藤原さくら、ワンマンで実力発揮 “ギタ女”枠を越えたディープな音楽性とは?

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 今年3月にミニアルバム『a la carte』でメジャーデビューしたシンガーソングライター藤原さくらが福岡・ROOMS(6月21日)、東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGE(6月26日)でワンマンライブ「bon appetit」を開催した。メジャーデビュー後、初のワンマンライブとなった本公演は、インディーズで発表したアルバム『full bloom』と『a la carte』の楽曲を中心にした構成。ふだんはギターの弾き語りが多い彼女だが、今回はフルバンドを伴い、その奥深い音楽性を存分に表現してみせた。

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 ジョン・メイヤーの「Clarity」が流れるなか、バンドメンバーとともにステージに登場した藤原は、ワンピースにカーディガンというナチュラルなスタイル。ステージの真ん中に置かれた椅子に座り、メンバーに目配せすると「ワン、ツー、スリー、フォー」というゆったりしたカウントから最初のナンバー「Ellie」を演奏。アコースティックギターの軽やかな響き(3フィンガーによる、軽快なリズムも印象的)を中心にオーガニックなサウンドが広がる。さらにカントリーのテイストをたっぷりと反映させたポップチューン「We are You are」、憂いを帯びたメロディと厚みのあるリズムを軸にした「Cigarette butts」を披露。スモーキー・ヴォイスと称させる歌声によって、満員のオーディエンスをしっかりと惹き付ける。

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 幼少の頃から父親の影響でビートルズに親しみ、その後、ノラ・ジョーンズをきっかけにしてアイルランド、北欧、フランスなどの音楽などを吸収しながら、ソングライター/ボーカリストとしてのセンスとスキルを磨いてきた藤原さくら。ライブを見ると、それらの音楽が彼女のなかに深く根付いていることがわかる。“取り入れる”とか“参考にする”というレベルではなく、楽曲、ボーカルのなかにきわめて自然に含まれているのだ。

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