ドキュメンタリー映画『あっちゃん』インタビュー
ニューロティカ・あっちゃんが語る、バンド活動30年「文化祭の延長みたいな感じでやってきた」
あっちゃん「毎日楽しい事を見つけて、それを伝えたい」
ーー昔のインディーズシーンで、なにかビックリエピソードはありますか?
ナリオ:そんなに昔の話じゃないけれど、興奮した女の子のお客さんがブラジャーを外して投げるってのがありましたね。振り回したりとか(笑)。
あっちゃん:あったねー、みんなおっぱい出してね。演奏どころじゃ無いよホントに。俺としてはやっぱり、そっちは見ないように「俺、関係無いよ」ってフリをしなきゃならないじゃん、ポロンと出てるのにだよ(笑)。
ナリオ:当時はお客さんもアヴァンギャルドだったのかもしれないですね。
ーーニューロティカは打ち上げもスゴかったですよね。
あっちゃん:昔は打ち上げだけ出てもタダ酒がありつけたもんね。そこでまた新しい繋がりが出来たりもした。旧ロフトには夜10時半になるとみんな集まっていて、毎日飲んでる感じ。で、俺はロフトの厨房入って勝手にビール飲んじゃったりしていたんですね。まぁ、それは大目に見てもらっていたんだけど、当時のマネージャーがちょっとヤンチャで、俺と同じような感じで飲んじゃって、ロフトの社長にぶん殴られたりとかしてた。で、みんな律儀だから「アツシ悪い!マネージャーぶっとばしちゃったよ」って電話かかって来るの(笑)。まぁ、めちゃくちゃだったけど楽しかったよ。
ーー最近のバンドシーンを見ていて思うことはありますか?
あっちゃん:う~ん、別にあんまり無いですけどね。俺は自由にやって来たんで、みんな自由にやっていけばいいんじゃないかな。バンドを30年続けてきて、ほんの少しはロックシーンに貢献したっていう自負があるんだけど。あと友達のバンドが夜9時頃のテレビに出たりするのが嬉しいんですよね。
ーー今もライブでは3時間ぶっ通しで歌ったりしていますけど、そのパワーはどこから?
あっちゃん:打ち上げの時には手がつっちゃったりしてるけどね(笑)。まぁ朝から仕事やっているんで、それで体力は付いてるかなって気がする。お菓子屋には肉体労働もあるんで。でもなにより、毎日毎日楽しい事を見つけて、それをみんなに伝えたいっていう気持ちが一番かな。それがニューロティカだって思ってるんで。こんな美味しいラーメン屋見つけたからみんなに教えたいとか、新しく楽しいことを見つけたから、ニューロティカを通じてそれを伝えたいとか、それがモチベーションになっていますね。ニューロティカは文化祭の延長みたいな感じで、俺自身、いわゆる精神年齢が25歳なんです。あとはロックを嫌がらないでなんでも出来るのがニューロティカなのかな。どうして30年間も続けてこられたのか、その答えが今回の映画に隠されていると思いますので、ぜひ観に来て下さいね。
(取材=ISHIYA、構成=編集部)