KAT-TUN田口淳之介の脱退はなぜ突然に? グループで担ってきた役割を振り返る

(C)タナカケンイチ

 KAT-TUNの田口淳之介が、2016年春にグループから脱退し、ジャニーズ事務所を退社することを発表した。24日放送の『ベストアーティスト2015』(日本テレビ系)では、田口本人から視聴者にむけて直接コメントを発表するシーンも放送された。

 今回の田口の脱退は、なぜ突然の発表となったのだろうか。ジャニーズの動向に詳しいライターの高橋梓氏に話を聞いた。

「田口さんがパーソナリティーを務めるラジオ番組で、『ベストアーティスト楽しみだね』なんて話題が出ていたばかりだったので、とても驚きました。各メディアで報じられているメンバーのコメントを見ても、突然のことで納得がいっていない様子が見てとれます。TOKIOの国分太一さんも『白熱ライブビビット』(TBS系)の中で『数日前までメンバー全員で話し合っていたみたいですよ』とコメントしていました」

 『ベストアーティスト2015』は、KAT-TUNにとって久々の大型音楽番組への出演だった。公の場に姿を現すこのタイミングに合わせ、発表を急いだということが考えられるのではないだろうか。

「KAT-TUNは、これまでメンバーの脱退を2度経験しており、あらゆる苦難を乗り越えてきたグループです。メンバー脱退タイミングでは、それぞれ思い詰めることもあったと思うのですが、田口さんの周囲を和ませるキャラクターが他メンバーの救いとなり、グループ内の雰囲気も後ろ向きにならずに済んでいたのではないでしょうか。メンバーが4人になってからは、歌やアクロバットで頭角を表していましたし、バラエティーやドラマでの活躍も増え、まさにポジションを確立してきたところ。今回の脱退はとても残念です」

 “オラオラ系”メンバーの多いグループの中で、「さわやか」で「ひょうきん」なイメージの中核を担っていた田口。彼の存在が、KAT-TUNというグループの絶妙なバランスを築き上げるひとつとなっていたことは間違いない。しかし、他メンバーの説得も実らず、今回脱退の道を選ぶこととなった。

「小さい頃から転校が多かった田口さんは、メンバーのことを『こんなに長く一緒にいる友達ははじめて』と表現したり、『KAT-TUNが好き』と発言していることが多くありました。グループに対する思いは強く、純粋にメンバーのことは好きだったはずです。ただ、中丸雄一さんが公式コメントで『彼とは芸能活動に対する考えに大きな隔たりがあり、最善を尽くしましたが、その溝を埋めることは出来ませんでした』と明かしたように、活動を続けていく上ではマインドに隔たりがあったのでしょう。30歳を目前に控え、今後のご自身の人生について改めて考えた結果、脱退を選択するというのであれば、それは誰にも止められないことです」

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