>  >  > 森朋之『E.G. CRAZY』レビュー

E-girls『E.G.CRAZY』が“世界基準”のサウンドになった理由 トラックメイカー陣の手腕を読む

関連タグ
E-girls
DANCE
JPOP
LDH
ガールズグループ
森朋之
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 E-girlsのニューアルバム『E.G.CRAZY』が1月17日付、1月30日付のオリコンウィークリーアルバムランキングで1位を獲得するなど、大ヒットを記録している。昨年2月に初のベストアルバム『E.G.SMILE -E-girls BEST-』がリリースされ、2016年上半期オリコンアルバムチャートで5位を記録、そのアルバムを軸にした全国アリーナツアー『E-girls LIVE TOUR 2016 ~E.G. SMILE~』で約25万人を動員するなど、確実に活動のスケールを上げてきたE-girls。大きく音楽性を広げた本作『E.G.CRAZY』によって、彼女たちの存在はさらに幅広い音楽ファンの間でシェアされることになりそうだ。

 「E.G.POP」と「E.G.COOL」の2つのコンセプトに分けられた本作。ここでは楽曲の制作に関わったトラックメイカーにも焦点を当てながら、本作の音楽的な魅力を紹介したい。

 カラフルかつポップなナンバーを集めた「E.G.POP」。そのクリエイションの中心とも言えるのが、“CLARABELL”(鈴木昭彦、猪俣裕和によるトラックメイカー/リミキサー・ユニット)だ。E-girlsの代表曲「ごめんなさいのKissing You」を手がけた彼らは、本作にも4曲を提供している。エレクトロとパンキシュなサウンドを融合させ、“東京発のガールズグループ”というイメージを体現した新曲「HARAJUKU TIME BOMB」、バウンシーなビートに軽やかなギターカッティング、レトロなシンセサウンドを組み合わせた「機械仕掛けのBye! Bye!」、エッジの効いたギターフレーズとダンサブルなトラックによって、90年代デジロックの進化形とも言える音像を実現した「STRAWBERRY サディスティック」、トロピカルハウス、アコースティックギターをナチュラルに共存させた「出航さ! ~Sail Out For」。先鋭的なダンスミュージックと生楽器のテイストをバランスよく組み合わせ、間口の広いポップミュージックへと結びつけるCLARABELLのプロダクションは、E-girlsのメジャー感に直結していると言えるだろう。

 海外のクリエイターの楽曲を積極的に採用しているのもE-girlsの特徴。LAのソングライティング・チーム(Rinat Arinos/Daniel Brecher/Jon Ernest)が手がけた「Party In The Sun」はEDMサウンドのなかにロック、ヒップホップのテイストを交えたアレンジを持つゴージャスなパーティチューン。また、80年代中盤から数多くのJ-POPアーティスト(SMAP、嵐、松浦亜弥など)に数多くの楽曲を提供している“Steven Lee/Joey Carbon”のペンによる「White Angel」は、ロマンティックな雰囲気を感じさせるストリングス・アレンジ、清々しいコーラス・ワークが印象的なウィンターバラード。最新のダンストラックからオーセンティックなポップスまで、幅広いジャンルの楽曲を的確に表現できるのも、個性的なタレントが揃ったE-girlsの武器だ。

 一方の「E.G.COOL」では、R&B、ヒップホップ、ダンスミュージックのコアなユーザにも訴求できる、よりディープな音楽性を備えた楽曲が収録されている。

     
  • 1
  •  

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版