小野島大の「この洋楽を聴け!」第11回:SUMMER SONIC 2014
今年のサマソニで注目すべきアクトは? 小野島大が35組の洋楽アーティストを解説
Jamaica
これまたフランス出身のギターポップ2人組。セカンド・アルバム「Ventura」をひっさげての4年ぶりの来日です。新作は曲も演奏も大きく進化しナチュラルなグルーヴ感を強めた作品でした。ライヴはさらに期待できそうです。
White Lies
ロンドン出身の3ピース。ポスト・パンク〜ニュー・ウエイヴ、もっと言えば「ネオ・サイケデリック」と言いたいダークでメランコリックな世界を得意としています。個人的にこの音はツボなので楽しみ。
Sky Ferreira
ある意味で今年のサマソニで一番話題となりそうなのがこの人。ドラッグ所持や窃盗容疑で逮捕され、ヌードジャケが物議をかもし(撮影はなんとギャスパー・ノエです)、ステージにあがれば熱演のあまり60針も縫う大けがをする、挙げ句は待望のファースト・アルバム『Night Time, My Time」が、収録曲"Omanko" のタイトルが問題となってあえなく日本盤発売が延期になるというおまけまでついて(7/23に該当曲を削除、ボートラ4曲を加え発売決定)、すっかりスキャンダラスなイメージが先行していますが、80年代ポスト・パンクやニュー・ウエイヴ、シンセ・ポップやオルタナ〜シューゲイザーなど80年代以降のインディ・ロックの美味しいところだけ集めて良質なポップ・ロックに仕上げた音楽的才能とエンタテイメント精神もたいしたものです。
TELEGRAM
UK出身のガレージ・サイケ4人組。テンプルズとは違うタイプのレトロスペクティヴな音ですが、最近では少なくなった人力一本槍のロック・バンドらしいフィジカルなグルーヴがなかなか硬派な印象です。
Childhood
これまたUK出身のサイケ新鋭。甘いメロディともやっとした雰囲気、ささやくようなヴォーカルはストーン・ローゼズをちょっと思わせます。来日直前に出るというファースト・アルバムからの新曲もやってくれるはず。
BEACH STAGE
De La Soul
De La Soul
真夏の陽光の下のビーチ・ステージはこの人たちがトリをつとめます。今更説明するまでもないニュー・スクール・ヒップホップの代表格。この曲が納められたデビュー・アルバム『3 Feet High and Rising』から今年で25年とは、時の流れの速さを感じますが、その新鮮なアイディアに満ちたサウンドは今でも十分に有効です。
Pete Rock & C. L. Smooth
ヒップホップのベテランが続きます。ジャジー・ヒップホップの雄ピート・ロックとC.L.スムース。その抜群に洗練されたソウルフルなトラックとスムーズなフロウは、いまだにかっこいい。
The Pharcyde
NYのデ・ラ・ソウルに対してLAのニュー・スクールを代表するのがファーサイド。この曲はファースト・アルバムの曲で、ジミ・ヘンドリックスの「Are You Experienced」のテープ逆回転リフを実に巧妙に使ったネタ使いの巧みさとセンスの良さは、今聞いても実に素晴らしいですね。