ピロスエの徹底リサーチ

℃-ute楽曲は全部で何曲ある? 10年間で発表した作品をすべて振り返る(後編)

<2012年>活動7年目

【本体:13曲】
・君は自転車 私は電車で帰宅
・「愛はいつもいつも」[c/w]
・会いたい 会いたい 会いたいな
・悲しきヘブン[c/w]
・最高ミュージック[c/w]
・ひとり占めしたかっただけなのに[アルバム]
・行け! 元気君 / 萩原舞[アルバム]
・ズンタカマーチ 〜人らしく生きよう〜[アルバム]
・都会のネオンが驚くくらいの美しさがほしい / 岡井千聖[アルバム]
・輝け! 放課後 中島早貴[アルバム]
・幸せの途中[アルバム]
・青春劇場 (℃-ute Ver.)[アルバム]
・「大好き」の意味を教えて![アルバム]

 ℃-uteのメイン路線を継承するこの年のシングルは「会いたい 会いたい 会いたいな」だろう。だがこの2012年で強い印象を残した曲はその他に2曲ある。まず「君は自転車 私は電車で帰宅」は、シングルとしては初の曲調となるスローバラード。表現力が問われる一曲だったが、見事に歌い切っていた。カップリングとしてメンバーソロ歌唱バージョンを盤違いで収録しているのも面白い趣向。

 もう一曲は「悲しきヘブン」。歌唱は鈴木と岡井のデュオ、他3人はバックダンサーに徹するというシフト。主メロとハモリパートが次々に入れ替わる2人の複雑なハーモニーが特徴のロックチューンで、カップリング曲にもかかわらずファン企画「ハロプロ楽曲大賞」で4位にランクインされるという高い支持を得る。のちの2014年には新録音されてシングル表題曲として再リリースされた。

悲しきヘブン (910 Live Ver.)

【バージョン違い:17曲】
・君は自転車 私は電車で帰宅 (矢島舞美Ver.) / 矢島舞美[c/w]
・君は自転車 私は電車で帰宅 (中島早貴Ver.) / 中島早貴[c/w]
・君は自転車 私は電車で帰宅 (鈴木愛理Ver.) / 鈴木愛理[c/w]
・君は自転車 私は電車で帰宅 (岡井千聖Ver.) / 岡井千聖[c/w]
・君は自転車 私は電車で帰宅 (萩原舞Ver.) / 萩原舞[c/w]
・Because happiness[c/w]
・まっさらブルージーンズ (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・即 抱きしめて (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・大きな愛でもてなして (2012神聖なるVer.) / 中島早貴・萩原舞[アルバム]
・わっきゃない(Z) (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・桜チラリ (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・JUMP (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・都会っ子 純情 (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・LALALA 幸せの歌 (2012神聖なるVer.) / 矢島舞美・岡井千聖[アルバム]
・涙の色 (2012神聖なるVer.)[アルバム]
・江戸の手毬唄II (2012神聖なるVer.) / 鈴木愛理[アルバム]
・青春ソング (2012神聖なるVer.)[アルバム]

 また、この年で特筆すべき出来事は、キャリア第2弾ベストアルバム『②℃-ute神聖なるベストアルバム』が11月にリリースされたことだろう。活動7年間で積み重ねられた代表曲の数々を、そのままではなくボーカル新録音・トラック新アレンジで収録。

 2010年の「Danceでバコーン!」が出た年あたりから、℃-uteのパフォーマンス力の高さがハロプロファンの間で定評を得て、そこから外部にもその評判が拡散し始めた。2012年4月、℃-uteはライブイベント「第2回『アイドル横丁祭!!』生バンドスペシャル」に出演している。ハロプロ外での対バンライブ参加はこのときが初で、翌年以降も「ニコニコ超会議」や「COUNTDOWN JAPAN」などへの出演が続いていく。そういう時期に、グループの魅力を一枚にパッケージングしたベストアルバムの存在はかなり大きいだろう。対バンライブ、あるいは動画サイトなどをきっかけに℃-uteの存在を知り、ベストアルバムで楽曲に本格的に触れていくという道程をたどったリスナーが多いことは想像に難くない。

