15人組ダンス&ボーカルグループ Re:Complexが語る、“新しい複合体”としての強み

Re:Complex、“新しい複合体”としての強み

 MBSテレビのオーディション番組『関西発!才能発掘TV マンモスター』(MBSテレビ)を経て結成された15人組・Re:Complexが、3月7日にシングル『One & Only』でデビューを果たした。今回リアルサウンドでは、長澤翼、森下翔、吉田悠祐、和田光平、辻内祈の5人にインタビューを行い、個々のキャリアや田中隼人(agehasprings)をサウンドプロデューサーに迎えたデビューシングルの聴きどころなどについて迫った。(編集部)

「化学反応を起こせる“新しい複合体”」

左から、長澤翼、和田光平、森下翔。

ーーオーディション番組『関西発!才能発掘TV マンモスター』(MBSテレビ)を経て結成されたRe:Complexですが、今回取材させていただく5人に関しても、辻内さん以外全員二十歳以上(長澤・24歳、森下・20歳、和田・22歳、吉田・20歳、辻内・17歳)で。番組や経歴を見ていても、それぞれ個々が別の活動を経て、ここに集結しているという印象です。まずは改めて、このオーディションに挑んだ理由やこれまでの経歴を簡単に教えてください。

森下翔(以下、森下):僕は小学生の時に大きな病気をしてしまって、完治したあとにいろんなダンスを見て感銘を受けて、自分もそういう舞台に立てる仕事がしたいと思うようになったんです。高校までは独学でダンスをやっていたんですけど、両親に進路を否定された期間が2年ほどあって。でも諦めきれなくて。そこから大阪のダンススクールに入学して、本格的にダンスボーカルを目指すようになりました。ある日、先生から「こういうオーディションがあるよ」というのを聞いて、『マンモスター』のオーディションに応募したんです。

和田光平(以下、和田):物心ついたときから歌うことと踊ることが好きで、小学5年生から本格的にスクールに通うようになりました。高校生からダンス&ボーカルという夢を目指すようになって、いろんなスクールに通いながらオーディションをたくさん受けて、最終選考まで行っては落ちてを繰り返していたんです。そんななかで『マンモスター』のオーディションに受かって、今に至ります。

長澤翼(以下、長澤):僕は8歳の頃、お姉ちゃんが劇団東俳へ履歴書を送って、そこで合格してレッスンを受けるようになり、NHKの朝ドラやCMなどのお仕事をいただくようになりました。そこから『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION』を受けるなかで、歌もやってみたいなと思うようになって、EXPGに通い、いろんな先輩たちの後ろでライブを経験させてもらったり、オーディションにも挑戦するようになって『マンモスター』にも応募しました。EXPGでは光平とも同期で、いろんなツアーも回らせていただきました。そこで基礎を鍛えられた部分は大きいです。

吉田悠祐

吉田悠祐(以下、吉田):高校生からダンスをはじめて、ストリートのシーンでバトルやショーケース、コンテストに出たりしていて。ある日、練習場所で『マンモスター』のスタッフさんがオーディションのフライヤーを配っていたのを受け取って、「自分のダンサー以外の可能性を広げるために挑戦しよう」と思ったんです。

ーー歌うことに対して抵抗はあった?

吉田:最初はありましたけど、やっていくうちに「自分ってこんなことにも興味あるんだ」と発見もあって、だんだん楽しくなってきました。

辻内祈(以下、辻内):私はお兄ちゃんが歌とダンスをやっていて、その影響が大きいですね。お母さんも音楽が大好きで「やってみたら?」と勧められて小学生からダンスは習っていました。いろんなオーディションを受けて、avexさんに入らせていただいた期間もあったんですけど、契約が切れたころに『せやねん!』(MBS系)で募集の告知が流れてきたのをみて、オーディションを受けました。

辻内祈

ーーそれぞれがオーディション内で転機を迎えたと思ったポイントは?

吉田:オーディションの公開選抜テストがあって、視聴者の方100名が集まって投票していただくというものだったんです。今までにないくらい緊張したんですけど、そこでパフォーマンスしたことで今までの自分からもう一段階上にいかなければと思いました。

森下:僕は転機と少し違うかもしれないんですけど……オーディション中って、視野が狭くなっていて、自分を追い込むことも多かったし、一人でずっと悩んでたんです。合格したあとに全然周りが見えてなかったなと思えたし、15人のチームとして、仲間に何ができるかを考えるようになりました。チームに助けられたことは、今考えても大きかったです。

長澤:オーディション中の翔と今の翔は全然違いますもん。

森下:辛かったけど、周りに言えなかったんですよね。弱音を吐いているみたいで。

和田:僕はオーディションに受かって候補生になるまでは、自分に自信が全然なくて。でも、勝ち上がっていく中で自覚も芽生えたし、自分がそういう気持ちでいるのは負けた人たちにも失礼だなと。デビュー作でも男女混合曲の6人選抜に入れていただいたことで、もう弱音は吐かないぞと覚悟を決めました。

辻内:私は最初、全然みんなに心を開けていなくて、話しかけるのも気を遣っていたんです。選抜テストのときに悠祐くんと一緒のチームになったんですけど、意見のぶつかり合いが激しくて。その経験があったからこそ、みんなに心を開けるようになりました。

ーーここまでお話を聞いて、グループ全体としてカラーが統一されているというよりも、一人ひとりの個性が際立っている集団なのかも、という印象を受けました。5人がそれぞれ思う「Re:Complexの特徴」とは?

