>  > 黒須克彦、作曲家としてのスタンス語る

『ドラえもん』主題歌などを手がける作曲家に突撃インタビュー

乃木坂46のデビュー曲など提供 人気作曲家・黒須克彦が明かす「職業として曲を作ること」

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KAT-TUN
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結局のところ売れている曲は、基本になっている曲が良い

20140619-kurosu-02th_th_.jpgインタビューは終始和やかに行われた。

――黒須さんは乃木坂46や中川翔子、KAT-TUNといった人気アーティストの楽曲を手がけています。作曲をする際は、今のシーンの流行なども意識しながら制作しますか?

黒須:テレビなんかも観ない方だから、今なにが流行っているとかは正直全くわからなくて。たとえば街中で流れていたり、コンビニに入った時にたまたま流れていた曲を聴いて、単純に「良い曲だな~」というくらいにしか思わないかも。このアレンジがいいから参考にしよう、といったことはあまり考えず、どちらかというとメロディーで良し悪しを判断します。作曲家目線ではなくリスナー目線で聴く感じですね。今のJ-POPは、アイドルポップスやバンドサウンド、ダンスミュージックなど、いろいろとジャンル分けはできると思うんですけど、それは聴く側や売り方の違いなだけで、結局のところ売れている曲は、基本になっている曲が良いんだろうなって思います。それに、あまり分析しちゃうと似たものだけができちゃう気がするんですよ。たとえば中田ヤスタカ君くらいブランド力を持ったサウンドを参考にすると、誰が何をやってもヤスタカ君の二番煎じに聴こえる可能性がありますよね。曲を受注する時に参考曲がある場合もありますが、それは基本的に一回しか聴かない。なんとなくインプットしておいて、あとは僕が好きなように作って出す感じです。

――全体的にバンドサウンドが多いのも、好みを反映している部分が大きい?

黒須:好きだというのもあるけど、仕事としても受けることも多いかな。バンドサウンドって、波はあるかもしれないけど常に求められてはいますからね。たとえばAKB48の『ヘビーローテーション』とかも、言うなればバンドサウンドだったりするし。

――BABYMETALなんかも、括りとしてはアイドルだけど、バックでは実際にミュージシャンが激しいバンドサウンドを奏でていますね。

黒須:今のアイドルと言われている人たちはいろんな音楽をやっていますね。一概に「アイドルが流行っている」という言葉だけじゃ表現できない深さがあります。偉そうなことは言えないけど、その流れは見ていて面白い。

――音楽業界は一昔前に比べると売上が落ちていますが、音楽カルチャー自体は進化を続けているように感じます。

黒須:音楽自体がなくなることはないから、進化も続いていくんじゃないかな。実際、リハスタは賑わっているように思うし、新しいライブハウスもどんどんできている。街を歩けばギターを背負っている高校生くらいの若者を見かける。つまり文化は全く衰えていないと思うわけです。ただ、それが実際の数字に結びつかないだけで……。そこは我々が簡単にどうこうできることではないのかもしれません。

――黒須さんは作曲家として活躍する一方、藍井エイルのライブツアーなどで、サポートのベーシストとしても活躍していますが、ご自身がアーティストになろうとは思わないですか?

黒須:二十歳そこそこの頃は、自分のバンドをやっていた時期もあります。ただ、そのバンドをやりながらも他のアーティストのサポートをしたり、曲を提供するといったことも並行していくようになって。そのうちに「ひとつのバンドで突き進むぞ」というより、様々な人にいろいろな曲を書いて、様々な人のバックで演奏するという活動スタンスのほうが自分に向いていると思い始めたんです。それが24〜25歳くらいの頃で、基本的にそのスタンスのまま今に至っています。自分の場合、曲も書きつつ、ベースも弾いてないとダメなんですよね。レコーディングでもライブでもいいけど、プレイヤーとしても在りたいというのは常にあって、そのバランスを取りながら作曲へのモチベーションも保っている気がしますね。
(取材・文=佐藤優香)

黒須克彦公式ホームページ

■主な作品
・mao
「夢をかなえてドラえもん」(作詞・作曲)*TVアニメ「ドラえもん」主題歌
・乃木坂46
「ぐるぐるカーテン」(作曲)
・KAT-TUN
「PROMISE SONG」(作詞・作曲)
・渡辺麻友(AKB48)
「ラッパ練習中」(作曲)「ツインテールはもうしない」(作曲・編曲)
・中川翔子
「涙の種、笑顔の花」(作曲)「happily ever after」(作曲・編曲)「紅恋毒蝕」(作曲・編曲・サウンドプロデュース)
・森重樹一(ZIGGY)
シングル「SADISTIC SMILE」アルバム「ELECTRIC MOON」(サウンドプロデュース)
・LiSA
「コズミックジェットコースター」(作曲・編曲)「僕の言葉で」(作曲・編曲)
・ももいろクローバー
「未来へススメ!」(作曲・編曲)
・板野友美
「愛にピアス」(作曲・編曲)
・藍井エイル
「サテライト」「アストラル」(作詞・作曲・編曲・サウンドプロデュース)
・Gero
アルバム「one」シングル「~Outgrow」「BELOVED×SURVIVAL」(サウンドプロデュース)
・スフィア
「Hazy」(作曲・編曲)
・フレンチ・キス
「カッコ悪いI love you!」(作曲)
・NEWS
「code」(編曲)
・上田竜也(KAT-TUN)
「Time」「ニートまん」「teen’s」「フレンズ」(作曲)
・平野綾
「LOVE☆GUN」「MonStAR」「Unnamed world」(作曲)
・三鷹市連雀学園校歌(作曲)
・横浜市戸塚すみれ幼稚園園歌(作曲)

ベースサポート
・水樹奈々「Love Brick」「undercover」「Dear Dream」「星屑シンフォニー」(レコーディング)
・前田敦子「この胸のメロディ」「遠回り」(レコーディング)
・GRANRODEO「RIMFIRE」「The Other self」(レコーディング) etc

中川翔子/藤澤ノリマサ/森重樹一(ZIGGY)/MEG/平野綾/藍井エイル etc(ライブ)

      

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