カセットテープ人気再燃の背景とは? カセット世代の人気者トム・ベイリーも来日

 また、カセットテープ専門オンライン・ストア「Tape School」がオープン、2015年1月に初来日公演が決定したカナダ出身のシンガー・ソングライター、マック・デマルコの2ndアルバム『Salad Days』のカセット・バージョンが販売されるなど、より手軽に海外のカセットテープ作品を購入できるようになっている。さらにでんぱ組.incが11月に最新シングル『でんぱーりーナイト』をリリース形態のひとつとして完全限定生産盤カセットテープを発売していることからも、いかに人気を博しているのかを物語っている。とはいえカセットテープを聴く環境にないリスナーも多く、デジタル音源のDLコードを付けることを余儀なくされていることからも、あくまでもアイテムのひとつとしての位置付けがあることも間違いない。それでもきっとこの愛すべき小さなボディを手にする機会は今後も増えて行くような気がする。

 面白いのは、そのブームがリアルタイムのカセットテープ世代のノスタルジーにより起きているのではなく、むしろカセットテープでの音楽体験がほとんどない世代を中心として巻き起こっていることだ。当時を知らない彼らにとってカセットテープは新しくて面白いガジェットであり、新鮮な音楽体験へと導いてくれるツールなのかもしれない。

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