辻内:一人ひとり個性が強くて、その個性が重なり合ってできた集団だと思います。だからこそ新鮮さもあって、いままで見たことのないグループになっているのかもしれません。

吉田:様々な経歴を経てきた男女が集まって、ダンスが得意、歌が得意と色んな個性を発揮しながら、化学反応を起こせる“新しい複合体”です。

長澤:15人のメンバー全員で個々の特徴をしっかり重ねて見せるものもあれば、楽曲ごとに「これは男性メンバー3人、女性メンバー3人の選抜で」や「この曲は女性メンバーだけで」と、メンバーを変えて変幻自在に表現できることが強みだと思います。

和田:活動経歴もバラバラで、年齢も一番下が14歳、一番上が25歳というあまりない振り幅があるグループなんです。でも、若いメンバーがキャリアのあるメンバーから学ぶだけではなくて、年上だけど年下のメンバーから学べることもいっぱいありますね。共に刺激しあえる関係性は僕らの強みです。

森下:一人ひとりの強み、キャラが良い意味で被ってないし、自分の短所も見つけやすいと思います。Re:Complexというのは変幻自在だけど、15人でも一つのパッケージとして見れるし、一度のライブでたくさんのアーティストを見たような気分になってもらえるグループです。

ーーなるほど。確かに男女混成&大人数グループであることを活かした「変幻自在さ」はRe:Complexの強みだと思います。ここからは5人の個性を掘り下げたいのですが、自分で自分のことを紹介するのは照れ臭いところもあると思うので、他己紹介形式で聞いていこうと思います。まずは辻内さんを他の4人が紹介してください。

長澤:祈はこんな可愛らしい見た目なんですけど、歌もダンスもすごいんです。ダンスに特化したり、歌に特化したメンバーもいるなかで、しっかりバランスが取れているし、芯のある歌声もある。良い意味で安定感のあるメンバーです。

和田:でも、高校生らしさもしっかりあって。

長澤:性格は今どきのJKです(笑)。

ーーそのギャップは大きな魅力ですね。次は吉田さんを紹介してもらいましょう。

長澤:悠祐は音の編集や作曲ができるメンバーで、ストリートで鍛え上げたダンス力もある。最近はMCやトークも勉強していて、グループに活力を与えてくれる存在です。

吉田:勉強してるって言われると照れますね(笑)。

森下:頭のキレもいいんですよ。メンバーが15人もいると意見が複雑になったり、まとまらなかったりすることもあるんですけど、即座に状況を整理して提案をしてくれる存在なんです。

和田:切り替えが早くて、常に何かをやってるイメージもあります。

森下:今はピアノを弾けるようになりたくて勉強していて、どんどん上達しているんです。

ーーかなりの勉強家・努力家なんですね。ではリーダーの長澤さんについて。

和田:翼くんはお兄さん的な存在です。

辻内:女性メンバーへの気配りもしっかりしてくれていて、頼れるお兄ちゃんです。

森下:リーダーとしてしっかりした部分もありつつ、柔らかい空気をもたらしてくれる人だと思います。

吉田:私生活から頼れる感じがあるというか、普段から見ていても憧れを抱くような存在です。歌唱力・ダンス力・MC力も高くて、実力でもグループを引っ張ってくれています。欠点が見つからないんですよね……。

長澤:ありがとうございます!

ーーニヤニヤしてきましたね(笑)。

和田:でも、オフのときは結構抜けてます(笑)。

ーーそこもまたギャップ萌えを感じる部分だと思います(笑)。そんな和田さんはどうでしょう?

森下:とにかく隣にいて落ち着く存在で、ぬいぐるみみたいな感じ。見た目はガッチリしているんですけど、雰囲気は和やかで。

辻内:ずっとニコニコしてるイメージです。

長澤:しっかりとグループの柱になってくれているし、ブレない部分もあって、オーディション中から「文鎮」ってあだ名を付けられてたんです。

森下:男性的なキレのある動きだけじゃなく、しなやかで女性的な動きも上手いんです。

ーーパフォーマンスでもキャラクターでも柱になる、まさに「文鎮」ですね。最後は森下さん。

長澤:翔はグループの副リーダーでもありつつ、Re:Complexの顔といっても過言ではないです。番組でも当初から「カリスマ」と言われていましたし、ビジュアルもダンスも良いし、それまで経験してなかった歌もしっかり存在感があるし、一番自分の見せ方をわかっているメンバーなんだと思います。前に翔が立っているとグループが華やかに見える、センターに立てる存在感があるというか。

吉田:全てに対して100点満点の動きを見つけていくのが早いというか。ずっと僕の一歩前を走っている存在で、同じ年なんですけどリスペクトがあります。

和田:でも、甘えん坊なところもあって。僕のことをぬいぐるみって言ってたんですけど、本当にいっぱいくっついてくるんです(笑)。

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