嵐・大野智 × 櫻井翔の“山コンビ”はなぜ互いを理解し合っている? 自由な“年上二人”の共通点とは

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(C)タナカケンイチ

 9月19日放送の『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)で、櫻井翔が担当するコーナー『櫻井のお忍び旅』に石原さとみがゲストで登場した。このコーナーは、変装をして街中を歩き、通行人に声をかけられたら旅行終了というルールの中で行われていくもの。しかし、今回の放送分では、足を運ぶすべての場所で、石原ではなく櫻井だけが即座に気付かれてしまうという“残念な櫻井翔”が浮き彫りになった。ロケの様子を見終わった他のメンバーが総動員でつっこみを入れる中、なぜか大野智だけは一言も発さず、ただただニヒルな笑みを浮かべながらその様子を眺めており、その姿からは、大野の「今さらそんなに騒ぐことでもないよ」という心の声が聞こえてくるような気配すら感じた。今回は、そんな独特な関係性をもつ大野と櫻井について考えていきたい。

 まず、大野と櫻井は、嵐の中では年長にあたる二人。「嵐」という漢字の上に「山」があることから、“山コンビ”とファンの間で呼ばれている。この二人の特徴について、ジャニーズの動向に詳しい芸能ライターの佐藤結衣氏に話を聞いた。

「大野さんと櫻井さん、この年上二人は自由な人たちというイメージです。大野さんが天才肌で“鬼才”と言われているように、がむしゃらな姿を見せず好きなことに突き進むタイプに対して、櫻井さんはニュースキャスターの道を自ら切り開いていったストイックなタイプ。方法は異なりますが、どちらも究めたいものに対して真摯に取り組んでいくという共通点があります。ただし、それ以外の部分は自由。そこも共通しています。年上の二人なのに、まとめる側ではなく冗談がどんどん展開していく、実はやんちゃな二人なんです。プライベートでも仲がいいという話をよく聞きますが、お互い異なる分野の才能を持っている、という点でも尊敬し、信頼しあっているようですね」

 また、同世代の二人が異なる分野で活躍していることが、いい距離感と互いの共感をもたらしているという。

「あまり近すぎるとライバルになってしまいますし、お互いが同様に頑張れていないと理解しあえず疎遠な関係になりますが、お互いに志をもって活動し、それ以外のところはハッピーに楽しく過ごそうよ、というマインドが一緒なのだと思います。表舞台で頑張る櫻井さんと、自分の番まで後ろで見守る大野さん。スイッチの切り替えが真逆だからうまくいくのでしょう。櫻井さんはわかりやすく頑張ることができる人で、大野さんの頑張る番になったら櫻井さんが『どうぞどうぞ』と譲るような、そういうバランスがうまく取れている二人なのでは」

 今回の番組内では、櫻井が企画にことごとく失敗したことが一同の笑いを誘い、最高潮の盛り上がりを見せた。そのような櫻井のバラエティ的な活躍を、大野はしっかりと後ろから見守っていたのだ。さらに、自らを“嵐ヲタ”として独自視点で嵐の魅力を捉えるライター・青井サンマ氏は、著書『嵐ヲタ絶好調超!!!!』の中で、櫻井と大野のコンビを「櫻井くんの残念キャラも含めて認めている大野くんは、櫻井くんが失敗したときにもその面白さにテンションがあがるよう」と紹介した。大野は今回番組内で発揮された櫻井の残念なキャラクターも含めて魅力を理解し、櫻井もそれを感じとって大野に信頼を寄せているのかもしれない。

 嵐結成当初から、グループの年上として先頭をきってきた二人だけあって、お互いに心を通わせている点は多い。今後も良き理解者として、お互いの存在が活動を続ける上での心の支えとなるのではないだろうか。

(文=竹上尋子)

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