやってみたいなと思っていた内容だったので、全部楽しくて終始笑ってました。曲調はシリアスなんですけどね(笑)。

「アニソンは音数や音色で変化を付けていくところが独特」

ーーそしてカップリング曲「真夏のオーケストラ」は今までになかったタイプの、開放感に満ちあふれた楽曲です。

MICHI:自分で言うのも何ですが、めっちゃMICHIって感じの曲じゃないですか、これ。最初に聴いたとき、「これ、私の曲だ!」って思いましたもん。沖縄の海で歌いたいですね。それこそ大きな野外フェスとかで、みんなでタオルを振り回したりして楽しみたい1曲です。

ーーではレコーディングも楽しみながら歌えたんじゃないですか?

MICHI:実はこの曲は終始キーが高くて。なので嬉しい反面「歌えるかな……?」って不安もあったんです。あと「こんなに爽やかな歌、私が歌えるのかな? 私の声に合ってるのかな?」とも思っちゃって。でも気持ちだけは爽やかに臨んだので(笑)、最終的には楽しみながら歌えました。

ーーこの曲もアレンジがすごく凝ってますよね。2コーラス目のドラマチックな展開がすごく気持ち良いんですよ。

MICHI:そうなんです! 私もあそこがすごく好きで、そこからまた新たなストーリが始まる感じがしますよね。Elements Gardenさんにはいつも素敵な楽曲を作っていただいていて、本当に私は恵まれているなと思います。

ーー今回の2曲もそうですけど、Elements Gardenさんの楽曲って1曲の中での起承転結がすごくはっきり描かれていて、音を聴いただけでも曲のストーリーが何となく伝わってくるんですよね。

MICHI:確かにそうなんですよね。そこがアニソンにいいところで、例えば洋楽だとわりと淡々と進んで終わっていく曲も多いじゃないですか。

ーーワンコードで進行する曲も多々ありますし。

MICHI:はい。そういう曲調も好きだったりするんですけど、対してアニソンはすごくカラフルで。音数や音色で変化を付けていくところが独特だと思うんです。そのぶん歌も難しかったりするんですけど、だからこそ歌い甲斐があるし楽しいんですよね。

ーー実際、「リアリ・スティック」と「真夏のオーケストラ」の振り幅もすごく大きいですし、こういったいろんなタイプの曲に挑戦できるのも、アニソンシンガーの魅力なんでしょうね。

MICHI:はい! 国内だけでなく海外でも歌う機会も増えてくるので、「リアリ・スティック」で私の歌に引き込みつつ、「真夏のオーケストラ」ではみんなでタオルを振り回して気持ちをひとつにできたらなと思います。皆さんを「MICHIワールド」にいざないたいです!

「ラジオを通してありのままの私を伝えられるのは嬉しい」

 

ーーそういえば3月30日に20歳の誕生日を迎えたんですよね。

MICHI:誕生日当日はNHKホールで『ANISON HISTORY JAPAN!!』というイベントに出演させてもらっていたんですけど、いろんな共演者の方に「おめでとう!」とお祝いしてもらえて。しかもお客さんからもお祝いしてもらえたのですごく嬉しかったです。

ーーいよいよ大人の仲間入りですね。

MICHI:ですね。もともと19歳で親元は離れてるんですけど、20歳になったら未成年ではできなかったことがいろいろ増えるぶん、その責任はすべて自分にのしかかってくるわけですから。そこは大きく違いますよね。

ーー20歳になって初めて経験することも増えるのでは?

MICHI:でも私、デビューしてから常に初めてのことばかりなんです。だからこの1年はいろんな新しいことへの挑戦の連続なので、毎日が楽しくて。

ーーお仕事でも、この4月からFM-FUJIで初のレギュラー番組『Music Spice!』が始まりましたし。

MICHI:まさかこんなにひとり喋りが苦手な私にラジオができるのか、皆さんすごく不安に思ってることでしょうけど(笑)。でも、わりと喋れてる気がするんですよ。番組にリスナーの皆さんからお便りがたくさん届くので、それに答えていくのがすごく楽しみなんです。Twitterの文字だけだと伝えにくい部分もあるので、番組を通して私のいろんな面を知ってもらえたり、ありのままの私を伝えられるのはすごく嬉しいです。でも「あ、この子バカなんだな」っていうのはバレますけど(笑)。

ーー(笑)。でもここでの活躍が話題になって、今後テレビへと波及していくかもしれませんし。

MICHI:まさか(笑)。でも私、『世界の果てまでイッテQ!』とか大好きで。できることなら(『世界の果てまでイッテQ!』に登場する)温泉同好会に入りたいんです! でも喋りは下手なんですけど(笑)。

ーーアーティスト写真とのギャップがすごいことになってますが(笑)、そこがMICHIさんの魅力なんだと思いますよ。そんなアニソンシンガーが誕生したら画期的だし、大きな話題になるでしょうね。

MICHI:その第一人者になれるよう頑張ります!(笑)

(取材・文=西廣智一)

■リリース情報
『リアリ・スティック』
発売:2016年5月18日
【初回限定盤(CD+DVD)】¥1,750(税抜)
【通常盤(CD)】¥1,250(税抜)
■CD
1. リアリ・スティック
2. 真夏のオーケストラ
3. リアリ・スティック (Instrumental)
4. 真夏のオーケストラ (Instrumental)
■DVD
1. リアリ・スティック Music Video
2. リアリ・スティック Music Video Making
※TVアニメ「クロムクロ」デカ帯ステッカー仕様

■ライブ情報
「MICHI 3 rd Single「リアリ・スティック」リリース記念イベント」
5月17日(火)19:30〜 【東京・秋葉原】とらのあな秋葉原店C 4F
5月18日(水)19:00〜 【東京・秋葉原】アニメイト秋葉原6F
5月20日(金)19:00〜 【大阪】アニメイト天王寺
5月21日(土)13:00〜 【大阪】ゲーマーズなんば店
5月21日(土)17:00〜 【京都】ゲーマーズ京都店
5月22日(日)12:30〜 【埼玉】アニメイト大宮
5月22日(日)17:30〜 【神奈川】TSUTAYA 横浜みなとみらい店
5月26日(木)19:00〜 【東京・新宿】アニメイト新宿B2F animate hall SHINJUKU
5月29日(日)12:30〜 【名古屋】第1アメ横ビル(ゲーマーズ名古屋店)
5月29日(日)16:30〜 【名古屋】第3太閤ビル3F(アニメイト名古屋)
6月11日(土)16:30〜 【沖縄】近日発表
6月12日(日)14:00~ 【東京】「MICHIんちゅ祭Vol.1」@都内某所 ※事前応募制

「J Series Festival in Thailand」
6月4日 サイアムパワライ(サイアムパラゴン内)

「Anime Expo 2016@L.A」
7月1日〜4日 LOS ANGELES CONVENTION CENTER(LACC)

「Bilibili Macro Link STAR★PHASE 2016」
7月24日 上海メルセデス・ベンツアリーナ

「OTAKON@Baltimore」
8月12日〜14日 ボルチモア・コンベンションセンター

■オフィシャルサイト
http://michi-stbe.com/

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