>  >  > 土屋太鳳、クールな演技に迫る

土屋太鳳の“蹴り”は、なぜかくも美しいのかーー『お迎えデス。』名物シーンが生まれた背景

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 日本テレビで現在放送中のドラマ『お迎えデス。』では、毎回、土屋太鳳の健康的な美脚から福士蒼汰に向けて蹴りが繰り出される。太ももが露わになるショートパンツとハイヒール姿で繰り出す、現役体育大生のムチのようにしなる華麗なる蹴りが話題を呼び、ネット上ではドラマの内容もさることながら土屋に“蹴られたい”人の書き込みも続出している。

 彼女の最初の代表作『鈴木先生』(テレビ東京)から知っている人にとっては、着々とキャリアを積んでいる実力派という認識で、「さすがいい蹴りだ! 」と思っているファンは多いはず。一方、全国的にその名が知れ渡ったNHK連続テレビ小説『まれ』から存在を知った人にとっては、クールで気の強い性格のキャラに抵抗を覚える人も少なくないそうだ。朝ドラ出演前と以降でここまで評価が分かれる女優も珍しい。『まれ』以前にはどんな役柄を演じてきたのか、改めてそのキャリアを検証し、『お迎えデス。』での魅力を追求していこう。

 2008年に香川照之主演の映画『トウキョウソナタ』にて、リストラが原因で両親が心中しひとり取り残こされた中学生役を演じ映画デビュー。当時12歳の土屋は、香川照之や父親役の津田寛治たちの演技に対するストイックな仕事ぶりに衝撃を受け、女優への決意を強めたという。映画『鈴木先生』公開時のツイナビインタビューでは、インタビュアーに目標とする女優を聞かれた際に「香川照之さんです」と答え、「女優ではないですよね」とツッコまれていた。

 12歳の頃から渋い名優に影響を受けた土屋の演技力が覚醒したのが、『鈴木先生』で演じた小川蘇美役だ。本作は、現代の教育現場をリアルに描いた学園ドラマで、視聴率はあまり振るわなかったものの作品の面白さが口コミで広がり、後に映画化、さらにはギャラクシー賞を受賞するまで至った名作だ。小川蘇美は、実験と称し理想のクラス作りをする鈴木先生がキーパーソンと一目置く神秘的な生徒。鈴木先生が生徒たちに追い込まれた際は「私も良い生徒を演じるから、憧れの先生でいてください」と諭すなど、すべてを見透かし受け止める菩薩のような存在だった。当時、土屋は小川蘇美になりたいと思いながら演技をしていたそうで、それがドラマ内で良い生徒を演じようとする小川のキャラとリンクし、視聴者の記憶に残る印象深いキャラクターが出来上がった。また小川はスポーツ万能で空手道場に通っていたというキャラで、劇場版では学校に忍び込んだ男に上段回し蹴りを放っており、華麗な蹴りを見舞う土屋の原点が見られる作品でもある。

 その後、2013年に主演した映画『アルカナ』では、霊感能力を持つ少女とその分身が犯罪をする1人2役を演じたり、同年の映画『赤々煉恋』では、学生時代に自殺し成仏できない少女という『お迎えデス。』とは立場が逆の役、2014年の『人狼ゲーム ビーストサイド』では、人狼ゲームで生き残るためにクラスメイトを包丁で滅多刺しにしてしまう狂気的な役を演じていた。その大人びて見えるビジュアルがジャパニーズホラーとマッチし、次第に闇を抱える内省的な役が似合う女優になっていく。NHKのドラマ『真夜中のパン屋さん』には、滝沢秀明が経営するパン屋に転がり込んでくる闇を抱えた女子高生役として出演。回を重ねる毎にその闇がどんどん晴れていく姿は、光と影を行き来する当時の土屋でしかできない演技だった。

 一方、2014年の映画『るろうに剣心 京都大火編』に出演した巻町操役は、それまでのイメージとは違い明るくてお転婆なキャラを演じている。「皆さんが想像している私は、『鈴木先生』の小川蘇美ちゃんの印象が強いのかなと思うんです。でも、元気で男勝りな操ちゃんの方が本当の私には近いので、『操ちゃん役を是非、やりたい!』と強く思いました」(引用:MovieWalker 土屋太鳳インタビュー)と語るように、戦いとなると小柄な体で回し蹴りをこれでもかと連打し、キャストの中で一番キレッキレのアクションを披露している。3歳から続けている日本舞踊とクラシックバレエで体幹が鍛えられ、学生時代は創作ダンスで全国大会に出場したという身体能力の高さを活かし、今後はアクション女優としても需要があると思わせた。

      

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