「キスマイVR」でKis-My-Ft2を“一人占め”! VRコンテンツならではの魅力に迫る
大好きなアイドルやアーティストのライブ中、広いステージのあちこちで同時に様々なパフォーマンスが行なわれるとつい、ステージの全貌や“推し”の姿を観たいあまり、「目があと4つくらい欲しい!」「人間の視野はなぜこんなに狭いのか……」と思った経験はないだろうか。VRコンテンツは、そんなユーザーに是非オススメしたいものだ。
最近では画面の向きを変えると映像が変わる、360度動画も増えている。しかしVRは360度動画よりも映像に没入でき、臨場感溢れるコンテンツとなっている。そこで今回一例として挙げたいのがLIVE DVD & Blu-ray『LIVE TOUR 2017 MUSIC COLOSSEUM』初回盤に付属する「キスマイVR」。以前の記事(参考:「キスマイVR」でコンサートを疑似体験? VRと音楽表現の可能性を探る)でも見どころについて少し触れたが、本稿ではさらに深掘りしてVRコンテンツの魅力を伝えたい。
今回の『MUSIC COLOSSEUM』は、客席の中央に設置された360度ステージが特徴的だ。本編冒頭に披露される「EXPLODE」では、メンバーそれぞれ別の方向を向いてパフォーマンスしていた。途中フォーメーションを変え、ジャニーズJr.を従えて迫力あるダンスを見せるのは圧巻の一言。360度ステージによってどの角度から見てもコンサートを楽しめる作りになっているとはいえ、座席によって好きなメンバーのパフォーマンスをじっくりと観ることができない、というのは少し残念なところかもしれない。
一方「キスマイVR」の「EXPLODE」ではメンバー全員がこちらを向いてパフォーマンスしてくれるため、振りによってはすぐそこにメンバーの手があるような感覚に陥る。本編と異なりバックダンサーは登場しないが、だんだんと近づいてくるメンバーに思わずドキドキしてしまう。
そしてトロッコで客席を移動する、本編の「キスしちゃうぞ」。まさしくアイドルコンサートの醍醐味が味わえる楽曲だが、座席によって近くに来るメンバーが異なる上、(当然だが)たとえ好きなメンバーが近くに来てもその場にとどまってくれるわけではない。距離の近さだけがコンサートの魅力ではないが、せっかくなら好きなアイドルやアーティストを近くで見たいのがファン心理というもの。「キスマイVR」の映像では、メンバーがユーザーに向かって指を差したり、投げキッスをしたり、手をつないでユーザーの周りをグルグル回ったり、と繰り返し観たくなる内容だ。Kis-My-Ft2をまさしく“一人占め”できるコンテンツに仕上がっている。