関ジャニ∞&ジャニーズWEST 「泣けるMC」の背景にある苦難のエピソードとは?

ジャニーズWEST

 2013年の『ジャニーズカウントダウンライブ』にて、デビューが発表されたジャニーズWEST。今年の春に行われた『ジャニーズWEST コンサートツアー 2015 パリピポ』も、大成功を収めた。その『パリピポ』の中で、普段はおふざけキャラの重岡大毅が涙を見せながら「2年目も全力で頑張るので応援してください」と挨拶をし、ファンの涙を誘った。一見、ありがちとも思える挨拶ではあるのだが、ジャニーズWESTがこの舞台に立つまでの道のりを考えると、涙腺が緩まざるをえない。

 デビュー発表当初は現7人のメンバーではなく、中間淳太・桐山照史・重岡大毅・小瀧望の4人でのデビューだったということは、ファンの間では周知の事実である。濱田崇裕・神山智洋・藤井流星の加入前には、「中間・桐山・重岡・小瀧が社長に直談判している」という噂が流れたこともあったが、我々は真実を知る術がなかった。しかし、2014年11月号の『Myojo』に掲載された濱田の10,000字インタビューにて、その内容がはっきりとしたのだ。

 中間から長文メールが届き、確認すると「4人でデビューすることになりました」という文が。濱田自身「4人が社長や事務所に働きかけてくれている」という話を周りから聞いてはいたものの、重岡に「いろいろ動いてくれとるらしいな。ありがとな。でももう無理やろ。俺、別の道探すわ」と告げたという。すると重岡は真剣な顔のまま「ちょっと待ってください。100%入れないとは思わなくていいと思います」とジャニーズWESTとしてのデビューを諦めかけていた濱田を説得したのだ。おそらく、重岡は濱田をはじめとする3人の必要性を感じ、一緒にデビューできるよう周囲に働きかけていたのだろう。濱田は、インタビューでこう続けている。

「(デビュー直前に行われたジャニーズWESTの現状を舞台にした『なにわ侍』にて)最後のシーンだけ、セリフじゃなくて本物の素の気持ちをアドリブで言おうってなって。そのシーンで、照史に半泣きで、『濱ちゃんが必要や!』言われて、俺、泣きそうになって。そのあと、『これで勢揃いやな!』ってしげが言って。(中略)この7人で、本当に、本当によかったなって」

 こうして、7人組としてデビューしたジャニーズWEST。このエピソードを知ってから、先述の『パリピポ』での重岡の挨拶を考えると、受け取り方が異なってくるはずだ。このようなドラマがあったからこそ、重岡の思いの深さを感じられるのである。

 今回は関西出身の2組にスポットライトを当てたが、他のグループも大きな困難を乗り越えて今がある。華々しい活躍の裏には、我々が想像する以上の苦しみもあることだろう。しかし、共にピンチを乗り切ったからこそグループとして成長し、さらなる魅力を見せてくれるのではないだろうか。

(文=高橋梓)

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