関ジャニ∞ 大倉忠義 × 錦戸亮の“torn”には好きがこぼれている 2人が『カルテット』共感した理由

 メンバー間の仲の良さに定評のある関ジャニ∞。信頼関係があるからこそ成り立つフリートークで生まれる笑いは、まさにチームワークのたまもの。なかでも、シュッとしたふたりである大倉忠義と錦戸亮のコンビは、甘いマスクでありながらキレのあるトーク、遠慮のないツッコミを披露するという共通点も多く、ときどき行動がうっすらとかぶるところが楽しい。

 それぞれのイニシャル(t=忠義、o=大倉、r=亮、n=錦戸)をとって、コンサート内ユニット「torn」を組み、同名のオリジナル曲も披露していることから、ファンの中でも愛されているコンビだ。(ちなみに「torn」はCD音源化されておらず、『COUNTDOWN LIVE 2009-2010』、『KANJANI∞ LIVE TOUR!! 8EST』のDVD映像として収録)

 そんなふたりが先日、ジャニーズ公式携帯サイト『ジャニーズweb』で関ジャニ∞グループ連載『関ジャニ戦隊∞レンジャー』を更新。錦戸が3月22日に「カルテットが終わっちゃった」とつづると、大倉が3月23日に「みぞみぞします。ロスです。ミートゥーです」と記載。

 もちろん、これはドラマ『カルテット』のことだろう。このやりとりには、ファンも「tornもカルテット見てたんだね」「同じドラマを見ていたなんて」「ふたりそろってカルテットロス、かわいい」と、ファンを喜ばせた。美形アイドルなふたりが、いち視聴者として『カルテット』に一喜一憂しているという親近感がわく。

 関ジャニ∞には長くて苦い下積み時代があったことは有名な話。うまくいかない時期を過ごした経験があるからこそ、夢追い人となった大人のキリギリスたちが繰り広げるストーリーに心を打たれたのかもしれない。

 ふたりは、1997年に同じオーディションを受けてジャニーズ入り。錦戸が、すぐに東京でテレビやメディアで活躍する人気者になるが、大倉を含めて関ジャニ∞メンバーは、デビュー後も鳴かず飛ばずの日々。仕事がなく、アルバイトをしなくてはならなかったほどだ。

 大倉も、飲食店の事務やレジ打ちをする日々があったという。そんな中でも、錦戸が大倉にお気に入りのアーティストのアルバムや、オススメの洋楽をまとめたCDをプレゼントしたという。「関ジャニ∞でいつか大舞台を立ちたい」そんな夢を追いかけた彼らはまさに『カルテット』における“カルテットドーナツホール”の関係性に近い感覚だったのではないか。

 2005年には、錦戸が出演したドラマ『1リットルの涙』(フジテレビ系)を、まだ大阪に住んでいた大倉が、東京の錦戸の家に泊まって鑑賞。錦戸が「タオルを使え」を言われるほど、大倉がぐしょぐしょに泣いたというエピソードもある。

 それは、後に錦戸が「ドラマ『1リットルの涙』の話がきたとき、“俺はこの仕事を死ぬ気でやらなあかん”って思った。だからジャニーさんに電話して“東京に住んで死ぬ気で頑張ります”って言ってん。で、大倉にもそれを言った」( 『Dear Eighter』より)と語っている。

 「自分で作った曲を聞かせるのは、まず大倉」(雑誌『with』連載2012年10月号『C∞MBI i』より)と話すほど、信頼感を寄せているのがわかる。錦戸が大倉を同志と慕うのは、人には見せない努力家な部分を知っているからなのだろう。

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