嵐 松本潤は“当たり役”が多い? 初の弁護士役に期待すること
嵐の松本潤がドラマで初の弁護士役に挑戦することが先日、各メディアで報じられた。4月17日からスタートするTBS系連続ドラマ『99・9―刑事専門弁護士―』に出演し、有罪率99・9%と言われる刑事事件を専門とする弁護士、主人公・深山大翔を演じるという。
松本といえばこれまで多くの印象深い役どころ、いわゆる“当たり役”を演じ、活躍してきたイメージがある。今回は松本が演じてきた役どころを、連続テレビドラマの作品からたどっていきたい。
松本の連ドラ初出演作は、『ぼくらの勇気 未満都市』(日本テレビ系・1997年)。同作では、KinKi Kids・堂本光一、堂本剛、嵐・相葉雅紀などと共演し、気弱な少年・モリを演じた。当時の松本は、まだあどけなさの残る14歳。控えめな性格の役柄ではあったが、切なさを醸す“まなざし”でみせる演技が印象に残った人も多いだろう。
その後も印象に残る役柄が続く。堂本剛が演じた役を引き継ぐ形で、二代目金田一一を演じた『金田一少年の事件簿』(2001年)は、松本の連ドラ初主演作でもある。人気漫画の原作、さらに堂本剛が築き上げたイメージの強かった役柄を見事に“松本色”に染め、新たな作品を完成させた。『ごくせん』(日本テレビ系・2002年)で演じた、不良学校の頭脳派イケメンリーダー・沢田慎や、『花より男子』(TBS系・2005年、2007年)の学園を牛耳るイケメン金持ち集団「F4」のリーダー・道明寺司も印象深い。これらもまさに松本は適役だった。少しやんちゃで学園を引っ張っていくリーダー的存在。そして、すべて漫画から飛び出してきたキャラクターということもあり、見た目のハードルもあがる役どころだが、松本はなんなくクリアしていたように思う。演じるキャラクターが、嵐・松本潤としてのキャラクターと合致するものが多く、松本自身も視聴者もすんなりと作品に入り込むことができたのではないだろうか。
そんな中、松本の演技の幅を広げた作品といえば、『きみはペット』(TBS系・2003年)での、バレエダンサーを目指す青年・合田 武志/モモ役ではないだろうか。雨の日に怪我をしてダンボール箱に入っていたところをエリートOLに拾われ、彼女を癒すための“ペット”として飼われる青年というミステリアスで愛らしい設定を演じきった。それまでは学園ものでかっこいい役どころが多かった松本だが、この役を通じて飾らないピュアな姿を演じることにも成功したのである。その後、人気料理漫画のドラマ化『バンビ〜ノ!』(日本テレビ系・2007年)では、イタリア料理のシェフを目指す伴省吾役に抜擢され、厳しい職人の世界で一人前になるため、ありのままの姿で奮闘するまっすぐな青年の役を演じた。
2010年には、初の月9主演となる『夏の恋は虹色に輝く』(フジテレビ系)に出演。理屈っぽい性格の二世俳優・楠大雅を演じ、2012年の2度目の月9主演『ラッキーセブン』では新人探偵・時多駿太郎役で激しいアクションにも挑戦した。松本のもっとも近しいドラマ出演の印象でいうと『失恋ショコラティエ』(フジテレビ系・2014年)の小動爽太だろう。同作は3度目となる月9主演作で、思いを寄せる女性がスイーツ好きという理由だけで一流パティシエとなる一途で健気な青年を演じた。