Dorothy Little Happy、卒業ライブでメンバー同士バトル 現場のファンはどう受け止めたか?

 大きな波紋を呼んだのは白戸佳奈のMCだ。白戸が「今の4人の挨拶聞いてたら何喋ればいいか分かんなくなっちゃいました。私もドロシーは5人でやっていきたかった……」と話すと、横にいた秋元が「じゃあ、なんで『バラバラになっていい』って言ったんですか!?」と白戸に向かって問い詰める。そこから2人は激しく問答を続け、その光景に会場は凍りつき、立ち込める重苦しい空気に全員が静まり返る。(卒業ライブでどうしてこんな光景を見せられなきゃいけないんだ)私はそう思った。思い描いていた卒業ライブはそこにはなく、私の前列にいた人は泣きながらタオルを顔に当て席に座り込んでいた。ずっと応援してきて、最後にこんな光景を見せられたらたまったもんじゃない。やがて、客席からは罵声も聞こえてきた。しかし、その中には「もっと聞きたいな」、そんな声もあった。卒業にあたって、どんな事情があって、どんな話し合いがされたのかは憶測でしか語ることは出来ない。だが、自分に正直で真っ直ぐな秋元が、グループのリーダーで責任感の強い白戸と言い合いになるのは、何ともドロシーらしいことでもあると思う。何より秋元の「いつだって真剣にぶつかってきて5人でやってきたから今日ここに立ってるんだと思います。見ての通り、けっこうみんな強気です。だからみんな必ず夢を叶えると思います」という言葉がドロシー、そしてcallmeとして活動を始める秋元、富永、早坂のこれからを現していると信じたい。

 1度ついてしまったイメージを拭い去ることは決して簡単なことではない。けれど、そのイメージを変えるのは自分達にしか出来ないことだ。道は違えど、それぞれが描くストーリーの先に叶えたい夢があることを心から願っているし、今までよりも素晴らしい作品を持って、大きなステージでパフォーマンスする彼女達を観てみたい。そして、Dorothy Little Happy、callmeがそれぞれ出演する『TOKYO IDOL FESTIVAL 2015』で彼女達が笑顔でパフォーマンスしているといい。

(文=渡辺彰浩)

Dorothy Little Happy / The best of Dorothy Little Happy 2010-2015

 

callme / 「To shine」MV short ver.

 

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