ピロスエのハロプロ分析
「うたちゃん」に始まり「うたちゃん」に終わる――2015年上半期ハロプロ重大ニュースを振り返る
2015年も6ヵ月を過ぎ、一年の折り返し地点に来た。このタイミングで、ハロプロの1月〜6月の上半期における重大トピックスを選考し、この半年間に何があったのかを振り返ってみようと思う。
まずは重要と思われるトピックスを時系列順に10個挙げていく。なお、関連する項目はひとつにまとめた。また、厳密にはハロプロではないアップフロント系グループなども、ハロプロ関連と捉えて選考の対象に含める。
【01】2014.12.31-2015.01.01、2015.01.02[ハロプロ]カウントダウンライブで「愛おしくってごめんね」、ハロコンで「大器晩成」初披露
重大ニュース1個目は、昨年12月31日〜今年1月1日にかけて行われた「Hello! Project COUNTDOWN PARTY 2014 〜GOOD BYE & HELLO!〜」の話題から。厳密には2014年に入る出来事だが、今年上半期のハロプロを振り返るには、まずここから話を始めなくてはならない。
ハロプロおよびアップフロント系アイドル総出演の年末カウントダウンライブ、二度目となるこの年は大阪と神戸で同時開催、さらに全国ライブビューイングで生中継という趣向だった。そして大きな目玉だったのが、2014年11月に結成されたばかりのカントリー・ガールズの初ライブパフォーマンス。「愛おしくってごめんね」と「恋泥棒」の2曲を、当時まだBerryz工房で活動中だった嗣永桃子を除くメンバー5人で初披露した。どちらも可愛らしさを強調した楽曲で、特に「愛おしくってごめんね」で最初のセリフを担当する「うたちゃん」こと島村嬉唄の初々しい可愛らしさは、ファンに多大なるインパクトを与えた。
一日おいて1月2日は、中野サンプラザにて毎年恒例のハロプロ全員集合コンサート、通称「正月ハロコン」。この日はアンジュルムがグループ改名後初のシングル曲「大器晩成」、翌3日15:00からの同ライブでは「乙女の逆襲」を初披露した。それまでにないゴシックな曲調の「乙女の逆襲」も驚きだったが、ハロプロ王道のファンクサウンドである「大器晩成」の完成度の高さには快哉を叫んだファンも多かったことだろう。
2015年初頭、つんく♂以外の作家が手がけた楽曲4曲の披露により、ハロプロの今後の展望が象徴される格好となった。
【02】2015.01.02[こぶしファクトリー]結成
1月2日の正月ハロコンでは他にも重要な出来事があった。こぶしファクトリーの結成発表である。ハロプロ研修生から選ばれた8人による新グループ、この時点ではまだグループ名が決まってなく、2月25日18:00にニュースサイト等で先行発表され、21:00からのウェブ番組「ハロ!ステ」でメンバーへサプライズ発表される様子がオンエアされた。グループ名にはBerryz工房の精神を継承するという意味合いも込められているが、その語感にはビックリさせられたなあ……。
2月28日に有明コロシアムで行われた「Berryz工房祭り」ではオリジナル曲「念には念」を初披露、そして6月14日のZepp Tokyoでの「ハロプロ研修生 発表会2015 〜6月の生タマゴShow!〜」にて2015年秋のメジャーデビュー、およびメジャーデビューシングル3曲の内容が発表された。Juice=Juiceに続くハロプロ若手グループとして今後の動向が注目される。
【03】2015.03.03[Berryz工房]武道館公演を最後に無期限活動停止
2014年8月2日に「2015年春で無期限活動停止」を発表したBerryz工房。X-DAYはCDデビュー日と同じく3月3日に決まり、そこまでの半年間、ファンとメンバーは走り続けた。
2月28日・3月1日の有明コロシアムでの「Berryz工房祭り」2DAYS、3月2日の東京プリンスホテルでの「Berryz工房スッペシャル・イベント」を経て、いよいよ迎えた日本武道館公演「Berryz工房ラストコンサート2015 Berryz工房行くべぇ〜!」は、11年のキャリアを凝縮した素晴らしい内容となった。当日のライブの名場面は数多いが、特に3つのシーンを挙げると、まずシンデレラ城のような舞台セットで披露した「21時までのシンデレラ」は、早着替えからの舞踏会ダンスシーン含め、アイドルとしての可愛さ・美しさの極点を記録。その一方で「行け 行け モンキーダンス」では猿の着ぐるみを装着し、全力でふざけるベリーズらしさも忘れない。そしてアンコールラスト曲「Love together!」でピアノ演奏をバックにした、菅谷梨沙子の力尽きたにもかかわらず観客の心に直接響いてくるような歌声。
無期限活動停止後の各メンバーの動向は、清水佐紀と徳永千奈美は「ハロー!プロジェクト・アドバイザー」に就任。嗣永桃子はカントリー・ガールズの「プレイングマネージャー」として活動。須藤茉麻はアップフロントプロモーションの演劇女子部の「プレイングマネージャー」として主に演劇畑で活動中。夏焼雅は新たな音楽グループの結成を発表、新メンバーオーディションの公募が7月1日より始まった。熊井友理奈はモデル業を目指し活動中。菅谷梨沙子のみ特にアナウンスが聞こえてこない。