住岡梨奈、大原櫻子、桐嶋ノドカ……2014年後半注目の新進女性シンガーたち
90年代後半にデビューした椎名林檎やaiko、00年代を駆け抜けた木村カエラ、YUIなど、各世代ごとに代表的な女性シンガー/シンガーソングライターが存在する。そして、ここ数年では“ギタ女”というコミュニティの出現やフェスからの“勝ち上がり”組、さらにはテレビ・ネットと連動したブレイクなど、様々な形で女性シンガーたちが台頭してきている。ここでは新世代の期待株をピックアップ。注目を集める理由をそれぞれ紹介するとともに、その音楽性についても触れていきたい。
リアリティー・ショー出演で知名度が急上昇した住岡梨奈
先日9月末での放送終了が決定した人気リアリティー・ショー番組『テラスハウス』(フジテレビ系)だが、そこから羽ばたいたシンガーとして話題になっているのが住岡梨奈だ。2012年6月にシングル『feel you』でメジャーデビューした住岡は、2013年7月から約8ヶ月の間、同番組に出演。「りなてぃ」の愛称で親しまれ、Twitterのフォロワーもいまや32万人に。同番組から卒業する際に披露し、後に4thシングルとしてリリースした『言葉にしたいんだ』は、シングルランキングで最高27位を記録した(ORICON STYLE)。
9月17日にリリースする『マイフレンド/ぼくらの歩む道』は、住岡が長い髪をバサりと切り落とし、ジャケットに元『テラスハウス』メンバーの筧美和子を起用して話題になっているが、楽曲も弾き語り調の「ぼくらの歩む道」のほか、ギターの音色を控えめにし、打ち込みを多用したポップなトラックと彼女のキュートな声が特徴的な「マイフレンド」の両A面シングルに仕上がっている。知名度的にはすでに売れているが、今回の勝負作を機に、チャートアクションでもブレイクするかも、という声も少なくない。
主演映画をきっかけに女子中高生から支持を得た大原櫻子
2013年12月に公開された映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』でヒロイン役を務め、劇中歌が評判を呼んだ大原櫻子。主人公“小枝理子”として歌った「明日も」は、とりわけ原作・映画のファンである女子中高生の間で支持を集め、上映終了後も各地で行ったフリーライブなどでそのファン層を拡大した。2014年6月には音楽プロデューサーの亀田誠治が手掛けた、自身初のシングル『頑張ったっていいんじゃない』をリリースし、週間シングルランキングで8位を記録(ORICON STYLE)している。
亀田も「大原櫻子の才能に無限大の可能性を感じます」と語っているなど、映画の話題性にとどまらず、歌手としての実力も評価されている大原。現在18歳の彼女が書く歌詞には“大人になっていくことへの葛藤や希望”が綴られており、そのことが若年層の女性から支持を集める要因とも言えるが、今回のシングルを機に、男性ファンを獲得し、さらなるブレイクを成し得るのかもしれない。