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テクノロジーはエンタテインメント体験をどう拡張する? 『LIVE HACKASONG』レポート

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 1月30日、ビルボードライブ東京にて『LIVE HACKASONG』が行われた。ハッカソンはプログラマーやデザイナーからなるチームがプログラムやサービスを考案し、アイデアを競うもの。通常数時間〜数日という短い期間で開催されるが、同イベントでは約3カ月間という長期に渡って各チームが企業とコラボして取り組んだ。昨年に続いて二回目の開催となる今年のテーマは、“エンタテインメント体験の拡張”。審査員長に中村伊知哉氏(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授/Cip協議会理事長)、審査員に音楽プロデューサー/agehasprings代表・玉井健二氏、デジタル音楽ジャーナリストのジェイ・コウガミ氏ら4名を迎え、最終発表には全6チームが挑んだ。

 優秀賞を獲得した同じライブに参加するユーザーを探すアプリ「liveout」はじめ、3Dデータを活用したライブ体験、音声で演出を制御するシステムなど、各チームから柔軟なアイデアが発表された。6チームとも軸にあったのは、“ライブをいかに楽しむか”。中でも印象に残ったのは最優秀賞、会場賞をW受賞したSDMによるVR配信「LiveRation」だ。ライブをVR配信するという仕組みは近年よく見られるものだが、「LiveRation」は視聴位置を移動できるというのが特徴の一つ。ステージの最前列でアーティストの熱いパフォーマンスを観ることも、2階席や天井の位置から全体の演出を見渡すことも可能だ。

 また、VR配信では音質や画質がまだ発展途上である印象だが、「LiveRation」の場合、NTT西日本が提供するプラットフォームによりハイレゾ音源を配信。さらに、聴きたい音だけを選べるというのも大きな特徴で、ボーカル、ドラム、ギターなどそれぞれのサウンドをじっくり楽しむことができる。会場に足を運べなかったファンが臨場感ある映像を体験できるのみならず、会場にいたファンも後からアーカイブ映像を鑑賞して音やパフォーマンスを改めて堪能できる仕組みになっている。

 一方VR映像やハイレゾ音源のデータは通常の映像や音源よりも重いため、ライブ配信における遅延は今後の課題となりそうだ。しかし審査員の玉井氏が「会場でも使えるのでは」と可能性に期待を見せていた通り、実現されればライブ体験がより豊かになることは間違いない。

      

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