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メジャー1stシングル『夢のキセキ』インタビュー

渡部優衣が語る、“声優が歌う”理由「キャラクターを前に進めるために、私自身も大きくならなきゃ」

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 ソーシャルゲーム『THE IDOLM@STER MILION LIVE!』の横山奈緒役や、TVアニメ『プリパラ』の白玉みかん役、『輪るピングドラム』の伊空ヒバリ役、『てーきゅう』の押本ユリ役などのメインキャラクターを演じる人気声優・渡部優衣が、11月16日にメジャー1stシングル『夢のキセキ』をリリースした。同作は6月に発売したメジャーデビューアルバム『FUN FAN VOX』収録曲「Brightest story」の続編的な位置づけにある表題曲をはじめ、渡部優衣の「歌」にフォーカスを当てた作品ともいえる。

 数々のラジオ番組においては、その特徴的な声と独特のテンションで、熱狂的ファンである阪神タイガースの話を交えながら快活にトークをする彼女だが、いざ歌声を披露すると、ファンが「誰がキャラクターボイス担当してるんだよ」と驚くほどのギャップを持っている。リアルサウンドでは、同作について渡部にインタビューを行ない、その歌声が生まれた経緯や、過去のアーティスト活動について、そして作詞・ライブ・レコーディングと向き合うことで強まった歌手としての自覚について、じっくりと語ってもらった。(編集部)

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「思い描いていたものとは全く違った」インディーズ時代

ーーリアルサウンド初登場ということで、まずは渡部さんの音楽的ルーツについて聞かせてください。声優として現在大活躍中の渡部さんですが、歌うことも幼少期から好きだったそうですね。

渡部優衣(以下、渡部):そうなんです。おばあちゃんがすごく演歌好きだったこともあって。3歳とか4歳くらいの頃から、おばあちゃんの行きつけのお店や地元の集まりで演歌を歌ったりしていました。その後、小学生の頃はモーニング娘。さんやSPEEDさんにハマって、友達と一緒にテレビ番組を見ながらフリや歌の真似をしていましたね。

ーーその頃からステージの上に立つ人になりたいという夢はあったのでしょうか? 歌って踊るのが好きだった少女が、いかにして声優を目指したのかを教えてください。

渡部:「芸能界」というざっくりしたものには、物心ついた頃から興味がありました。そのなかでも、特に声優さんという職業を意識し始めたのは中学生の時で。私、元々小さい頃からアニメが大好きだったのですが、声優さんというものは意識したことはなかったんです。でも、声優さんがラジオでパーソナルな部分やお仕事の話をしているのを聴いているうちにすごく興味が湧いてきて、気づいたらアニメを見ながらキャストをチェックするようになったり、声優雑誌を購読したり。あと、当時から声が大きかったこともあって、友達から「声優さんになれるんじゃない?」と言われて、その気になった、というのもあります。

ーーそこから声優としての活躍を経て、6月8日にアルバム『FUN FAN VOX』でメジャーデビューを果たしました。ですが、渡部さんはその前にもソロアーティストとしての活動期間がありましたよね。

渡部:まだこの世界に入ったばかりで右も左もわからない状態のとき、当時のマネージャーさんに「CDデビューが決まった!」と言われて喜んでいたんですが、自主製作だったんです。でも、私は一生懸命に、夢に向かってがむしゃらに頑張っていました。歌手ではなく声優を目指していたのですが、その時は歌うことも必要ということで「やるしかない」と覚悟を込めて挑みました。ですが、知名度も何もないなかだったのでお客さんも全然集まらないですし、CDを出しても売れ行きがいまひとつで。スタッフさんが自腹でCDを買っている姿を見たりと、思い描いていたものとは全く違ったんです。

ーー苦しい時期でしたね。

渡部:本当に苦しかったのですが、そんななかでも応援してくださる方がいたので、だからこそ頑張らなければと感じました。その後は事務所移籍のタイミングで声優活動に専任することになり、歌に関してはキャラクターソングを中心に、作品にまつわるものを担当させていただいたんです。いまはこうして改めてソロでCDを出す立場になったんですけど、インディーズの頃の不安は未だに拭えないところがあるんですよ。

ーーでも、『FUN FAN VOX』のリリースイベントでは、インディーズ時代に苦しい思いをした原宿アストロホールが満員のお客さんで埋まるなど、その不安を払拭できる嬉しいこともあったのでは?

渡部:着実に私は一歩ずつ前に踏み出していけているのかなと感じますし、もっとその人たちだけではなく、たくさんの方に知ってもらえるよう、私自身も頑張らなきゃなと思っています。

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ーーその思いが詰まっているのが1stアルバムである『FUN FAN VOX』ですよね。このアルバムは今作『夢のキセキ』に通ずるようなロック風の楽曲はもちろん、アニソン・キャラソン・電波ソングともいえるカラフルなものまで、さまざまな渡部さんの声の魅力を感じ取ることができます。

渡部:声優活動に専任していた時期に私のことを知ってくれたたくさんの方は、インディーズ時代の活動を知らないことが多くて。だからこそ、声優として「歌う」ことにもう一度向き合ったとき、歌のみを追求している歌手の方ではできないような世界観を大事にしたいと思うようになり、声を使ったさまざまな表現に挑戦しました。

ーーそれが個性としてすごく際立っていて、非常に良いアルバムだったという印象です。これまで応援していたファンの方も、1曲目「Brightest story」の一行目にある歌詞を見て、「新しい物語の幕があがる」のだと思ったでしょうし。そういえば、今作の表題曲「夢のキセキ」は、この「Brightest story」の続編的な位置付けにあたるそうですね。

渡部:「Brightest story」は過去を振り返りつつ、現在を見据えるというメッセージの曲なのですが、「夢のキセキ」はそこから未来へ繋がる様な楽曲になっています。続編というよりは、「Brightest story」を踏まえて、ファンの方々へ新たに届けたい思いというものを意識しました。

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