【関連ユニット:13曲】
・超HAPPY SONG (シングルVer.) / Berryz工房×℃-ute
・超HAPPY SONG / Berryz工房×℃-ute[c/w]
・初恋サイダー / Buono!
・DEEP MIND / Buono!
・FEVER / Buono![アルバム]
・GO! GO! ゴーダ / Buono![アルバム]
・初恋サイダー (Album version) / Buono![アルバム]
・未来ドライブ / Buono![アルバム]
・BELIEVE★★★ / Buono![アルバム]
・夏の星空 / Buono![アルバム]
・Never gonna stop! / Buono![アルバム]
・フォレフォレ 〜Forest For Rest〜 / DIY♡
・CAT'S EYE / キャッツ♥アイ セブン

 Berryz工房と℃-uteのアルバム曲を同時に再生すると新しい一曲に聴こえるという仕掛けが話題を呼んだ「超HAPPY SONG」。Berryz工房側の曲「Because happiness」を℃-uteが歌ったバージョンは【バージョン違い】曲としてカウントした。SATOYAMA movementから生まれた4人組ユニット「DIY♡」には矢島・中島、舞台の主題歌ユニット「キャッツ♥アイ セブン」には矢島・中島・萩原が参加。

<2013年>活動8年目

【本体:21曲】
・この街
・雨 / 矢島舞美[c/w]
・ハエ男[c/w]
・Crazy 完全な大人
・ザ☆トレジャーボックス[c/w]
・地球からの三重奏 / 矢島舞美・鈴木愛理・岡井千聖[c/w]
・私は天才 / 中島早貴・萩原舞[c/w]
・悲しき雨降り
・アダムとイブのジレンマ
・誰にも内緒の恋しているの[c/w]
・あったかい腕で包んで[c/w]
・都会の一人暮らし
・愛ってもっと斬新
・Please, love me more![c/w]
・誘惑の休日[c/w]
・ベーグルにハム&チーズ[アルバム]
・涙も出ない 悲しくもない なんにもしたくない[アルバム]
・たどり着いた女戦士[アルバム]
・日曜日は大好きよ[アルバム]
・浴びる程の愛をください[アルバム]
・私が本気を出す夜[アルバム]

 4月にはフランス・パリで初の海外公演、9月には初の日本武道館ワンマンライブを2DAYSで実現させるなど、これまでの活動の成果が得られた収穫の年がこの2013年だった。

 森高千里の楽曲をミディアムバラードでカバーした「この街」こそ変化球だったが、その他のシングル「Crazy 完全な大人」「悲しき雨降り」「アダムとイブのジレンマ」はメイン路線を継承し、突き詰めていった印象がある。「愛ってもっと斬新」も同路線といえるが、フュージョンやファンクといった音要素が入り交じった攻撃的なアレンジによって、より面白く聴けた。

 また、「悲しきヘブン」での複雑なハーモニーを今度は3人で試みた「地球からの三重奏」、ボサノバ調の「あったかい腕で包んで」、ライブでの盛り上がりを見据えたアッパーチューン「ザ☆トレジャーボックス」、武道館で歌うことを見据えたバラード「たどり着いた女戦士」など、興味深い楽曲が多かったのもこの年。爽やかな可愛さがあふれている「ベーグルにハム&チーズ」も忘れられない一曲だ。

ベーグルにハム&チーズ

【バージョン違い:3曲】
・この街 (Dance Groove Ver.)[c/w]
・悲しきヘブン (鈴木パートVer.) / 鈴木愛理[c/w]
・悲しきヘブン (岡井パートVer.) / 岡井千聖[c/w]

【関連ユニット:3曲】
・レディーマーメイド / ダイヤレディー
・エイヤサ! ブラザー / メロウクアッド
・海岸清掃男子 / HI-FIN

 SATOUMI movementから生まれたこの3組のユニットには、それぞれ鈴木、矢島・岡井、中島・萩原が参加。

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