欅坂46、初のメンバーインタビュー 上村莉菜・鈴本美愉・平手友梨奈が語る“これまでとこれから”

欅坂46、初のメンバーインタビュー

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平手友梨奈。

「不安」と「申し訳なさ」の『FNS歌謡祭』

──12月16日にはフジテレビ系『2015 FNS歌謡祭 THE LIVE』で初めてライブパフォーマンスを披露しました。最初にこのお話を知らされたとき、皆さんどう思いましたか?

上村:鳥肌が止まらなかったし、とても不安になりました。

──先ほど鈴本さんはダンスの経験があると言ってましたが、上村さんと平手さんはダンスの経験は?

上村・平手:まったくないです。

平手:だから周りについていこうと、必死で頑張りました。

上村:私は何もできなくて、毎日泣いて帰ってました。本当につらかったです。『FNS歌謡祭』も最初は全員出られるとは聞いてなかったので、とにかく不安しかなかったです。

鈴本:私も経験があるにしても、そんなに長い期間やっていたわけじゃなくて。小学生とか中学生のときだったので、少し期間が空いていたし、一応ついていけるんですけど、いつ追い越されるはわからないので、全然手は抜けません。それに私、1日でも復習しないとすぐ忘れてしまうので、毎日練習は欠かせないですし。

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上村莉菜。

──そういう厳しい練習や「全員出すとは限らない」といったことで、芸能界の厳しさに初めて触れたんじゃないかと思いますが。

鈴本:私たちは今、すごく恵まれた環境にいるなと感じていて、これからどんどん厳しいと感じることが増えていくのかなと思っています。

──まだ活動が始まったばかりで、本当の意味での厳しさはもっと先にあると思いながら、今は必死に頑張っていると。

3人:はい。

──では、その『FNS歌謡祭』で大先輩方と並んでパフォーマンスしたわけですが、現場の雰囲気はどうでしたか?

鈴本:出演者の方々は本当にテレビのままというか、みんなキレイで本当にいい人たちばかりでした。私たちはまだデビューもしていない、結成して3、4カ月の状態で出させていただいたので、同じ場所に立つことに不安がいっぱいで。今まで感じたことのない空気に、とにかくすごく緊張しました。

──アイドルが好きな上村さんからしたら、あの現場は天国のようだったんじゃないですか?

上村:そうなんです! いやぁもう、控え室から幸せでした(笑)。でもリハーサルや本番では、私たちがステージを移動するときに毎回間に合わなくて。AKB48さんや乃木坂46さんが真剣に踊っているところの横を通るから、ぶつからないかとか邪魔にならないかなとか、そういうことを考えてすごい緊張しました。でも皆さん、ステージ裏ですごい優しくしてくださって。皆さん本当に心までキレイな方々なんだなって思いました。

平手:私は正直、申し訳なさのほうが大きかったです。「制服のマネキン」は乃木坂46さんの代表曲だし、そのAメロを私たちが歌わせてもらうことに恐縮するし、しかも乃木坂46さんとAKB48さんが初コラボをする中に私たちが入るのが余計に申し訳ないなと思って。嬉しいとかじゃなくて、本当に不安や申し訳ない気持ちが大きかったです。

──でもそこで迷惑をかけないように、一生懸命やろうと。

平手:はい。「制服のマネキン」に合った雰囲気も作らなきゃいけないし、でも欅坂46としての空気も出さなきゃいけないので、いろいろと大変でした。

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鈴本美愉。

1人ひとりに個性や魅力が必ずあると信じている

──そんな姿勢で臨んだ初パフォーマンス、手応えはいかがでしたか?

上村:私は後ろのほうの立ち位置で陰になっていたのが悔しくて。

鈴本:正直もっとできたんじゃないかと。私の中では達成感はなくて、終わった後とかも悔しさのほうが大きかったです。

平手:私も達成感は本当になくて。絶対にもうちょっとできたと思うし、悔しさしかなかったです。

──ではその悔しさを、来年1月30日に控えた『LIVE EXPO TOKYO 2016 ALL LIVE NIPPON Vol.4』での初ライブにぶつけていこうと。初ライブではどういう欅坂46の姿を見せたいですか?

上村:私はグループのことを考えられるぐらい、まだ心に余裕がなくて。本当にダンスが……。なので、まずは毎日ちゃんとダンスレッスンについていけるように頑張りたいと思います。

──当面は自分自身の目標をクリアして、その中で自分の個性を見つけてグループに貢献すると。

上村:はい。

鈴本:まだ欅坂46しか持ってない雰囲気やオーラというのが自分でもわからないので、練習を重ねていくうちにどんどん見つけることがまず目標です。

平手:私はこの21人がオーディションに受かったからには、1人ひとりに個性や魅力が必ずあると信じているし、それを出さないと何も意味がないので、今は自分を信じて全力でパフォーマンスをしたいです。

──では私はここだけは人に負けないとか、そういう自信があるポイントってありますか?

平手:私は欅坂46の中で最年少なので、中学生っぽさも少しずつ出していけたらなと思います。

──今までお話を聞いていて、とてもしっかりしてると思っていたんですが、実はまだ中学2年生なんですよね。

平手:はい。でも私、幼く見られたくなくて。逆に大人っぽいほうがいいので、中学生っぽいのは(原田)葵ちゃんだけでいいのかな(笑)。

上村:私は本当に何をやってもできないので、誰にも負けないところは……まだないですね。

鈴本:私はこの性格なんですけど、前向きさとか気持ちの強さとかは誰にも負けない自信があります。常にポジティブです。

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左から、鈴本美愉・平手友梨奈・上村莉菜。

──欅坂46として将来こういうことをしたい、こうなりたいという目標はありますか?

鈴本:今は本当にたくさんのアイドルグループがいるけど、そんな中でもやっぱり欅坂46は他のアイドルグループとはひと味違うなってところを……欅坂46にしかないものを作りたいと思っています。私自身が人と同じことをするのが嫌いなので、他のグループにはないところをこれから見つけていきたいと思います。

上村:乃木坂46さんと同じ坂道シリーズとして誕生したので、乃木坂46さんのようになりつつも、ただの妹分では終わらないように、最終的には違う存在になれたらと。それと欅坂46は地方出身者が多いので、全国ツアーでメンバーの出身地を巡って、家族を招待して恩返しできたらと思います。

──成長した姿をご家族に見せて、安心させたいと。

上村:はい。実際私自身、ちょっと今は全然ダメなので、もっと頑張って成長したところを見せたいなと思います。

平手:私は……今は恵まれすぎていて、まだ先のことはあんまり考えられないんですけど、ライブをしたいっていう気持ちは強くて。でも、まだそこまでパフォーマンス力がないし、歌も全然だしダンスも動きも小さいので、基礎的なことを1つひとつクリアしていかないとダメだなと思っています。

(取材・文=西廣智一/撮影=三橋優美子)

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