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『Billboard Japan Hot100』チャート分析

AKB48が複合チャートでも健闘 作品の“発売”だけでなく“話題性”がカギに

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AKB48『願いごとの持ち腐れ Type A』(通常盤)

【参照:ビルボードジャパン  チャート・インサイト(2017年6月12日付)

 音楽があらゆる聴き方・楽しみ方をされている昨今おいて、あるたった一つの指標からでは見えてくるものは限られているだろう。「CDの売上枚数」が意味するものは、単に「CDの売上枚数」でしかなくなってしまったのだ。その状況下で、CDの売上枚数に加えてデジタルダウンロードやストリーミング、YouTube、ラジオ、Twitterなどといった様々な要素を複合したビルボードジャパンチャートは近頃見えにくくなった音楽の「流行り」を可視化しようとしている。5月29日から6月4日の間で集計された数値をもとに作成されたランキングから見えてくるチャートの特性と現在の音楽の「流行り」を分析する。

作品の「発売」だけでなく「話題性」も重要

 総合9位と高い位置につけているTWICEの「SIGNAL」は国内盤が発売されておらず、日本デビューとなる『#TWICE』(6月28日発売)より前の段階ですでにランク上位につけている。このパターンはビルボードジャパンチャート特有の現象で、翌週リリースの平井堅「ノンフィクション」(10位)、菅田将暉「見たこともない景色」(25位)などは、CD発売よりも前に楽曲データの先行配信であったり、MVの先行公開によってランクインを果たしている。また、両者については6月2日のテレビ朝日系『ミュージックステーション』に出演したこともランクアップに一役買っているだろう。作品の「発売」だけがチャートの順位に影響しているわけではなく、「話題性」も加味されていることを裏付ける良い例だ。

複合チャートであってもなお健在なAKB48

 CD売上枚数・ダウンロード・ストリーミング数の合算値において1位を獲得したAKB48「願いごとの持ち腐れ」が総合ランキングにおいても首位を獲得。今回のシングルは選抜総選挙の投票券入りのためファンによる過度の複数買いが予想されるが、ラジオ放送回数で3位、CD読取回数でも3位、Twitter部門でも6位をマーク。このように各部門においてバランスよく上位につけていることは、選抜総選挙というイベントが今もなお社会的に大きいものであることを示している。

作品の発売でさらにランキングを伸ばした神様、僕は気づいてしまった「CQCQ」

 軽快なリズムとギターのディレイが印象的なロックナンバーで、単純に曲の良さもさることながら、TBS系火曜ドラマ『あなたのことはそれほど』の主題歌に起用されていることや、覆面バンドであるという複合的な要素も相まって、ここまで6回チャートインしていた神様、僕は気づいてしまったのデビューシングル「CQCQ」がようやく発売され、先週の22位から大きく数字を伸ばし5位に浮上。MV部門も好調のため、まだまだチャート順位を維持しそうだ。今年の話題の新人の仲間入りと言える結果だろう。

ニコニコ動画にアップロードされた「拝啓ドッペルゲンガー」が初登場40位

 MV部門はYoutubeとGYAOの再生回数が反映されるため、ニコニコ動画にアップロードされてもチャートには直接影響しない。しかし、5月31日に公開されたkemu「拝啓ドッペルゲンガー」はニコニコ動画へのアップロードで、もちろん音源の発売がないにも関わらず、Twitter部門3位のポイントのみで今週40位に初登場。話題性の強さを見せている。ちなみにニコニコ動画の再生回数は記事執筆時点で50万回に届こうとしていて、YouTubeに上げられている非公式動画の30万回を足したおよそ80万回という数字は、MV部門における12位付近であり、総合1位であるAKB48「願いごとの持ち腐れ」の今週分のMV再生回数を超える数値を叩き出していることになる。

      

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