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村尾泰郎の新譜キュレーション 第3回

ビートルズ『1+』と共に聴きたい、ブリティッシュ・ポップの秀作5枚

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 「究極のベスト」を謳った『1+』がリリースされてから、街に出掛けるとビートルズを聴くことも多い今日この頃。クリスマスにはジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」を聴くだろうし(こういう時代だし)、今年はビートリッシュな年末になりそうだが、ビートルズの魅力のひとつは、技巧的で洗練された英国的ポップ・センス。というわけで今回はビートルズ好きにも楽しんでもらえるような、そして、大人な味わいのブリティッシュ・ポップが詰まった新作をまとめてみた。

 まずは何と言っても、E.L.O.(エレクトリック・ライト・オーケストラ)の14年振りの新作『アローン・イン・ザ・ユニバース』。70年代には数々のヒット曲を送り出して洋楽ファンを虜にしたE.L.O..だが、今回は“ジェフ・リンズE.L.O.”という名義になっていて、リーダーのジェフ・リンのソロ・ユニット色を押し出したアルバム。というか、リンがほとんどの楽器をひとりで演奏して多重録音した宅録アルバムだ。リンはビートルズ・フリークでもあり、ジョン・レノン以外の3人の作品のプロデュースも手掛けてきた男。本作ではビートルズ直系のポップ・センスとリンの持ち味のファンタジックなテイストを純度100%で大放出。とくにメロディーの美しさが際立っていて、そこにはこれまでの人生を振り返るようなメロウネスが漂っている。

 ビートルズと同時期にデビューしたもののアルバム2枚で解散。かつては「ふたりのシーズン」で知られる一発屋的な扱いだったゾンビーズ。しかし、90年代に再評価され、ついに再結成までしてしまった。そんな彼らの最新作『Still Got That Hunger』は、彼らの名盤『オデッセイ・アンド・オラクル』を手掛けたテリー・クワークが再びアートワークを担当。といっても、『オデッセイ・アンド・オラクル』的サウンドを期待して聴くと、ギターが激しく掻き鳴らされるオープニング曲に不安がよぎるかもしれない。でも『オデッセイ〜』のイメージを忘れてじっくり聴けば、ゾンビーズらしい繊細なメロディーやジャジーで陰影に富んだポップ・センスが楽しめるはず。コリン・ブランストーンの歌声も70歳と思えないほど艶やかで、大人のブリティッシュ・ロックが堪能できるアルバムだ。

      

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